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- カテゴリ:一般
- 発売日:2016/11/10
- 出版社: 文藝春秋
- サイズ:20cm/300p 図版12p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-16-390559-4
紙の本
最古の文字なのか? 氷河期の洞窟に残された32の記号の謎を解く
著者 ジェネビーブ・ボン・ペッツィンガー (著),櫻井 祐子 (訳)
ラスコーやアルタミラに描かれたのは動物の絵だけではなかった。欧州全体の洞窟に刻まれた32個の記号は人類初の文字だったのか? 自ら洞窟に潜って記号を採取したカナダ人女性科学...
最古の文字なのか? 氷河期の洞窟に残された32の記号の謎を解く
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商品説明
ラスコーやアルタミラに描かれたのは動物の絵だけではなかった。欧州全体の洞窟に刻まれた32個の記号は人類初の文字だったのか? 自ら洞窟に潜って記号を採取したカナダ人女性科学者がその謎に挑む。【「TRC MARC」の商品解説】
◎TEDトーク225万回再生◎
私たちはいつ言語を獲得し、文字を使い始めたのか?
4万年前の氷河期に残された壁画の数々。
そこには牛や馬の絵とともに不思議な記号が残されていた。
ヨーロッパ全体368箇所の洞窟に残された記号を世界で初めてデータベース化。
すると記号はわずか32個に収斂された。
2400キロも離れた2つの洞窟に残された記号が一致するのはなぜか?
あるいは急峻なピレネー山脈を挟んで、一致した特異な屋舎記号。
自ら52箇所の洞窟に潜って記号を採取した
カナダ人女性科学者がその謎に挑む!
【目次】
■はじめに 太古の人類が残した記号
氷河期に残された人類の壁画の数々。そこには牛や馬などの絵とともに不思議
な記号があるのをご存じだろうか? ヨーロッパ全体三六八カ所の洞窟に残さ
れた記号を私は初めてデータベース化した。すると三二個の記号に収斂された
■第一章 何のために印をつけたのか?
膝の高さもない、ぬかるんだ穴へ。誰も寄り付かないスペインの洞窟で見つけ
たのはたった二つの赤い点。だが、それは太古の人々の確かなる痕跡だ。四カ
国、五二の遺跡を這いずり回り、幾何学記号の謎を解く手がかりを探し出す
■第二章 人類のはるか以前に道具を使った者たち
ケニアで発見された世界最古の石器は三三〇万年前のもの。ジョージアでは一
五〇万年前の手斧が見つかった。現生人類が出現する二〇万年前よりずっと昔
に旧人類たちは道具を作り始めていた。道具の使用は意識の誕生と重なる
■第三章 死者をいたむ気持ちの芽生え
死者を弔い、我が身を飾る、人間が人間たる精神的な営みはいつ始まったのか?
三万五〇〇〇年前に精神性を獲得した、というこれまでの考えはデータベース
の構築によって覆された。一〇万年前の遺跡で見つかった副葬品と火打ち石
■第四章 言葉はいつ生まれたのか?
南アの遺跡で見つかったダチョウの卵殻には、格子のような幾何学模様が刻ま
れている。たった5つのパターンが繰り返し現れる、その意味は所有を表すの
ではないか。そうした慣行をもつ種族はすでに言語を獲得しているはずだ
■第五章 音楽の始まり
アフリカを出て氷河期のヨーロッパに到達した人類。彼らは寒冷な生活様式に
素早く適応する。やがて最古の定住集落が形成され、余暇を楽しむ時間も生ま
れた。欧州中の洞窟遺跡で、骨や象牙のフルートが見つかっている
■第六章 半人半獣像とヴィーナス像
氷河期の芸術家は動物と人間の半人半獣像を数多く残した。また人間を象った
〝ヴィーナス像〟も盛んに出土している。その目的を解釈することには限界が
あるが、彼らは信仰や起源神話に突き動かされていたのかもしれない
■第七【商品解説】
著者紹介
ジェネビーブ・ボン・ペッツィンガー
- 略歴
- 〈ジェネビーブ・ボン・ペッツィンガー〉古人類学者。カナダ・ビクトリア大学人類学博士課程在学中の研究者。欧州の洞窟に残された5000以上の記号を収集し、世界で初めて氷河期における幾何学記号のデータベースを作り上げた。
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紙の本
新研究にワクワクさせられる
2017/02/28 14:16
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みなもと - この投稿者のレビュー一覧を見る
氷河期時代のヨーロッパの洞窟に残された、多くの壁画。ここには動物などのデザインの他に点や線などの抽象記号も存在する。今まで全くといっていいほど研究されてこなかったという。
ところが筆者はこの抽象記号について(かなりパワフルに)研究を進めた結果、今まで知られなかった新事実に気づいた。面白いことに抽象記号は多くの洞窟で見られるのにもかかわらず、たった32個の図形に集約することができたのだ。それも近距離同士ではなく、2400キロも離れた洞窟同士で一致したことさえあったという。
これが意味することは一体なんなのか?今までの研究では知り得なかった新しい事実が抽象記号に秘められているのではないか?そんな可能性に読んでいるこちらも思わずワクワクした。
割と分量は多いが氷河期についてあまり知らなくてもなんとか読み通すことができた。集中して読めば人類の歴史の不思議にきっとワクワクするだろう。
また、筆者の研究ぶりも印象的だった。ほとんど先行研究がない中で記号の調査をするには現地へ直接観察に行く必要があり、泥んこになりながら記号の採集をした様子が描かれている。そこまでして研究する筆者の姿勢は純粋にすごいと思う。
紙の本
古代の文字文明
2017/01/31 22:29
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:森の猫 - この投稿者のレビュー一覧を見る
古代にも、文字の文明が芽生え始めていた事を解き明かしたことは非常に興味深く、古代人だからといってバカにしてはいけないなと思いました.