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投稿者:あんず - この投稿者のレビュー一覧を見る
まだ読んでいる最中ではあるが書いておきますー
真っ先に読んだのが、最後に書かれていた「さらば友よ」である。私も泣いてしまった...。
一読者としては面識もないが、シーナファンとしては、書籍に登場する人物も親近感がありすぎるのである。
思いだされたのは「もだえ苦しむ活字中毒者地獄の味噌蔵」だった。当初は、コレ...本人は怒ってないの?といらぬ心配をしたのを覚えている。
延々綴られた書評で出会い、のちに「本の雑誌」を創刊。「怪しい探検隊」や「発作的座談会」シリーズでも馴染みになれば尚更...である。
私にとっても大事な1冊である。
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前作、失踪願望。では、コロナ騒動で死を彷徨う体験を知ってビックリした。
そして、本書、続編は令和4年(2022年)7月から令和5年(2023年)6月末までの
1年間の失踪日記(WEBにて連載)の内容に『さらば友よ』親友、目黒考二の死について書いた内容。
日記の内容はWEBでたまにチェックしていたので、知っていたが
最後の『さらば友よ』は涙が流れるほど、親友、目黒考二氏への愛情が
心に響く内容になっている。
本書で始めて知った内容は、大学生の頃の話。
失踪願望があった事を語るエピソードで、友人と家出をして、
箱根の芦ノ湖周辺の酒屋に住み込みで働いていた。
その時、偽名を使い『タカハシ』で1ヶ月位働いていたことは初めて知った。
シーナファンにとって、現在の椎名誠を知る為の1冊になり、
80歳の現在も元気でいることに安心する本書である。
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著者の日記方式で話しは進行し、終わりにさらば友よで終わる。1944年生まれの著者小生より7年若い、まあ著者は日々事あるごとによくビールやワインを飲むね、しかし良き友や知人がいていいですね!
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「遺言未満、」「失踪願望。」に続く、79歳シーナ氏の日録等。2022年7月から2023年6月までの記録が此処に。第親友・メグロが逝ってしまった。辛いことの多い一年の物語。
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僕が20歳の頃、あけすけで、体当たりでことにあたる著者が好きだった。
本の雑誌も好きだったし、こんな大人になれれば良いな、なんて思っていた。
青年だった僕が60代を迎える今、本書を読むと、どうもがっかり感が激しい。テレビの状況に文句を言うが、テレビづけになっている生活が哀しいし、あちこちでビールを飲む姿も底が浅く見える。飲む機会の周辺の仕事ぶりが見えず、ビールを飲んでいることだけが印象に残るのだ。
80歳を迎えられる著者に何を期待するのかと怒られそうだが、僕のアイドルだったのだ。表紙も自身のお姿で、相変わらず男前な立ち姿がいっそうがっかりにつながっている。
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椎名誠の日記形式のエッセイ。
日記と合わせて、日本の近日の出来事が記されてあり、椎名さんの日記だけでなく自分のあの頃とも重なる。
椎名誠と言えば旅だと思うけれど、失踪という旅もありその前には大変な交通事故もあったと知る。
帯には逃げるなとあり、食いついていく椎名誠の姿勢が伺えるものだ。
とは言え椎名誠も80歳になる、自身の身体だけでなく周囲の人々も変化していくことが何よりも寂しいようだ。
その情景が浮かんでこちらまで物悲しくなってしまう。
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あの”怪しい探検隊”も齢、今年80歳かぁ。
一緒に”本の雑誌”を立ち上げた目黒考二が亡くなり、さぞ気落ちしたことは想像に固くない。
それでも年齢の割りによく飲み、よく仕事を兼ねてよく外出してるようでまだまだお元気そうで嬉しい。
日記よりも巻末の”さらば友よ”が滅法面白かった。
椎名誠の青春記、20代はじめの生きていたのが奇跡というくらいの自動車事故、著者は助手席でみぞれまじりの雨が降ったあとのアイスバーンみたいな道路を免許取り立ての悪友が時速100キロでとばしてたっていくからよく誰も殺さずっふたりとも瀕死の重体を負いながら生きてたよね。
これ以外にもバイクで大きな事故を起こしてるみたいだし。
強運の持ち主といおうか命知らずだね。
この事故のあと実家で療養してる時に今までにないくらい文学系の本を読み漁ったみたいだからその時に書く素養ができたのかもね。
おまけに実家では母親が舞踊教室を開いていてそこの生徒さんと不倫してたとは!
