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商品説明
仕事とは何だろうか。人はなぜ、働かなければならないのか? 生きる限り、働かねばならないとすると、あなたは何をすべきなのだろうか。20代〜50代の、生きがいを求めるあなたへ贈るメッセージ。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
中島 義道
- 略歴
- 〈中島義道〉1946年生まれ。ウィーン大学基礎総合科学部哲学科修了(哲学博士)。現在、電気通信大学人間コミュニケーション学科教授。哲学が好きな一般の人たちを対象に哲学の道場「無用塾」を主宰。
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紙の本
働こうと思うことができた。感謝している
2002/10/08 01:35
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:よの - この投稿者のレビュー一覧を見る
仕事でつまづき、ストレスが募ってプチ出社拒否状態になったちょうどその時、
この本をフラフラとさまよっていた書店で見つけた。
3日連続で午後出勤(ようするに遅刻)をし、その後2日続けて会社をサボり、
その罪悪感と自らの無用感に鬱々としていたまさにその時のことだった。
人事部員として、社員に「キャリアを考えよ」と大本営の言葉を伝え、
その空虚さにぬるい笑いを漏らしつつ、自らも何をしたいのだと
鬱々と考えながら過ごす日々の中、この本はたったの一晩で、
確実に、丁寧に、易しく、「働くこと」の意味を教えてくれた。
プチひきこもりに今日で終止符を打つ。
働こうと思う。
たとえ、今している仕事そのものが私の天職なんかではないとしても、
また、一生天職なんてものを見つけられないのだとしても、私は生きているから。
自ら身体を使って働くことでしか得られないものがあるのだという、
筆者の言葉に心の底から頷くことが、私はできた。
そして、考え、もがき苦しむことを止めてはいけないのだというそのことにも。
やれ、「自分探し」だ、「キャリアデザイン」だ、「ポジティブシンキング」だと、
はるか頭上を飛び交う、私の目には眩しすぎる「正論」の数々からは決して得られない、
密やかで静かな「真」がこの本にはあると思う。
少なくとも、私には、一つの救いとなった本だ。
同じ視線に立つ人がいることを知る安堵感とでも言おうか。
筆者にともかく感謝している。
私でも、働けるし、生きられる気がしたのだから。
働こう、生きていこう、と思う。その力を一時的にでもくれた。
いつかまた躓いた時には、また読み返すだろうと思う。
そういう大事な一冊になった。
紙の本
イヤよ、イヤよも好きのうち?
2001/04/10 00:51
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:読ん太 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「働くことがイヤか?」と聞かれれば、「それほどイヤではないよ」と答えるだろう。
「ジャンボ宝くじの1等前後賞が当たっても働き続けるか?」と聞かれれば、「もちろん仕事なんて即辞めて、好きな事、有意義な事をして過ごすよ」と答えるだろう。
「それじゃ、やっぱり働くことがイヤなんじゃないか!?」と言われると、「まぁ、そういう事になるかな…」と口をヘの字に曲げるばかり。
本書は『仕事とは何だろうか』を、「教授」対「(架空)読者A・B・C・D」の対話形式で解き明かしていくものだ。読者のタイプは様々に設定されている。
Aは引きこもりの学生。
Bは30歳を過ぎた独身女性で、仕事に興味が抱けず鬱々としている。
Cは金のため、妻子のために、また社会から落後しないためだけに気乗りのしない仕事を続けてきた。精気のない老後を迎える恐怖とイライラに苛まれている40過ぎの男性。
Dは社会的な成功者で、そんな自分に幸福を感じていた。しかし、癌の宣告を受け、その1週間後に誤診と判明したものの、その1週間の間に「俺の人生って、いったい何だったのだろう?」という疑問が芽生えた。
これら4人と教授(中島義道)との対話である。と言っても教授が一方的にしゃべっているといった方が正しいのだが、読み手は時々に読者Aになったり読者Cになったりして疑問を投げかける臨場感みたいなものを味わえるので、「自分なりに思考しなければ」という気持ちが起こる効果がある。
とにかく、日頃深く考えなかった、もしくはわざと考えようともしなかった、「仕事とは何だろう」という事をじっくりと考える機会を与えられた。時には耳が痛くなった。また、時には今の考えで間違いないと確信もできた。
「与えられた仕事を天職だと思ってがんばりなさい」とか「努力すれば報われます」などという上滑りの話は一切なし。
この世は理不尽の固まりだと教授は言う。そもそもオギャーと生まれたその時から、容姿の差はあるし、頭の良し悪しもある。一昔前の世は身分によって人が差別されたひどい世だと言えるかもしれないが、今の世では、能力によって人を判断し差別する世であって、生き難さに変わりはない。
成功者は本も書く。講演会も開く。「こんな努力を積み重ねてきました」と読み聞きして、「なるほどなぁ」と尊敬と羨望の眼差しを向ける。
不成功者は本は書かない。講演会を開くはずもない。「こんなに努力を積み重ねてきても何ひとつ報われませんでした」と読み聞きする機会がない。
この世の理不尽な在り様について、盲目となってしまうのだ。
