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- カテゴリ:一般
- 発売日:2004/11/01
- 出版社: アスキー・メディアワークス
- サイズ:20cm/477p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-8402-2824-8
紙の本
空の中
著者 有川 浩 (著)
200X年、2度の航空機事故が人類を眠れる秘密と接触させた。秘密に関わるすべての人が集ったその場所で、最後に救われるのは誰か−。第10回電撃小説大賞大賞受賞作家の第2作。...
空の中
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商品説明
200X年、2度の航空機事故が人類を眠れる秘密と接触させた。秘密に関わるすべての人が集ったその場所で、最後に救われるのは誰か−。第10回電撃小説大賞大賞受賞作家の第2作。【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
それぞれの理由
2006/05/07 15:19
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
電撃文庫初のハードカバーということで、若干躊躇しましたが、作者の前作「塩の街」が好きだったので、購入しました。結論、買ってよかった。
空の中に何かいる。不可思議な航空事故を調査していく過程で判明していく事実。それとは無関係に思えるのどかな場所で子供が拾ったもの。それぞれの場所にいる無関係な人間達がリンクしていくとき、これまで人類に知られていなかった存在が歴史の表舞台に出てくる…
綿密な取材に基づくリアリティとファンタジーの融合。同じ事件を見つめる子供と大人の立場の衝突。親子で読めば、それぞれの見方ができそうな物語です。
紙の本
真の意味で生産的な生物の在り方って?
2010/03/03 09:28
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:空蝉 - この投稿者のレビュー一覧を見る
久しぶりに読んだファンタジー、というよりもむしろSFなのだろうか?そう思うくらい話はリアルを残しつつ、SF(=少し不思議)フィクションだ。
まず主人公と怪物(?)白鯨との対話がとても小気味良くて面白い、そしてリズム感がある。主人公のこのこ気味良い会話やすっぱ抜けた性格が、読んでいるものに退屈を与えないのだろう。単なるアクションものとも、子供の悪戯やヒミツゴト、ファンタジーに留まらないパンチを持っている。
逆に言えば被害状況や街の混乱などの真実味というか切迫感がなかったのが残念でもあるが。
でもそういうところが気にならないくらいのテンポのよさに引き込まれ、最後までワクワクしながら読むことが出来た。
この中で深く考えさせられるのは、人間という動物性。自然界の中で人間がどれだけ特殊な生物かということ、それが客観的に白鯨という異性物の言葉を借りてつづれれている。あらゆる動物の世界にある「集団」と、人間のもつ「社会」「国家」とはどのような違いがあるのか。
人間だけが論理的な思考が出来る動物だと思い込んでいる人間が多いが、本書にはその論理性だけが優先された場合、どのような生物が生まれうるのかという、一つの実験的結果が示されているのではないだろうか。
日本が独自開発している超高空旅客機、そして自衛隊機と相次いで謎の墜落事件が起こる。ところ変わって同じころ、一人の少年がクラゲに似た不思議な生物と出会い、ソレと携帯電話で会話をすることのできることからいわゆる異性物との交流が始まる。
物語が進むにつれ、この未知なる生物を中心に墜落事故の原因と予想だにしない国家を巻き込む事件に発展していく・・・
必要最低限、過不足なしにサイクルを繰り替えし、連鎖を続けてきた人間以外の生物がまずこの地球に存在する。 人間は差別化をし、人と人とを区切り、囲い、国家を作り、分離し独自性をはぐくもうとする。主張し、他を排除することで自己を維持し高めることに奔走する。
その結果が戦争だったり差別だったり殺し合いだったりするのだろうけど。
そんな(白鯨にいわせれば)意味のないことだらけの人間性を随所に書かれている。これは人間がどれだけ「変態か」ってことか?(笑)いや、笑い事ではすまされない。
私たちは当たり前のことで日常を生きているから、今の世界が、人間性が、国があることや民族があること、戦争があることがすべて当たり前に思っている。白鯨からみれば非生産的この上ないことなのに、だ。人間の生物としての異常性。そんな中で平気な顔して生きている自分に警鐘を鳴らすべきだとふと思う。何も自然愛護者になろうというのではない。だけれども。
せめてもう少し自分の生きている社会がどんなものなのか、何が普通で何が以上なのか、見直そうと思う。
紙の本
人を超えるもの
2007/03/01 17:00
