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- カテゴリ:一般
- 発売日:2017/01/31
- 出版社: 新潮社
- サイズ:20cm/124p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-10-350721-5
読割 50
紙の本
ビニール傘
著者 岸政彦 (著)
侘しさ、人恋しさ、そして明日をも知れぬ不安感。大阪の片隅であてどない日々を送る、複数の“俺”と“私”の物語…。芥川賞候補作となった『新潮』掲載の表題作ほか、「背の月」を収...
ビニール傘
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商品説明
侘しさ、人恋しさ、そして明日をも知れぬ不安感。大阪の片隅であてどない日々を送る、複数の“俺”と“私”の物語…。芥川賞候補作となった『新潮』掲載の表題作ほか、「背の月」を収録。【「TRC MARC」の商品解説】
共鳴する街の声――。気鋭の社会学者による、初の小説集! 侘しさ、人恋しさ、明日をも知れぬ不安感。大阪の片隅で暮らす、若く貧しい〝俺〞と〝私〞(「ビニール傘」)。誰にでも脳のなかに小さな部屋があって、なにかつらいことがあるとそこに閉じこもる。巨大な喪失を抱えた男の痛切な心象風景(「背中の月」)。絶望と向き合い、それでも生きようとする人に静かに寄り添う、二つの物語。【商品解説】
あてどなく孤独な日々を送る大阪の若者たち。無名の人々の声なき声に耳を傾けてきた社会学者による、瞠目の初小説集。芥川賞候補作。【本の内容】
収録作品一覧
ビニール傘 | 5−73 | |
---|---|---|
背中の月 | 77−124 |
著者紹介
岸政彦
- 略歴
- 〈岸政彦〉1967年生まれ。社会学者。「断片的なものの社会学」で紀伊國屋じんぶん大賞2016受賞。ほかの著書に「同化と他者化」「街の人生」など。
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電子書籍
格安の町に住む貧困の男女の恋
2023/10/03 08:50
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
回転寿司が1皿90円、パチンコが5玉1円と北新地はリーズナブルですね。低賃金で働く俺と美容師見習いの私、それぞれの彼女彼氏とのわかれが切ないです。
紙の本
人は1人だと認識する
2017/03/01 20:21
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:真太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ビニール傘は、今の若者の生態を表現して一人から二人へとなるも、さほど変わらない日々を送る無機質さが悲しい。背中の月は逆に二人から一人になる、普通に出会って結婚していた矢先の悲劇。普通の幸せすら高望みなのかとこちらも切ない。
紙の本
とりとめもなく続く…
2018/01/23 11:10
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kaoriction - この投稿者のレビュー一覧を見る
コンビニで売ってる五百円のビニール傘。
アナタが手にしたその傘は、誰のもの?
何処で買ったの?
どこにでもある、誰もがひとつは持っている、小さな透明のビニール傘。
同じ街、似たような「俺」たち「私」たち。「彼女」に「彼」。俺は彼だし、彼女だし、私は俺だし彼でもあって彼女でもある。
誰が誰の傘を差していたとしても「透明な膜が俺たちを包む」。
安っぽい傘で自分の人生を守っているの?
*
本当はあの犬のように何かに守られながら、囲まれながら死にたかったのに、彼女はひとりで死んだ。
とりとめもなく続く私たちの人生。
一体、本当は誰のもの?
*
松田青子『スタッキング可能』をシビアでダークにした感じに思えた。鬱屈とした息苦しい感じ。
併録の『背中の月』もモヤモヤ、ムズムズ感が残るというか。社会学者の著者ならではの視点なのかな。
*
みんなのココロにビニール傘なんていらない日が来ることを願うばかりだ。
*
第156回芥川賞候補作。