「今までたまたま運が良くてひどい事にはならずに済んだ」とホッとする。あるいは、「運が悪くてこんな状態に甘んじているんだ」と憤りを感じて恨みを抱く。そんなつり橋の真ん中でフラフラしている体を、しっかりとした地面の上に立たせてもらえるような本だった。
自分の心の声にしっかりと耳を傾け、怠惰にならず、人生最大の大仕事をやり遂げる生きがいを感じた。「人生最大の大仕事は何かって?」それは、もちろん「自分の死」ですよ。
紙の本
働くということは
2002/04/10 22:33
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Ca va! - この投稿者のレビュー一覧を見る
いったいわたしは、なんで働いているんだろう? って思って買ってみた。この本は引きこもりの青年のための本だけど、かなり哲学的である。なぜこの世に生まれてきて死んでいくのか? ってところに行き着く。
社会に出て働くということに比べて、自分で望んでもいないのに『生まれさせられて』いつか死ぬとわかっているのに生きる、というのはとっても偉い仕事なんだそうだ。
紙の本
コミュニケーション
2004/02/14 08:57
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:レノン - この投稿者のレビュー一覧を見る
ハローワークのセミナーが始まる直前に同書を読み終えた。マスコミで連日のように失業率の話題がのぼるが、セミナーには多くの人が参加していた。
参加者の中には、やむを得ず職を失った人もいれば、気が進まないが働かざるを得ない人もいるだろう。働くことが好きだった人も、職を失ったことで、〈仕事とは何か〉と疑問に思う人も少なからずいるのではないかと感じた。
同書では、この世の理不尽に苦しみながら、他者とのコミュニケーションを通じて、自分を鍛えることの必要性を説く。あらゆるステレオタイプのものの考え方を廃し、「死」を見つめ、真理を追究していく著者の真摯な姿が印象的だ。同書は、理不尽を抱えながら働くすべての人に肯定的なメッセージを伝える。
本を閉じると、私自身はもちろん、セミナー会場に居合わせた人々に対して温かい気持ちになった。
ただし、同書には一点、矛盾する箇所が見受けられた。著者は社会学の概念を引っ張って、家事が「仕事」ではないとする。その一方で、後半には「生きる」こと自体が「仕事」だと述べている。そうであるとするならば、家事も立派な「仕事」であろう。その点をもう少し、分かりやすく説明して欲しかった。
紙の本
『プライドを持って挑む限り負け続ける。それが豊かな敗北感だ』
2002/03/07 12:50
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みやぎあや - この投稿者のレビュー一覧を見る
「働きたくない」とスパッと言い切るには勇気がいる。それに仕事が好きだろうと嫌いだろうと結局働かなきゃ生活していけない。でももしも、一生働かなくても生活していけるとしたら、あえて働きたいとは思わない、そんな風に思う人は多いはず。
自分のやりたいことをそのまま仕事にしてお金を貰っている人なんて本当に稀で、大多数が働く理由はやっぱり「お金を貰うこと」にあるはず。
だったら働くことってナニ? やりがいなんて見つかるの? そんな疑問に著者はひとつひとつ応えていくが、哲学の本なので明快な答えはない。
「プライドを持って自分の仕事に挑む限りほとんどの人間が一番にはなれずに負け続ける、それが豊かな敗北感だ」と中島氏は語る。もっと楽に息をして生きられる道を見つけたいと思う反面、そんな風に生きられたら、とも思ってしまった。
紙の本
仕事イコール生きることか?ふと悩んだとき手にとってみよう
2001/03/13 12:50
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:高橋慎吾 - この投稿者のレビュー一覧を見る
正直に読後の感想を言うと、この本によって救われるようなら、救いはいらないのかもしれないと思った。でも読むことによってささやかな勇気を与えてくれる。評価は★3つ。おすすめではないという意味ではなく、日ごろあまり物事を深く考えないたちなので、ちょっと難しかった。でも勝手な解釈をして都合よく読み進めてみた。自分であれこれ思考実験してみよう!
実際、どのようなひとがこの本を読むのだろう…。著者ははじめに想定する読者をあげている。
会社が嫌いで、働くことを疑問に思っている。あるいは生きることに目標を見失っている。まわりと同じことをするのが嫌いだといいつつ、そんな自分に自信がない。そんなひとたちへ向けて書いている。いや、向けて書いていると言いながら、著者コメントでも述べられているような境遇を人生の前半で送ってきたことについて、思考を繰り返している。 読者はその過程を読むことによって、自分と同じような考えを持つひとがいるのに気づき、ほっとすることができるかもしれない。
生活するだけならコンビニでアルバイト1日時給800円×8=6400円 月25日で160000円 税金とか保険が引かれて手取り約14万。苦しいが一人なら何とかやっていけそうだ。たくさん稼げば税金の額も高くなっていく。だめ連のように働くことに意味を見出せないと感じているひとたちの集まりもある。
結論めいたことを言おう。この本を読んで何か感じたら、まず動く。ほんの少しだけでもいい。そして色々と人生について考えてみればいい。動けばさまざまなひととの出会いや出来事あるはずだ。
働くことについて考えさせてくれる本
● 仕事の思想 なぜ我々は働くのか
●なぜ仕事するの?