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Kasatok - この投稿者のレビュー一覧を見る
「海の底」を一気読みして、作風に引かれ続けて読みました。とてもやわらかい文体と、丁寧な人物描写が好きです。また、登場する組織、機械類に対しても自然な描かれ方がしていて好感が持てます。両方の作品に共通していることに、決定的な悪人がいないことも好きなところです。
また、エンディングが私好みの終わり方で、2作続けて幸せな気持ちになりました。
「空」、「海」の次はやはり「陸」でしょうか?少々期待しています。
紙の本
200X年。二度の航空機事故が、人類を眠れる秘密と接触させた—
2005/11/13 18:17
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぬほがち - この投稿者のレビュー一覧を見る
「塩の街」でデビューした、有川浩さんのハードカバーです。この作品も、彼女の作風がよく出ていると思います。
日本のある空域、高度二万メートル上空で、二機の飛行機事故が起こる。二機とも同じ理由で事故が起こったと思われるが、原因は全くの謎。そこで調査の為に、その高度に三度目のテイクオフを試みる。彼らがそこで見たものは?そして「それ」を巡り、それぞれの思いが交錯する、それぞれの戦いが始まった—
と、カッコつけてレビューしてみればこんなものでしょう。ハッピーエンド好きの作者なので(しかも恋愛描写は結構上手いので)、読み終わった時はすっきりします。ちょっと高めの値段も、この質なら気になりませんね。
紙の本
ハードカバーですが、ライトノベルです
2005/02/04 21:33
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゆき ようこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
普通の人といい人、普通の怪獣といい怪獣が出てきます。悪人と悪怪獣は出てきません。
「空の中」にいるのは、開発中のジェット機と訓練中の自衛隊機と怪獣です。ウルトラマンは出てきません。
電撃出身の作者らしく、読みやすい文体で、キャラは立っており、内容はわかりやすい。読後感は爽やかで、ハッピーエンド好きならオススメです。
紙の本
ファースト・コンタクト
2005/11/23 19:38
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:読み人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
電撃小説大賞受賞作家の第二作ですが、受賞作のことも作家さんの名前も、知りませんでした。(受賞作は、「塩の街」といいます)本書のことは、ずーっと本屋で平積みになってたので、知りました。しかも、装丁の空の写真が、かっこいいし、綺麗。著者は、漢字からずーっと男性だと、思っていましたが、女性です。(しかも、主婦みたい)
日本が独自に開発中の超高空旅客機
の試験飛行中に謎の墜落事件が起こり、
また、日を経ずして自衛隊機が、高空でまたもや、
謎の墜落事件を起こします。
そして、同じころ、高知県では、少年が
クラゲに似たものと、出会い、それと、携帯電話で
会話が出来ることがわかります。
果たして、墜落事件の謎とは、又、少年が出会ったものとは、、。
一度も見たことないのですが、
「ウルトラQ」みたいな感じ!?。
SFの定番中のファースト・コンタクトものです。
最大の特徴は、謎の生命体でありながら、
意思の疎通は出来るところで、色んな会話がなされます。
この会話も、感情にゆれる、人間と
論理的で、感情を一切排除した思考法をする、
【白鯨】(そう本書では、仮に呼んでます)
との”ズレ”がありますが、
これも、SFでよく出てくる、絶対知能と人間との会話
又、人工知能との会話、はたまた、スタートレックの
スポックさんと、船長の会話と、同じで、
SF上の、一大テーゼです。
つまり、SFティストは、大変高いということです。
併し、この会話のズレが、大変面白く、
人類が最高の政治の意思決定法として、採用している
多数決も、【白鯨】に、いとも簡単に論破され
知性とか、論理とか言いながら、
いかに、人間が乱暴なことをしているか、認識させられます。
人間サイドの兵器は、この【白鯨】に対し、
殆ど無力なのですが、折角自衛隊が出てくるので、
もうちょっと、斬ったはったのアクションがあっても、よかったかも。
後、この【フェイク】と名づけた、少年サイドの【白鯨】
に乗って、空中飛行とか、して欲しかった。
併し、女性作家ということで、
主人公の恋愛とかは、大変丁寧に描かれていて上手いです。
私など思いもつかない心情の移り変わりや機微が、
丁寧に描かれています。
セリフまわしも、多少過激です。
併し、航空ものと、いうよりは、SFですね。
もう次作の「海の底」も出ているみたいですが、
なんか、無色透明で無味乾燥な空ものと違い、
海のは、ちょっと怖そう?
深海魚って、怖いでしょう?