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ドラマ化されたのも、第3作目とか、、、
そんな事知らないで、この本を手に取った。
5話の短編であるが、複雑な思いで、最初の「無縁」を読み始めた。
戸籍も無く学校にも通えず、親も友達もいない狭い部屋にだけ自分の居場所が、無い子供。
戸籍があっても、親と、一緒に暮らして、贅沢して生きて行く事だけが幸せなのか?と、問う啓子。
「不惑」 強盗に入られた女性が、身の潔白を訴えて自殺行為の末、植物人間になり、その男の結婚式に、復讐に殺意を持って現れる婚約者。
13年間の重たい鎖を、特には、、、
「被疑者死亡」 資産家の息子であるが、放蕩息子が、必死に守ろうとした行為は、、、自分を顧みずに犯した罪。
「終の棲み家」 老婆が、階段から、ケースワーカーの男を突き落とした。
認知症も患っているが、終の棲み家に住むには、息子が作ったであろう取っ手のついた箪笥に、執着しているのを知り、精神科病棟に送る前に、自宅に戻らせ、息子への面会を促す。
「刑事の約束」 人を憎むことでしか生きられない。人を凝う事でしか生きられない心を亡くした人間が居るのだ!と祐馬は言う。
こんな人間が、存在する事が、あるのだろうか?
人間にはおぞましい感情を打ち消す力も持っている言う夏目の言葉で、少し救われる気がしたが、、、、怖いと、感じた作品である。
最後の、植物人間の娘が、反応があったことだけが、前向きになれる内容であった。
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短編が5つ.それぞれ終わり近くになって俄然ストーリーが展開するパターンで非常に楽しめる.表題作のやや複雑な展開も楽しめたが、「終の住処」で野坂千鶴子の複雑な気持ちを冷静にしかも的確に書いている点は素晴らしい.夏目信人刑事の目のつけどころがそれぞれのストーリー中での焦点だと感じた.
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薬丸岳さんの本は読んでみたいと思いつつ、なかなか実現しなかった。
先日、TVドラマで「天使のナイフ」を観た。
それがとっても面白く、薬丸さんの本を読みたい!と思いを募らせていたところ、【刑事の約束】に出会った。
全く内容を知らないまま読んだのだが…
良かった!
夏目刑事の人間らしさがとても良い!
この本は夏目シリーズの第3弾だった。
第1弾の【刑事のまなざし】は早急に読みたい!
そいて他の薬丸作品もぜひ読んでみたい!
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#読了。夏目刑事シリーズ第3弾。短編集。夏目が独自の視点で、事件の解決を図る。鮮やかに時間が解決、とはいかない話しだが、暗さの中に希望が見えるような。
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娘さんの事件の犯人が明らかになった後のお話。夏目さんは燃え尽きてしまったのか?でも相変わらずの洞察力。嫌なヤツになってしまったのか、と残念な気持ちで読んだ。
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シリーズ物と知らずに、
しかも最後のものだとも知らずに
図書館の返ってきた本の書架から借りてきた。
シリーズ読んでなくても、
飽きることなく読み進められた。
認知症の老婆が罪を犯した息子のことを思う
「終の住処」がよかった。
夏目刑事の人となりが非常に興味深く、
これはきちんと全部読まないとねという気分になった。
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前作同様復讐は絶対だめというスタンス。でも最後は前作のキャラがやらかす。まあ仕方ない。
娘が目を覚ましたところは泣ける。続きを待っておこう。
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2月-14。3.5点。
刑事夏目シリーズ。短編集。
暴漢に殴られ、意識不明の娘をもつ刑事。
元刑務官の経歴。
あいかわらず上手い。じんとさせるストーリー。
娘にもある変化が。また、以前母親に殺されそうになった
少年のその後。
次作はあるのかな。期待。
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刑事・夏目信人シリーズの短編集。
あいかわらず上手いなぁ~!心に沁みてくる。
「刑事のまなざし」に収録の短編の続きも。
飛ばしちゃったけど、次は「その鏡は嘘をつく」を読まなくちゃ♪
一段落の感があるけど、また続きがあるといいな!
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夏目刑事シリーズ。著者の作品のなかで最も質が高い内容ではないかと思う。特に、標題作「刑事の約束」が素晴らしい。
ネタバレになるので多くは書かないが、罪と向きあうことの本質を描いていると思う。
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夏目刑事を主軸に5つの短編が収録されている。彼の鋭い洞察力や、その懐の深さに敬意を表さずにいられない。次作で、絵美ちゃんがもう少し何とかなってるといいな。他人ばかり救わないで、夏目さんも救われてほしい。
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昏睡状態の娘を持つ東池袋署の刑事・夏目信人。独自のまなざしで手がかりを見つめ、数々の事件を鮮やかに解いていく。夏目が対するのは5つの謎。抜き差しならない状況に追い込まれた犯人たちの心を見つめる夏目が、最後にした“約束”とは。日本推理作家協会賞短編部門候補作「不惑」収録!いまも近くで起きているかもしれない、しかし誰も書いたことのない事件を取り上げ、圧巻の筆致で畳み掛ける、乱歩賞作家のミステリー!
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表題作のほか、「無縁」 「不惑」 「被疑者死亡」 「終の住処」
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夏目シリーズ、短編集である。法務技官という前職と、自らの不運な体験によって独特の雰囲気を身にまとうようになった夏目であるが、今作では、なにやらやる気のない窓際族のような印象での登場である。とは言え、物語が動き始めると、目に見える熱血とは違うが、独特な視点で、重要なキーポイントに焦点を当て、被害者のみならず被疑者の胸の裡まで慮った方法で事件素解決に導くのである。いつの間にか知らず知らずのうちに閉ざした心を開いてしまう魅力が夏目にはあるように思われる。一匹狼というわけでもなく、熱血漢というわけでもなく、なんともとらえどころのない夏目のキャラクタは、正直未だに安定して思い描きにくいのだが、魅力的であることは間違いない。最後の物語で見えた希望の灯が健やかなものになりますようにと願わずにいられない一冊である。
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夏目刑事シリーズ、5編からなる短編集。
1編目の「無縁」を読んで、リアルでの嫌な事や辛い事から心が解放されました。
夏目の暖かさが心に沁みました。
いろいろ誤解も受ける夏目刑事が、その優しさで事件を解決していくのが心地よかった。
最後に夏目の娘の絵美が10年物長い眠りから覚めた時、両親の暖かい言葉がきっといつも絵美の心に届いていたんだろうなって思いました。
10年の空白は大きすぎるけど、優しさに溢れた両親のもとで幸せになって欲しいと願わずにはいられませんでした。
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「刑事のまなざし」の続編。本当はもう一冊「その鏡は嘘をつく」が間に入るのだが、図書館に入っていなかったので、先にこちらを読むことに。「刑事のまなざし」での事件を受けて、夏目に起きた変化。様々な想いと闘いながら生きる日々の葛藤。なんて不器用な人なんだろう。表題である「刑事の約束」は「オムライス」の続編なのだが、個人的には「終の住処」が一番、薬丸作品らしいかなと思った。「刑事の約束」は読み進めるのが辛かった。重かったといえば、それはそれで薬丸作品の醍醐味であろう。また続きが出るのを期待している。
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順番を考えずに読んでしまった事を激しく後悔、、、。
夏目刑事シリーズ第一弾。
じんわり心に沁みて考えさせられる1冊。
2014年 講談社