●だめ連の「働かないで生きるには?!」
●痛快ビンボー主義! 「中流」が消えた後の生き方
おまけ
●高学歴男性におくる弱腰矯正読本
紙の本
仕事の現場から浮いた哲学の本
2001/09/08 12:09
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みゆの父 - この投稿者のレビュー一覧を見る
仕事って何だろうか。僕は今の仕事はそんなに嫌いじゃないし、とにかくあと二〇年しがみつくしかないと思ってる。でも、完全失業率五%の時代って、若い人の目にはどう写るんだろうか。これから働きはじめなきゃいけない人々にとって、仕事って何だろうか。こんなことを考えるのも、うちの娘はまだ二歳だけど、親馬鹿のせいでもう将来が心配だからだ。一体どんな教育をすれば「良い仕事」に就けるんだろうか。どんな仕事が向いてるんだろうか。これって例の「早期教育」に走る心理の典型かもしれないって思いながら、この「働くことがイヤな人のための本」を読んだ。
五人の仮想人物と対話するって形式を採るこの本で、哲学者の中島さんは、働くことがイヤな人にとっての仕事の意味を考える。いかにも哲学者らしく考えて、アドバイスをおくる。つまり、仕事をすることやしないことに居直っちゃ駄目だ。仕事と生きがいと成功は別物だ。失敗しても挑戦を続けるのが充実した仕事人生だ、云々。中島さんにとって大切なのは、仕事の矛盾を受けとめ、理不尽さを見据え、必要悪を自覚し、苦しみつづけ、「なぜか」と問い続けること、つまり割り切らずに矛盾を矛盾として直視することなのだ。そして、仕事は生きるための手段であって逆じゃないことを忘れちゃいけない。
この本を読んで、僕はいくつかの疑問を持った。第一、仕事するのが嫌いで、仕事をしても空しいって感じる人にとって、この本は使えるんだろうか。中島さんが強調するのは、割り切らないことだ。僕も、一般論としては、簡単に割り切らないことは大切だと思うけど、それってとても辛いことだ。安直に割り切ってしまったほうが、仕事する上ではどれだけ楽なことだろう。僕らにとって問題なのは哲学じゃなくて仕事なのだ。
第二、仕事と自己実現とか社会的承認とかとの関係を考えてる人にとって、この本は使えるんだろうか。中島さんは、そんなことを考える人は「私と異なった感受性」を持った人だから「またいつか、どこかでお会いしましょう」(五ページ)って言うかもしれないけど、この本の登場人物のうちCさんは、多分このことで悩んでる。これだって仕事がイヤな人の悩みだけど、中島さんに届かないまま終わってしまう。
第三、上の点と関係するけど、仕事には二つの側面がある。イヤでもしなきゃいけない生活の手段って側面と、自己を実現したり社会に承認されたりするための手段って側面だ。こんな二面性を持ってるから、仕事には魅力というか魔力がある。一九世紀には、人間には「働く権利がある」って主張して命を落とした人々や、人間には「怠ける権利」があるって主張して世間の顰蹙を買った人が出るけど、そんなことが起こったのも仕事が二面性を持ってるからだ。それじゃこの本は仕事の二面性に気付いてるんだろうか。僕には、どうもそうとは思えない。それ以前の、仕事のイヤな側面だけに着目して、議論を進めてる。「働くことがイヤな人のための本」(タイトル)としてはありかもしれないけど「仕事とは何だろうか」(サブタイトル)を考える本としては不十分だ。タイトルを取るかサブタイトルを取るか、それによってこの本の評価は一八〇度かわることだろう。
仕事は哲学だし、人はパンのみにて生くるにあらず。でも、人はパンがなければ生きられない。仕事の現場から浮いた哲学の本は、仕事には役立たない。僕にとってはこの本は使えないし、感動もなかった。娘が大きくなって仕事で悩んだら使えるかもしれないけど、そのとき僕は不安になるだろう。
紙の本
2001/04/22朝刊
2001/04/25 15:16
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:日本経済新聞 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「仕事とは、それによって金を儲(もう)けるもの、それによって生計を立てるものだ」と、著者は言う。しかし、それだけではない。本書は、仕事に生きがいを見いだせない二十代から五十代までの四人の人物との架空の対話として編まれている。哲学者らしく、最後には、金銭的な価値を超越し、「よく生きる」ためという答えが導き出される。平易な問答を通して、仕事や人生について考えるきっかけを与えてくれる。
(C) 日本経済新聞社 1997-2001
紙の本
目次
2001/04/12 19:40
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:bk1 - この投稿者のレビュー一覧を見る
<1章> 一生寝ているわけにはいかない
<2章> 「命を懸ける仕事」はめったに与えられない
<3章> 仕事と能力
<4章> 仕事と人間関係
<5章> 仕事と金
<6章> 金になる仕事から金にならない仕事へ
<7章> 死ぬ前の仕事