投稿元:
レビューを見る
【刑事のまなざし】→【その鏡は嘘をつく】に続く夏目刑事シリーズ第3弾です。
続編を期待してるシリーズですが、できれば長編の方がいいなと思いつつ。
今回は短編。
前作からの登場人物や、話の続きなんかもあるので1弾から読んだ方がいいとは思いますが、読んでなくてももちろん面白く読めます。
夏目刑事の娘さんに希望の光が見えました。
それだけが救いでしたね。
結果、せつない話が多かったです。
投稿元:
レビューを見る
絵美ちゃん、良かった♪他の人からは燃え尽きたように思われていた夏目さん。本人もそうだったのかもしれないけど、やっぱり彼の観察眼に濁りは無かった。裕馬くんの事は彼には失態なのかもしれないけれど、私にはそうは思えなくて。だって15㎏痩せたのに気付いたのは夏目さん。彼の心の闇は誰でも、どんな手段でも難しいと思う。絵美ちゃんを襲った犯人も、裕馬くんも、夏目さんに甘えすぎたのかなぁ…そうさせてしまう夏目さんのキャラクターなんだろうか。絵美ちゃんのその後が幸せでありますように。やっぱり夏目さんは短編が面白いです。
投稿元:
レビューを見る
夏目シリーズ。
最後の話は復讐ってことについて考えさせられる一作。報いを受けるってことも含め…因果応報、というけれども本当の意味で償うってどういうことなんだろう、と思う。
投稿元:
レビューを見る
夏目刑事シリーズの短編、最初の「無縁」は
テレビドラマで見た内容でした。
小学生の男の子がDVDを万引きし催眠スプレーを吹きかけ逃走
その後、捕まった少年は血の繋がりのない女性に育てられ
戸籍もなく学校にも行っていない。
6〜7年の間、狭い部屋の中だけで
生きてきた少年に対し、夏目が見つける幸せのかたちは
夏目の人間としての奥深さを改めて知ることとなりました。
「不惑」は乱歩賞作家のアンソロジー「デッド・オア・アライヴ」に
掲載されたお話です。復讐を果たそうとしている同級生へ
夏目が語る言葉は多くはないけど、じんわり胸に染みます。
「被疑者死亡」・・同級生を殺害してしまった男が警察に捕まる直前
交通事故で死亡してしまう。捕まるまでの被疑者の意味不明な行動と
殺害動機が腑に落ちない夏目達は被疑者の行動を調べ直す。
検察調書に記されることはなかった事実は切ないけど
ちゃんと相手に届いて良かったと思う。
「終の住処・・認知症を発症している老女がケースワーカーの
男性を階段から突き落としてしまう。
事件発生時、老女の「そうはさせるか・・」という怒号と老女の部屋には
不釣り合いなりっぱな桐のタンスを見て夏目は老女の隠された心底に
迫っていく。老女の気持ちを思うと居たたまれなくなります。
「刑事の約束」は刑事のまなざしの「オムライス」の少年が
出てきますが、やるせなさと同時に、少年に与えた傷の
深さと悲しみ、悲痛の声は胸に突き刺さりました。
夏目に私生活でサプライズがありましたが、少年の事件と
対照的で夏目にさらに試練を与えたように思えます。
彼と交わした約束は夏目の心を絶望へと突き落とすことに
真実から目をそらすことなく、どんなに苦しくとも
前を向いて歩いていく、そんな夏目に今回も強く惹かれました
夏目が新たに交わした約束、それは一生かかるかも知れない
しかし夏目ならきっと守ってくれる、彼を救ってくれると信じたい。
投稿元:
レビューを見る
夏目シリーズ3作目。短編集で、最初の2作くらいは気持ちが切れてしまっているかのようでしたが、最後の刑事の約束ではとても酷な約束をしてしまい、また子供の意識が戻ったとはいえ、今後の夏目と少年の困難を予測させます。ただ何とか光が射してほしいと願います。どのように自分の気持ちを整理していったのかについてもっと描写がほしかったと思います。
投稿元:
レビューを見る
夏目シリーズ第3弾・短編集。
いつも図書館を利用。
シリーズモノとは知らずに
第2弾「その鏡は嘘をつく」を
最初に読んでしまいました。
すぐ、第1弾を予約しょうと思ったのですが
無く・・・
ガッカリでした。
仕方がないので、第3弾、第4弾を予約。
夏目一家の今後が気になります。
投稿元:
レビューを見る
安定の薬丸作品。
刑事ものだけど謎解きとかミステリーというよりは切ない人間ドラマがメイン。でもどんでん返し的なものもあり。
これはシリーズ作品。
泣けるシーンもいくつかあって電車で少しうるっとした
人を殺すってダメなことだけど、殺されないとわからない畜生もいるし、殺さないと前に進めない痛めつけられてる人もいる。そんな法との矛盾が切ないね~
投稿元:
レビューを見る
刑事夏目シリーズ
独特の視点で事件を解決に導く短編集
あいかわらず掴みどころのない夏目の不思議な暖かさ。
どの話も簡単にスッキリと解決というのではなく
どちらかというと人情寄りかな
投稿元:
レビューを見る
前回、娘を怪我させた通り魔事件の犯人がわかった夏目刑事。
目標がなくなり、前半は気が抜けてしまったと言いつつ、あらゆる目線から事件を解決に導いていきます。
最後の話は、これから物語がどう動いていくんだろうと不安になりました。
投稿元:
レビューを見る
夏目刑事シリーズ第三作。第一作の形式に戻って五編の短編を収録。これもまた久しぶりの再読だったが詳細は忘れていたので新鮮な気持ちで読めた。
「無縁」
万引き未遂と催涙スプレーによる傷害罪の被疑者は居所不明児童生徒?
