目次
王朝和歌研究の方法
- 近藤みゆき
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第I部●王朝和歌研究の方法
第1章 総論 王朝和歌研究の方法
付節 和歌とジェンダー―ジェンダーからみた和歌の「ことば」の表象―
1 ジェンダー批評と和歌研究―一九九〇年代の動向
2 歌の「ことば」の男性性・女性性
3 「恋する」「かれゆく」「言はましものを」
4 新たな読みを拓く
第II部●初期定数歌論―N-gram分析から見た古典和歌
第2章 古今風の継承と革新―初期定数歌論―
1 はじめに―革新の温床としての初期定数歌
2 詠歌方法としての「返し」―定数歌の骨格をなすもの
3 「順百首」の位置―「返し」の手法の確立と「韻律」の形成
4 「好忠百首」「順百首」から「重之百首」へ
5 「重之百首」の目指したもの―遊技技巧歌の世界と古今的美意識の融合
6 ふたたび好忠へ―新表現誕生の背景
7 おわりに―形式・方法と表現
第3章 曾禰好忠「三百六十首歌」試論―反古今的詠歌主体の創出―
1 はじめに
2 競作としての初期定数歌
3 「三百六十首歌」の独自表現―「重之百首」から「三百六十首歌」へ
4 「三百六十首歌」の時間表現を一覧する
5 「いそぐ」世界―反古今的時間の形成
6 男絵の世界としての「三百六十首歌」
第4章 『恵慶百首』論―N-gram分析によって見た「返し」の特徴と成立時期の推定―
1 「恵慶百首」の成立をめぐる諸説
2 「恵慶百首」は四定数歌と共通する語句・語形を何組有するか
3 「恵慶百首」における先行定数歌の受容と作歌方法
4 「恵慶百首」遊技技巧歌部における複数句取りと四定数歌との前後関係
5 「遠目」の「山桜」
6 「恵慶百首」の成立時期試論
第5章 相模集所載「走湯権現奉納百首」論―誰が「権現返歌百首」を詠じたか―
1 はじめに
2 寺社奉納詠としての「初度百首」―奉納の幣に和歌を書き付けるということ
3 「権現返歌百首」作者の定説への疑問
4 「権現返歌百首」に見る「藤原定頼らしさ」
5 女流歌人にとって書き記すに足るもの
第III部●源氏物語論―言語と和歌史の観点から
第6章 男と女の「ことば」の行方―ジェンダーから見た『源氏物語』の和歌―
1 勅撰和歌集の「ことば」と物語の「ことば」
2 源氏和歌の男・女を『古今集』の「ことば」で検証する
3 女性の「ことば」がゆらぐ時
4 閉塞する薫―中心としての男性性を失う続編世界
5 浮舟の歌の「ことば」―「知る」を中心に
6 規範からの解放
第7章 『源氏物語』の「ことば」/浮舟の「ことば」―「飽く・飽かず」論―
1 問題の所在
2 「飽く」の意味/語形/『源氏物語』での用例数
3 『源氏物語』における「飽かずを核とする語形」を一覧する
4 妻としての序列
5 「飽かずを核とする語形」の有する規範性
6 柏木・薫・匂宮―女に執着する男たち
7 光源氏―女性・政治への執着から自己を省みる「ことば」へ
【付】 藤壺と紫の上
8 浮舟の「飽きにたる心地す」と「飽かざりし匂ひ」
8―1 「飽きにたる」―「憂き世」との訣別の「ことば」
8―2 「飽かざりし」―死者を回想する「ことば」
第8章 紅梅の庭園史―手習巻「ねやのつま近き紅梅」の背景―
1 はじめに
2 兼輔邸の紅梅
3 内裏の紅梅
4 邸宅の紅梅
5 紫式部と紅梅
ほか
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