で高橋という偽名を使って芦ノ湖の配達の住み込みバイトをして(一ヶ月くらいで辞めたみたいだけど)ここで知り合った人たちがみないい人でまかないも美味しそうで著者じゃなかったらそのままここで一生暮らすのもありなんじゃと思ったよ。
昭和の古き良き時代って感じがしたわ。
あと千葉の昔からの友だち、高橋コロッケくん、なんていい奴なの。家出(芦ノ湖に)の時も理由も聞かず一緒についていてくれたりどんな誘いでも著者の誘いは断らなかったとか。なんであんなこころやさしい男がいたのかと著者も言ってる。
私もよんでいて感動したよ。高橋コロッケくん(実家が精肉店)も椎名さん同様、達者でいてほしいと願わずにいられない。
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目黒孝二さんが亡くなってしまった。
令和になって次々に昭和を彩ってきた人が亡くなっていき、それが世の理だと判っていても、でも目黒さんをまだ連れていかなくてもいいじゃないか、と思わずにはいられない。
長年の同志を亡くしてしまった椎名さんの喪失感はいかばかりだったのか。
日常を送りながら、友の影をそこかしこに見出だしながらも、それでも時は過ぎていく。思い出を風化させながら時は流れる。そうして大切な人の死をどうにかやり過ごしていくものなのだ、そうしなければ自分が壊れてしまうから。死を受け入れるとはそういうことなのかもしれないと思った。
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あやしい探検隊の初期メンバーも何人か亡くなっており、”釜炊きメグロ”の訃報が届く。。シーナさんも御年80、昔のような海外紀行ものは難しいかもしれないけど、長生きしてほしいものです。
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シーナさんの著書には若い頃から随分とワクワクさせてもらったり鼓舞してもらったりしてきた。真っ直ぐで楽天家でいつも溌剌としてガハハと笑っているようなイメージを勝手に持っていたが、そうではないシーナさんがここにはいる。
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あやしい探検隊でウハウハガハハだった椎名さんの本、大好きでした
人は歳をとるんですね
一人ずついなくなりますね
あのころの「哀愁」と今漂っている哀愁、だいぶ違う気がします
でもまだまだお元気で
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新聞広告で見たのはこちらの本。私個人としては「あの釡炊きメグロが亡くなったのか・・・」という寂しさ。本の雑誌でも盟友だった椎名さんの悲しみはいかばかりか、想像もつかない。そんな中でも椎名さんはできる範囲で旅をして、酒を飲む。本の雑誌の顛末の続編も是非書き上げて欲しい。
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椎名誠の最新日記本。大したこと書いていないが、椎名誠が書いているので読んでしまう。相変わらずの椎名節の文体がうれしい。
親友が亡くなった悲しみの深さが刺さりまくった。
79歳になって飲みすぎ。
長生きしてぴんぴんコロリしてほしい。
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【感想あるいは思ったこと】
自分自身のことも振り返りつつ日記を読み返すように読む。79歳になり旅にあまりでなくなったが、それでも原稿仕事は相変わらず引きも切らずの状態であることがわかる。お孫さんも大学生ということがわかり私小説とは違う日常の生活がつづられているが、この時期はやはり目黒考二さんが亡くなったことが一番大きなことだったようだ。
彼が亡くなったことで心神喪失とまで行かずともかなり不安定な中で体調を崩すことも多かったことがわかる。そして作家としての集大成を託された思いなども繰り返し述べられている。
やはりカバー写真が全てのような気がする。やるせない感じがする。
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失踪願望の続編です。
前作はコロナ罹患で生死をさまよった経験が赤裸々につづられており、回復後の後遺症も大変そうでカラダ大丈夫かなあ・・と心配でした。
今度の本作では本の雑誌創刊からの盟友、目黒考二さんが亡くなられ、その時の衝撃と悲しみの深さが伝わり、今度は心が壊れそうでまたもや心配に・・・
ただ一方で、彼との思い出や会話をきっかけに、もう一歩踏み込んで執筆しようという強い意志も感じられました。
それが今回初めて語られたと思われる、奥様との関係悪化のこと、自動車事故のこと、不倫のことなどではないでしょうか。
私自身は、ワイワイ楽しく旅をして、お酒を飲んで・・・というシーナさんを見ると安心しますが、こういう執筆が彼の心のリハビリになるのなら、どんどん読んで受け止めようと思います。
ずっとお元気でいてください。