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投稿者:いがたく - この投稿者のレビュー一覧を見る
「グローバル経済か、ローカル経済か?」ではなく、「グローバル経済とローカル経済は別物」という仮説に基づき国内の経済構造を整理するととてもわかりやすく整理ができ、整理できるから問題点と処方箋も出せる。そしてアベノミクスの第三の矢も、その意味でちょっとずれてることが明解になる。
地方に転勤し、東京と地方を行き来している自分にとって、子供が大学生になり、彼ら彼女らの未来を憂う自分にとって、そして自分の老後を考える時、この本に書かれた仮説と指標はとても参考になった。
過去に読んだ日本復活提言書物の中で異色の出来。
本屋に行くと○藤優などの本が「売れてる!」と言わんばかりに棚に積み上げてあるが、ああいう「プロのもの書き屋」の暇つぶし的なインテリジェンスより、地方でバス会社を経営している富山氏の本のこの本の方がよほど役に立つ。みんなに読んで欲しいし読むべき本だと思う。
で、私は結局Lの人間なんだな(笑)。でもLの経済圏こそ英語が必要だということを改めて認識した。
ところで、サッカー日本代表もこのGとLの視点で見ると、日本代表はG、JリーグはLであり、経営的には別ものではないだろうか。すなわち、グローバル社会で結果を出さなければいけない日本代表はグローバルな経営に基づくべきであり、Jリーグはローカルな経営に基づくべき。すなわち、スポンサーも日本代表にはグローバルな企業を期待すべきで、金はあるけれど国内で「親善」試合を義務付けるLな企業をスポンサーにしてはいけないのではないだろうか?(いや、あの飲料メーカーも国際的企業を目指しているが、サッカーに期待しているのは国内向け広告だよね・・・)そうすれば生ぬるい「親善」試合しか出来ずにいつまでたっても強くなれないということから脱却できるのでは?
ローカル経済圏の発展は日本全体を豊にする!
2017/08/10 17:40
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投稿者:セーヌ右岸 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ローカル経済圏は基本的には非製造業が中心で、本質的に「コト」の価値を提供し、GDPや雇用の約7割を占める。「密度の経済性」が効き、生産と同時にその場で消費される同時性・同場性のある経済圏であり、グローバル経済圏とは別の戦略を用意し、そこへの政策投入は大きな効果があると分析している。集約によるコンパクトシティ化と駅前商店街の復活により社会コストを下げたり、IT武装等による労働生産性の実現も重要と指摘している。このような著者の提言等を契機として、政府の地域経済活性化施策も大幅に強化され、各地方自治体や地域の経済団体等では、それぞれの地域特性や資源を活かした活動が活発になっており、今後の発展が期待される。
勉強になる本、お勧め!
2014/11/15 23:12
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投稿者:M マサ - この投稿者のレビュー一覧を見る
グローバルとローカルを
分けて考え、
ローカル社会とビジネスが、
いかに、地域社会に於いて、
重要な役割を果たして要るか、
ローカルチャンピオンを目指し、
地域社会貢献を薦め、
それが、地域社会にとって、
住みやすい地域に繋がる、
日本の地方を発展させる、
ヒントがこの本に、
その各地域の成功モデルが、
日本が蘇る起爆剤に、
その中に、ワールドワイドな
ビジネスモデルが、出てくれば、
世界グローバルの中に、
挑戦して行けばいい。
TPP等の、無神経な交渉は、
まだ、
未熟のローカルビジネスモデルが
多国籍企業のグローバルモデルに、
呑み込まれ、破壊されて行く、
これは、地方社会が破壊される、
可能性が高い、
日本の文化を含めた、
ローカルビジネスモデルは、
日本で守らなくてはいけない、
その中から、成功し、
グローバル適用モデルだけを、
TPP等の、グローバル交渉に
載せるべき、
これから先、グローバル理論は、
広がるでしょう、
ポイントを抑えて、交渉に、
入らないと、日本文化、地域社会が、
破壊される事に、
グローバル交渉に関わる人には、
この本に、ヒントが有る。
日本は、ローカルビジネスに、
支えられている事が、
改めて、考える事に、
冨山和彦の他の著書にも、
興味が出てきました。
『なぜローカル経済から日本は甦るのか』
2016/03/08 05:14
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投稿者:シエル - この投稿者のレビュー一覧を見る
世の中、なんでもかんでもグローバルが叫ばれる。
その最たる部分が経済であり、国内人口が減少し飽和状態にありながら現場サイドでは収益が上がって、儲かってしようがないというレベルにはならない。
なぜなら、常に“人手が足りない”のである。
人口が減少する中で人手が足りないというのはある意味当然でもあるし、然し見方によっては逆に不景気で人が余っているんじゃないかと思う節もある。
この絶対矛盾のような状況をどう打破していくかに提言する本。
大手の企業はこぞって生産地を安い労働力で賄える海外に移す一方、国内ではどこの商店街もシャッター通りの有様である。
この問題をグローバルとローカルに分けて、分断して論じローカル経済から日本を立ち直らせるべくその指針や方向を示した本。
経済の専門用語は出てくるが非常に分かり易く説明してくれるので理解し易い。
日本復活のシナリオとしてかなり読まれた本だが逐次頷ける内容ばかりである。
グローバルな経済とローカルなものを一緒くたにすることなく、それぞれに処方で経済活性の道を示すものだと思う。
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グローバルとローカルの世界に産業を区分けして、それぞれでは異なる観点・対応が必要だ、という主張。
どちらか一部しか捉えていない政策論議が多い、というくだりには非常に納得感があった。
広く産業を見る新しい視点を感じた。
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感じていた違和感に答えてくれる内容で良かった。
・グローバル経済圏で戦う企業が伸びると本当に日本は潤うのか?
