- 電子書籍ストア hontoトップ
- 特集一覧
- 「青野くんに触りたいから死にたい」ドラマ化記念 キャスト特別インタビュー:電子書籍

“純愛×ホラー”の新感覚ホラーラブストーリー「青野くんに触りたいから死にたい」がWOWOWにて衝撃のドラマ化。さらなる話題を呼びました。
待ちに待ったドラマの配信を記念して、主演の佐藤勝利さん、髙橋ひかるさんに特別インタビューを行いました。
出演が決まった時の気持ちや二人の役作りの工夫、撮影の裏話まで。
お二人の仲の良さが伺える、楽しい対談インタビューとなりました。
これを読めばもっとドラマを楽しめること間違いなし!ドラマ、原作コミックとご一緒にお楽しみください!
———では、まず初めにこの作品へのキャスティングが決まった時の第一印象を教えていただけますでしょうか。
髙橋初めて作品のタイトルを聞いたときに、ちょっとドキッとしました。「死にたい」というワードが刺さって、怖い話や大変な話なのかとドキドキしたんですが、実際に原作を読んでみたら本当に読む手が止まらなくて。世界観やキャラクターにどんどん惹かれていって、それぞれの目線で読みたくなるくらい一人ひとりの感情が深く描かれていて。もちろんストーリーもすごく魅力的で、「え、すごく楽しみどうしよう!」「嬉しい!」という気持ちと同時に「でも、どう実写化するの…?」という不安もあり、不思議な気持ちでした。
佐藤僕自身、ラブストーリーが主軸となる作品が初めてで、(ラブストーリーは)以前から挑戦してみたかったジャンルでもあります。この作品の独特な世界観は、ラブストーリーが主軸ではありますが、それだけでない要素も沢山あるので、独特な世界観を面白いなと思いながら作品を読み始めました。深い時間に一気に読んだんですけど…、その、ホラーじゃないですか…?眠れなくなりますよね(笑)。なので、「これは作品の怖さとかホラー感を大事にできたら。」っていうのは、その時思いましたね。
———お二人とも原作を引き込まれるように読んだということですが、その時点でお互いが相手役というのは知った上で読まれていたのでしょうか?
佐藤どうだったっけ…?
髙橋わたしは多分もうその時知っていた気がします…聞いてたかな?どうでした?
佐藤僕は聞いてなかったと思う。
髙橋キービジュアルの情報はすでにあった気がするんですよね。うーん…。
あ!でもお名前は……聞きました!
佐藤じゃあ聞いてますね、聞いてたって話でした(笑)。
髙橋はい、聞いてました。すみません…(笑)。
佐藤僕はたしか、その段階では僕が青野を演じること以外は聞いてなかったと思いますね。
———どうでしたか?髙橋さんと聞いた時の印象は?
佐藤まず本当に原作の優里ちゃんに見た目や雰囲気もぴったりだと思いましたし、本読みをしたり実際現場にいても、もう他の人は考えられないですね。
———髙橋さんは、佐藤さんと知ったうえで読んでみて、印象はいかがでしたか?
髙橋佐藤さんの印象は、やはり笑顔だったり明るい印象で、ダークなイメージが無かったので、青野くんのダークな部分(黒青野)を演じるのが「すごく新鮮だ。」と思いました。
どう演じられるのか楽しみでしたね。
役作りから、撮影の裏話。これまでにない原作だからこそ、様々な工夫と苦労が。
———佐藤さんは幽霊で、髙橋さんは恋人が幽霊になってしまうという、なかなか無い役柄ですが、役作りで意識したことがありましたら教えてください。
佐藤青野役として、表現しないといけないことはいくつかありました。一番は目です。黒青野になる時は、この世のものではない存在にしたかったので、瞬きをしないようにとか、そういったことをいくつか意識していました。
髙橋私は逆に目に光を入れようと思っていました。優里の目は、すごくキラキラしていて印象的で。闇をあまり知らないというか、怖いもの知らずで、だからこそ恋人が幽霊になったという現実も素直に受け止めちゃったり。普通だったらありえないことをしている女の子なので、それを表現できたらなと思っていました。
実写化で難しいなと思うのが、声や言葉の発し方、表情をより細部に見せていかないといけない。自分がどう演じるかで作品の雰囲気も変わってしまうので、現場に入りながら、佐藤さん、(共演の)神尾さん、里々佳さんや皆さんと、一緒に作り上げられたものだと思います。
———ちなみに、目をキラキラさせるっていうのはどういう感じで?
髙橋なんていえばいいんだろう、なんかその光を吸い込む!みたいな(笑)。
そういう気持ちでやっていました。
佐藤どうやってやるの、それ(笑)
髙橋バッ!と目を開くというか、内側から興味を持つみたいな。目から色んなものを吸収しようっていう意欲を持つだけでも、人はやっぱり内面から出るものがあると思うので、そういう意識を持つことから。私はどっちかっていうと普段落ち着いているので…
佐藤(落ち着いている…?)それは違いますね(笑)。
髙橋そ、それは違うみたいですけど!!より色々なものに興味を持っている優里ちゃんを表現しようっていう気持ちです。これは企業秘密で!
佐藤全部喋ったけどね!企業秘密を!(笑)