「不惑」
同窓会会場の隣で行われている結婚披露宴で夏目の同級生はなぜ犯罪を起こそうとしているのか?
「被疑者死亡」
かつて傷害致死事件を起こした男が再び殺人を犯して死亡。人生をやり直すという宣言は偽りだったのか。
「終の住処」
八十八歳の老女が担当のケアマネージャーを階段から突き落とした。認知症による錯乱なのか。
「刑事の約束」
覚醒剤取締違反による服役を終えて娘と同居し始めた矢先に殺された女性の事件を捜査中、夏目はかつて担当していた事件の関係者と出会う。
共通するテーマは親子、あるいは家族だろうか。その濃厚な関係ゆえに起きた事件ばかりで暗澹たる思いが募ると同時に救いもある。
血の繋がりが全てではない。どれだけ思いやっているか、相手を愛し慕っているかが絆の基礎になっているはずなのに、相手を守りたいがために起きる事件があり切なくなる。また逆に血が繋がっていてもこれが親子関係か?と疑いたくなるような酷い話もある。
夏目の娘の事件に一応の区切りがついたからか、しかし罪は問えなかったからか、前半の夏目はやる気が半減している。彼自身、このまま刑事を続けるのかどうか迷いが生じているようだ。
しかし表題作で長らく植物状態だった夏目の娘に前向きな変化が起こる。嬉しくなる一方で第一作で気になっていたある人物との再会の行方については苦しかった。
一つの犯罪がこんな形で更なる犯罪を呼び寄せるとは。カウンセラーでも刑事でも親類でも救えない傷はどうすれば良いのか。この人物の心の叫びが痛々しかった。だからこその夏目の約束。いつかその思いが届くと良いのだが。そのためにも夏目は刑事を続けるのだろう。
前作に登場した志藤検事のクールさも相変わらず。夏目との距離は今後も注目したい。
また第一作の少年のその後が気になる。表題作のような形ではなく救いのある形で再登場してくれると嬉しいのだが。
※シリーズ作品レビュー
「刑事のまなざし」
https://booklog.jp/users/fuku2828/archives/1/406277299X#comment
「その鏡は嘘をつく」
https://booklog.jp/users/fuku2828/archives/1/4062185202#comment
投稿元:
レビューを見る
夏目信人シリーズ三作目です。気が抜けて若干昼行燈な感じになっていますが、さくっと真実にたどり着くのは相変わらずです。
短編集で読みやすい上に、一つ一つの話にも重みが有って引き込まれてしまいます。
罪を犯しているのだけれど、それを犯しているのも人間だという想いが込められた作品だと思います。薬丸岳作品に共通したものではあるのですが、この作品も優しさとやるせなさが有ります。
今回は大きな展開もあるので、これからの物語にどういう風に影響するか気になります。
投稿元:
レビューを見る
いつものことながら
読んでいて
心地良く深く
心に入り込んでくる
刑事モノの体裁は
とっているものの
人間とはなんだろう
人間の業とはなんだろう
を 静かに 深く
考えさせてもらえる
物語の面白さは
いうまでもなく
そこに えがかれる
「人間の心」を思わず
考えさせられてしまう
そこが 心地よい
投稿元:
レビューを見る
夏目シリーズ第3弾。5話短編。罪には相応の罰を。間違っていない。ただ加害者の追い込まれた状況に、感情が揺さぶられることも否めない。夏目さんらしい内容の作品。