・ローカル企業はなぜ根強く勝ち残れるのか?
昔から、冨山さんが語っていた規模の経済と密度の経済の考え方を昇華させて、グローバルの世界とローカルな世界という別々の競争ルールを持つ世界観を語っている
国にとっては、ローカルな世界が雇用の大半であり、GDP貢献への大半である。そこを支援する意義・手法に主眼を置いた本。グローバルが注目される中で、あえてローカルに振るあたりも、メッセージが際立って見事
密度の経済が効き、規模の経済が効かないローカルの世界では競争は不完全になり、非効率企業も生き残るし、ブラックな企業も直ぐには淘汰されない
それから、良くシリコンバレーは、あの生態系のつくり方だったり、エンジェル投資家だったりが注目されるが、基をたどると、インターネットだったり、GPSの軍事技術にあり、そこに莫大な投資をした国家戦略にあるという視点。これも中々面白い。なんかアメリカって国の関与が薄いイメージがあるけれど。
少し残った疑問としては、
・日本のローカル企業≒サービス産業の労働生産性は諸外国に比べて低い
・その理由は、本来淘汰されるべき企業が上手く淘汰されないから
・上手く整理統合し、ベストな企業に集約していくと、労働生産性は高まり、経済は上向く
理屈としては分かるが、ローカルな世界において、労働生産性(付加価値 / 従業員数)を海外と比較するところの意味はどの程度あるのか?
貨幣価値が異なる中で、極端に言うと、アフリカと日本のサービス産業の生産性を比べたら圧倒的に日本が勝つわけで。
まぁ、先進国同士の比較なので、良いような気もするが。
これが、グローバルな世界であれば、みんな基軸通貨のドルベースで戦うはずなので、比較は意味あると思うが。
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昨日のNHKクローズアップ現代で島根県海士町岩手県紫波町の取り組みを取り上げていました。「街を潤す”にぎわい革命”」と題されたその特集からは本書の密度の経済の成功例を見せられたような気がしました。規模と密度を敢えて別々に捉えるGの経済・Lの経済という視点が本書の提案です。Lはローカルの頭文字であると同時にロングのイニシャルでもあって、海士町にもあった20年というタイムラインを地道に回していけるか?という愚直さが意味を持つことになります。それを選びうるのは追い込れた極小の自治体であってミクロこそサクセスのキーかもと思いました。まだ東京が目に入っている地域は厳しいかも。
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グローバル経済(G)とローカル経済(L)を区別し、それぞれの特徴と問題点、今後の成長戦略について説明している。
著者の主張としては、経済を考える際にGとLは区別して考えるべきであり、Gを目指す様な政策などをLに強要してもその殆どがナンセンスであるというもの。
グローバル経済においては世界標準の中で常に世界一番を目指さなければならず、その中で遅れをとらないよう日々切磋琢磨しなければならない。
日本でも国際競争が出来る様な地盤を作らなければならず、法人税減税などの法律の面や、競争優位な大学や研究施設の整備をする必要がある。
一方で、ローカル経済は現在はほぼグローバル経済から切り離された者であり、作用する経済原理もまったく異なっている。
そのため、ローカルはローカルなりの観点から政策や制度設計を考える必要があるというもの。
大手外資系コンサルより独立し、国の制度設計や各企業や団体のコンサルティングを行ってきた著者であるため、有意義な提案を知る事が出来た。
読むにあたっては、基本的な経済学?や簿記?の知識などが必要なのかなと。
それらがあればかなり理解が進むような気がした。
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グローバリズムに関する論争に日頃違和感を感じていた理由が明快に整理できた。著者のこのような整理がこれから一般的になってくるように思う。
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冨山和彦さんに本を頂いた。BCG、CDI、産業再生機構COO、JALの再生といったご経歴のイメージが強いけど、今経営されているコンサルティング会社IGPIは、被災地を含む東北各県のバス会社を束ねるみちのりホールディングスの100%株主。つまり超ローカルな路線バス会社の経営もされている。そこから、グローバルに戦わざるを得ない企業の世界(G)と、ローカル密着の企業の世界(L)はまったく原理が違う、起きている構造問題も違うこと、そして、日本は両方あるし、実はほとんどの産業は「L」なんだから、それぞれが、それぞれのやり方で良くなっていくことを考えようよ、という姿勢で書かれた本。