———一話だけ見させて頂きました。作品ならではの、青野くんが浮いているシーンや、枕や電柱になっているシーンなど。不思議なシーンも多かったと思うのですが、そういったシーンの撮影で印象に残っていることはありますか?
佐藤枕になるときは、あれは、実際に僕は枕を着ていて。枕の着ぐるみみたいなものを作ってもらったんです。その時もなんですけど、僕は触れちゃいけないとか、僕が動いた手の風で優里ちゃんの髪が揺れちゃいけないとか、僕は影が出ちゃいけないとか、壁をすり抜けなきゃいけないとか…現場では冗談で、「影消してください!」とかスタッフさんから言われていたんですけど(笑)。そんなの無理じゃないですか!いじられながら、楽しみながらやっていましたね。

髙橋ただ、撮影の時期的にも暑い時期だったので、大変そうでした。もう汗だくになっちゃうんじゃないかというくらい暑かったんですが、(佐藤さんは)顔色一つ変えずでした。
———そうか、生理現象が全部NGなんですね…?
佐藤そうなんですよ~!ダメなんです。でも、僕生きているから!
鏡に近づけば息で鏡は白くなるし、汗も出る。でも暑いとかは出しちゃいけない。コントロールできるものでもないので、大変でした。
———髙橋さんは、実際電柱のシーンなど演じていてどうでしたか?
髙橋電柱に実際に抱きついたので、すごく冷たくて気持ちいいなっていうのは思いました(笑)。でもやっぱり、実際に演じて、電柱に抱き着いちゃうほどの愛を改めて感じましたね。

撮影は切り替えて明るく楽しく。二人から垣間見える、チームワークと作り上げた作品への思い。
———こうしてお二人の掛け合いをみていると、佐藤さんがツッコミで、髙橋さんがボケのような感じですが、現場でも会話のテンポはこのような雰囲気だったんでしょうか?
髙橋まんまですね(笑)。私がたまにちょっとだけ変なことを言うと、すかさず、本当に瞬時にツッコむんですよ。「ツッコミメーカー」みたいな感じです。本当にすごいなと思います。どんなボケも言葉巧みにツッコんでくださるので、佐藤さんの前だと、なんか言ってくれるんじゃないかっていう期待もあるくらい。
佐藤いやもう、別にツッコもうとか思ってないんですけど、ものすごい天然さんが出てくるので(笑)。ちょっと見過ごせないなと。止めなきゃいけないんで!
髙橋佐藤さんはこうして場を盛り上げてくれるムードメーカー的な感じで、神尾さんは頼れる兄さんって感じでしたね。だから現場も本当に明るかったですよね。
佐藤そう、作品としては暗い部分も沢山あったけど、本当に明るく楽しく撮れた。
———最後に、ご覧になる皆さんへメッセージをお願いします。
髙橋「青野くんに触りたいから死にたい」の、美しくて怖くてドキドキする世界観全てを表現するというのは、なかなかハードルが高いことでした。CGなど様々な技術を使いながら、制作陣全力を注いで最高の作品ができたと思うので、是非、優里と一緒に青野くんを触りに行きましょう!(笑)
1秒たりとも目が離せないスリリングさや、触れられない切なさやときめきがあって、いろんな感情になってもらえる素敵なドラマになっています。是非、観ていただきたいです。
佐藤原作をすごく大事にしていて、再現をしっかりしたいと思い、撮影中も携帯に入れていた電子コミックでシーン毎に漫画のそのページをみて、実写で描いていくようにしました。なので、原作ファンの方でも「漫画から飛び出したらこうなった」と思ってもらえたらと嬉しいです。幽霊と恋をするという、すごく切なくてむず痒いキュンキュンやドキドキもあれば、怖さのドキドキもあります。違ったドキドキが、交互にくる。心の整理が追い付くかわからないほど、その二つのドキドキを楽しめる作品なので、是非観てほしいなと思います。