紙の本
様々な恋の形
2015/05/03 01:11
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る
私はこの作品を「はじめての海外文学フェア」で知りました。私はあまり海外文学を読まないですが、この作品はとても読みやすかったです。様々な恋の形(あるいは恋人達をとりまく奇妙な設定)を取り上げた作品が収録されていますが、結局のところは普通の恋愛に通ずるところがあるのかなーと思ったりもしました。個人的にはアリ・スミスの「五月」が好きでした。樹木に恋をした人の物語です。
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いっぷう変わった恋愛(=変愛)小説を集めたアンソロジー。先頃、『日本編』が刊行されたが、こちらは翻訳もの。
登場人物が恋する相手は人間とは限らない。木やバービー人形も有り得る。また、描かれている愛も、狭義の恋愛ではなくもっと広汎な愛だ。ただ、共通しているのは、歪んでいたり、おかしかったり、兎に角『変わっている』こと。
コンセプトがコンセプトなだけにユニークな短編が多い。
『リアル・ドール』は相手がバービー人形(!)であることを除けば、なかなかヤバそうな女の子に手を出してしまった感がある……バービーだけどw
『柿右衛門の器』は怪奇小説系のアンソロジーに収録されていてもおかしくないホラー小説としても読める、ざわざわと落ち着かない雰囲気に満ちた小品。
少し前に東京創元社から単行本が出たレイ・ヴクサヴィッチは『僕らが天王星に着くころ』『セーター』の2本を収録。これを読んで気になった読者は単行本を買って損は無い。
全体的な傾向としては、収録作の中でも短めの作品の方が面白かった。
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『五月』と『ブルー・ヨーデル』と『僕らが天王星に着くころ』がお気に入り。レイ・ヴクサヴィッチとニコルソン・ベイカーとジュディ・バドニッツは前々からチェックしてたけど、ノーマークだったアリ・スミスとスコット・スナイダーの他の作品も読んでみたくなった。
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その名の通り、ちょっとヘンな愛の話を集めた本。狂おしいほど木に恋してしまった話と、体がなぜか宇宙服になっていってしまう病気に侵されたカップルの話が特に好きだと思った。
ちょっと変わっていても、あれも愛これも愛。
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変。変。変。自分の想像の枠をはるかに超えた、変愛ぶりのオンパレードでした。下品な表現も多く、あまり好きになれませんでした。。
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色んな作家の個性的な『変愛小説』を楽しめた。岸本さんの訳が、おそらく簡潔でリズミカルで美しいのもある。どの物語も長すぎず、短すぎず、でも起伏と工夫があって、楽しい。こんな変な外国文学、作家をもっと知りたい。
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アリ・スミス「五月」★★★
レイ・ヴクサヴィッチ「僕らが天王星に着くころ」★★★
レイ・ヴクサヴィッチ「セーター」★★★★
ジュリア・スラヴィン「まる呑み」★★★
ジェームズ・ソルター「最後の夜」★★
イアン・フレイジャー「お母さん攻略法」★★
A・M・ホームズ「リアル・ドール」★★★★
モーリーン・F・マクヒュー「獣」★★
スコット・スナイダー「ブルー・ヨーデル」★
ニコルソン・ベイカー「柿右衛門の器」★★★
ジュディ・バドニッツ「母たちの島」★★★★
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だって知ってた?あの人の髪、プラスチックなのよ。頭と髪の毛が一体になってるの。そんな人と付き合うなんて、もうぜんぜん無理だし。
ー「リアル・ドール」p.129より
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五月のあの朝、わたしはどうしようもなく恋に落ちてしまった――。木に片思いをしたり、バービー人形と真剣交際したり。変な愛はこんなにも純粋で狂おしい。数多くの熱心な読者を持つ訳者が選び抜いた、奇想天外で切実な想いのつまった11篇。ありふれた恋愛小説とは一味も二味もちがう、「究極の愛」の姿。
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選ぶなら最初の「五月」(アリ・スミス)が一番好きだ。A・M・ホームズ「リアル・ドール」面白かった。ニコルソン・ベイカー「柿右衛門の器」も好き。
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「まる飲み」が一番好き。好きな人を丸呑みにして腹の中で飼うという発想がすごい。確かに自分という箱の中に閉じ込めてしまえば、いずれ終わる関係への恐怖に怯えなくていいのかもしれない。
「”変愛”小説集」というだけあって強烈な話が多い。
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すごく変わっててくらくらする。
変で愛な翻訳短編集。奇想との配分がぐずぐずでどれも酩酊感がある。
誰にでもあてはまらなくてあてはまるので、読むほど変ではない気もしてきた。
どうしようもなかったの。と木に恋をする様が切実だった。それに寄り添って眠るのはやっぱり愛に見えている。
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「最後の夜」「リアル・ドール」「柿右衛門の器」が好きだった。あとがきにもあるように、リアル・ドールの妹が良い味を出している。
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木に恋しちゃったり、バービー人形と付き合ったり…変な愛小説集。外文苦手という意識もなく、ぐいぐい読みました。読ませられました。
秘密めいた誘惑とでも言うのか。
形はどうあれ「愛」には変わりない。のか?
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お気に入りは、「藁の夫」「カウンターイルミネーション」「男鹿」日常生活の中に異次元の愛や奇妙な行き過ぎた結末が新鮮だった