Lが労働人口減少という史上初めての環境変化に直面していることなど、ファクトに「おー!」とびっくりするものが複数。アイディアも、Lの成功基準は「県大会上位」レベル、カギは労働生産性と穏やかに退出を促し集約化を図る「スマートレギュレーション」。外国人投資家に褒められるようなガバナンスは不要で、「非営利ホールディングカンパニー」のような形のほうがいいかも、と。東証をGとLに分けるというアイディアなんかも面白かった。気仙沼や被災地に通って仕事をしているみなさん、地方で仕事してる皆さんの肌感覚、感想をききたいと思いました。
また、ビジネスメディア、ウェブメディアで見かける言説、何か違うと感じていたのが、少しすっきり。Gの論理でLの分析をしているケースや、Gの論理の理解が表面的なケースだったのね。自分がGワールド出身で、いまの仕事はLのほうだから、よけい感じたのかも。
Lの中核はサービス業で、この本では著者のバス会社経営経験に近い、地域インフラのタイプの話が中心だった。そういう「ニーズを満たす」もののほか「ウォンツにこたえる」サービス業、例えばライブ、美容、教育など、この本をきっかけに考えてみたい。
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本書では、経済をグローバル(G)とローカル(L)に分けた上で、この二つのモードを柔軟に選択できる社会を、これからの日本は追求すべきだと結論付けている。
本書を読んで、ここ最近の、ユニクロのパート・アルバイトの正社員化や、すき家の人手不足による開店休業などのニュースが、一連のものとして理解できた。
すき家は、特にその杜撰さが目立ってしまったため、そのビジネスモデルを第三者委員会により指摘されてしまうまでになった
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グローバル経済(G)とローカル経済(L)は完全に別個の経済体系でありその発展の仕方別々であることがはっきりわかる。
この考え方は分かっているようで、分かっていなかった。盲点であった。
そういう意味でとても新鮮で分かりやすく、具体例な図表を十分に使って飽きさせない工夫に富んだ新書で一気に読んでしまった。
そして最後に読者である消費者がこの2つの経済体系をどのように選び、利用していくかは各個人にゆだねられ、選択と多様性が与えられている点で、自分ならどうすべきか、選ぶにあたって何がその基準になるのか考えるきっかけを与えてくれたいい本でした。
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ローカル経済圏の中核にあるサービス産業において、労働生産性を上げるためのアプローチは、「ベストプラクティスアプローチ」が望ましい。
別の企業や事業体が行う似たようなパフォーマンスを自社に取り入れ、労働生産性を上げることを意味する。
人手不足に陥ったローカル経済圏のマーケットで穏やかな体質を促進する鍵は、労働市場にある。
具体的には、サービス産業の最低賃金を上げることだ。
労働監督、安全監督を厳しくすることも有効だ。
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日本にはローカル経済とグローバル経済の全く異なる2種類がある。ローカル経済圏では、少子化&若者の都市移住&団塊の世代の退職で、5年前から人手不足になっている。グローバル経済圏は人余り、グローバル競争、グローバル人材能力などが必要だが、日本経済全体の3割しかなく、さらに製造業の海外移転で減少傾向。一方、ローカル経済圏はグローバルレベルの優秀人材は必要ではなく、それなりにまともな経営者が数多く求められており、ローカル企業(メインは運輸、小売、医療、サービスなど)の利益率を上げるために、だめな企業には退出頂き、良い企業を増やす努力がかかせない。ローカル経済圏は、女性、高齢者などの活用がマスト、外国人も入れたいが田舎では歓迎されないと悲観的。
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プロローグを読んだときは、「??」と思うところが所々にあったが、具体的な処方箋に入ると、非常に説得力があり、かつ実践的。
Lの世界では緩やかな退出を促す政策、事業をたたむときに個人の人生が壊滅的な状態にならないような政策が必要。
大企業・中小企業、上場一部、二部ではなくGとLで区分する(求められる情報開示やCGが異なる)。
大部分では、スティーブジョブスが必要なのではなく、県大会で勝負できる起業家が必要