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今更ながら読みました
2015/02/04 11:13
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投稿者:philia - この投稿者のレビュー一覧を見る
横山さんの代表作であり、かつ色々と話題になった書。長編なので避けていて、ずいぶん後回しになりましたが読んでみました。
特に、先入観なく読んだ感想としては、「これが代表作なの」という感じです。
ストーリー展開も、ちょっとだらだらしているし、他のレビューでもありますが、結論は単純につまらないですね。
話としては短編程度のものだと思いました。
もっとも、他の横山さんの本が面白いからこそのこの評価なんでしょうけど。
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今思うと安直な結末なのかもしれないし、映画は観ていないくせに、主人公を寺尾聰で想像すると本当に泣ける。
読み終えた後、色々と考えさせられた小説。
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05/09/22読了。
文庫落ちを機に読。梶という男を関係者の視点から描いている。激しい展開はないものの面白い作品。ただ梶に対して登場人物ほどには感情移入できないのが難。
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小説は主人公と直接的・間接的に関わる人たちを、一人ずつ章立てして話が進んでいきます。
その章で主人公になる人たちの背景・生活が描かれながら、主人公である梶総一郎の輪郭が描かれていきます。
組織と個人としての思い。テーマとしてはよくある話なんでしょうが、なんだか身に包まされる気がするのは、仕事をしてそこそこの年数が経っているからでしょうか(笑)。
梶総一郎は人を、それも妻を殺しています。それは赦されることではない、と思います。だから、本人も一度は自殺しようとした。
人間が生きることに貪欲になるとき。
自分とこの世界を繋ぐ絆。
生きている理由。
う〜ん。考えたところで今すぐ結論なんぞ出るわけないか(笑)。
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物語の視点は主人公である梶を取り巻く人間からというのがまずおもしろい。梶が事件をおこしてから、刑務所へと流れていくまでの過程において、空白の二日間が争点になっている。これが最後には泣かせるところに落ち着くところが、やはり横山秀夫の力量なのだと唸らせられる。終わりに近づくにつれ、ストーリーにも深みが増してくる。読んで損はないと思われる。
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内容(「BOOK」データベースより)
「妻を殺しました」。現職警察官・梶聡一郎が、アルツハイマーを患う妻を殺害し自首してきた。動機も経過も素直に明かす梶だが、殺害から自首までの二日間の行動だけは頑として語ろうとしない。梶が完全に“落ち”ないのはなぜなのか、その胸に秘めている想いとは―。日本中が震えた、ベストセラー作家の代表作。
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文庫化を機に前々から気になっていたので購入しました。ミステリっぽくはない作品なので、そう思わずに読んだほうが楽しめる作品だと思う。なんとなく、最後のほうが尻すぼみのようなカンジを受けます。
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ベストセラーであり、直木賞受賞を目前に、選考委員である林真理子が難癖をつけたために受賞を逃した問題作。映画化もされているのだが・・・その出来は非常によろしくないという評判なので割愛します。いろんな意味で注目された作品が遂に文庫化!というわけで読みました。
ストーリーは有名なため言うまでも無いかもしれないが、現職警察官である梶聡一郎がアルツハイマーの妻を殺害し自首してきたところから始まる。全てを素直に自供する梶。事件解決と想われたが、殺害から自首するまでの「空白の2日間」の行動だけは断固として話そうとしない。まさに「半落ち」状態。警察(警視庁)の保身のための裏工作に翻弄される刑事、その保身のためだけの争いに巻き込まれる検事、その中で自分自身を見失いながらスクープを狙おうとする記者など・・・その謎に翻弄される6人の各場面を中心に進んでいくストーリー。非常にストーリー構成が巧くて面白い。国家権力と個人の関係をテーマに鋭く描写した究極ミステリー。梶の生き様に泣けます。
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「自分のために生きている。その当たり前のことが切なかった」今、さやかは自分の為に生きているんやと思う。そんな自分を認めてる。そんでも、時々ふと切なくなるコトもあるわけで。そんな今の気持ちにあった小説。さやかは、何の為に生きていこう。どんな大人になろう。
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映画を観ていないものの、ポスターを見て購入する。
どうやら主人公は澄んだ瞳をしているらしく、初対面の登場人物の感想がすべてソレです。そう皆が皆「目」ばかりを追うかいな、と疑問も幾ばくかある。だって、いくら達観した素敵にお目々だとしても、49歳のおっさんですからね、梶さんは。では、達観の梶さんはどんな人生を歩んできたのですか?と問われると平凡だ。人並みの幸せ(それが孫の顔をみることや、定年退職後の夫婦水入らずの旅行だとしたら)では無かったかもしれないが、必ずしも平均以下の不幸ではないと思う。主人公よりも、主人公を取り巻く登場人物の方が余程不幸ではあるまいか? 遠藤周作の「沈黙」の「キチジロー」ですよ。「生まれつき弱か」ですよ。殆ど全ての人間の弱さですよ。主人公を取り巻く登場人物は、梶さんのように達観し、社会を切り捨てることができない、社会性を捨てることが出来ない怖がりの人間の不幸を肩に引っ掛けているよう思う。あるいは梶さんはただのキーパーソンで、梶さんを取り巻く登場人物こそ、この物語の主人公というわけだろうか。「半落ち」なのは、真の主人公達の「人生」なのかもしれない、と私は深読みしてしまう。
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まさに本の帯にある通り「日本中が震えたベストセラー待望の文庫化」でした。
本書が直木賞をとれなかったことを巡って色々論争があったそうで、それを先に読んでしまったていたので、ある程度、ネタは判ってしまっていましたが、それでも感動しました。
妻殺しの主人公、梶(昭和27年生まれ:私と同年です)に関わる6人(刑事、検察官、新聞記者、弁護士、裁判官、刑務官)の視点で章立てしてあり、6人が皆この事件を自身の出世のネタにどう使おうなど、最初は野心満々だったのが、梶の「済みきった目」に打たれて、沈黙してしまう状況に、たいへんすんなりと感情移入できたようです。
2005/10/21
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大変よかったです。
梶はなぜ空白の二日間についてなにもしゃべらないのか、梶にかかわった人たちの組織とのバトル、もうドキドキしながら読みました。
世の中をうまいことえがきつつ、人もうまいこと変えていく、すごいわ、これw
そんで一気に読めますね、一本道がうまくできあがっててめちゃよかったです。
ラストも、もうかなりイイ!!
帯の日本中が震えたって震えるっていう意味がよくわかります。
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話題のミステリーということで、ただ活字を追いたくて読んでみたのだが、珠玉の人間ドラマであり、人生と仕事について考えさせられる傑作だった。そして、老人介護という救いの少ないテーマが生々しく描かれており、さらに夫婦・家族・親子の愛がたんたんと描かれていた。人生について考え中の人にオススメ。
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正直なところ、ガッカリ、でした。途中までとても惹きつけられただけにです。何となく先が読めたのは仕方がないとしても、犯人が頑なに話さなかった事柄についての描き方が雑な気がしたし、あれでは・・・。
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文庫になってから、やっと読みました。映画化もされてましたよね、コレ。空白の二日間、の真相解明がメインかと思ってたけど、それよりも「半落ち」の梶氏を中心に、周りの検察官や新聞記者達を章毎に描く話。その、周りの人物の人生の方が共感できたかな。皆、組織の中でもどかしい状態なんだけど、特に弁護士の章が個人的に胸にきました。「地中に眠る蛹」ね。全然、期間も違うし状況も違うんだけど。