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まず、タイトルから3.11をテーマにした小説なのかなと思って出版日を確認したら2008年11月だったので俄然興味が湧いて読み始めた。小説は、高嶋哲夫の想像の産物だが、3.11を経験した日本として本作品をリアリティーのある近未来の予言書として向き合っていれば、減災できたように思えてならない。それほど現実と酷似と似ているケースを小説の随所に見いだすことが出来、専門書や論文を参考にしたとしても、改めて小説家の凄さを感じてしまう。さて、小説では東海、東南海、南海のトラフが同時にズレ未曾有の大災害を引き起こす。東日本大震災を経験した現在では、この描写が過剰とは思えない。むしろ、これくらいのことが起こると心してかからないといけないと肝に銘ずるべきであろう。
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地震怖い。
津波怖い。
読みながら311を思い出しました。
止めることが出来ないならどのように対応するかが防災。考え方に共感です。
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南海トラフ巨大地震のシミュレーション小説。小説では30万人近い死者が出ているが、これは内閣府が出した最大死者の予測値32万人とかなり近似している。予言の書にならないことを祈りたい。(惜しいことに「小説」の部分が今ひとつ)
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高島哲夫の大規模災害3部作の1作。
出版別だと2作目になるが、3部作では3作目になるの。
東海・東南海地震が発生し、大規模な津波が日本を襲う。
静岡の原発も津波により緊急事態が発生する。
これを東日本大震災前に書いていた先見性は凄い。
いつ起こるっても不思議ではないといわれている災害に備えるためにも読んで、各家庭の対策を考える上でとても良い作品です。
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この題材で、エンタメ的に面白い、とかなんとか言えなくなった時代に読んだために、が、いつもの高島作品のように、「あの忠告を聞いておけば...」と後悔する人が続出し、「もー、だから言ったじゃん」となるのを、そう言い捨てられない感じで読み終えた。
あの時より前に読んでいた人は、もしかしたら少なからず適切な対応が出来たかもしれない、と思った。
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「津波」東京直下型地震のあとに起こる大津波の恐怖を描く。
http://youyou-bookmovie.blog.so-net.ne.jp/2015-08-08-1
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南海トラフ地震のシミュレーション小説。
東日本大震災の約3年前に書かれたものです。
大浜原発の事故の場面は5年前の事故を思い出し
お腹のあたりがキュッとしてしまった。
いつくるかわからない地震。
いくら備えていても憂いは残りますが、
意識はちゃんと持っていなくては。
かなりリアリティーがあり、引きつけられた一冊でした。
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東日本大震災より以前に書かれた津波の恐ろしさを教えてくれる作品。
大地震で高い建物が崩壊し、そこに大津波が押し寄せてきたら...
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東海大地震。起きる起きないが問題なのではない。それは必ず起きる。だから、今から何をしなければならないのか。独自のハザードマップを作り、地震対策に努める26歳の市役所防災課職員がいた。だが、大地震が連続して発生。空前の大津波が太平洋岸を襲う!そのとき恋人は、超高層ビルの建築主は、原子力発電所の職員は、自衛隊員は、首相は、どう運命と向き合ったのか!?
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前作「M8」から数年後の世界.神戸の震災を経験した前作の登場人物に,新たな人物が数人加わる.直下型地震の予測と,既にある設備を使った直前の防災措置を主題としていた前作とは異なり,今回は百年単位のスパンで来ることが分かっている海溝型地震の実際の挙動の予測の困難さとそれがもたらす混乱,海溝型地震の想像を絶する被害と現状ある防災設備の不十分さ,そして二次的な事故を水際で身を挺して止める現場の人々の奮闘が描かれる.ここでは直下型地震の後に東海東南海南海地震が連動して起こる最悪のケースを想定しているが,直下型地震でダメージが起きた直後に海溝型の巨大地震や津波被害が来る恐ろしさが印象に残る.減災という点でも恐らく今あるインフラを抜本的に改める必要があると思うが,そういった機会は結局,このような地震で一度全てが崩壊しないことには,訪れないのかもしれない.
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東海・東南海・南海地震がほぼ同時に発生し太平洋沿岸を巨大津波が襲うその時、国民は、政府は、自治体は、外交は、そして原発は…。本書を読んでいると否が応でも東日本大震災を思い浮かべ、そしてその酷似性に言葉を失ってしまう。というのは本小説は2005年に刊行されたのだ。途中「想定外」という言葉を揶揄する場面があるがこの小説の存在そのものが2011年以降の現実の対応に対する冷徹な裁断だ。偶然にも阪神・淡路大震災の1月17日から読み始めた本書を読み終えて、本小説内で主張されている震災が発生した時どう対応するのか?という命題に対して3.11以降どれだけ日本は進歩したのか振り返ざるを得ない。
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相変わらず読み出すと防災や地震について興味が出てきます。
「M8」のシリーズだけど、出版された順番は「M8」→「TSUNAMI」→「東京大洪水」だけど、時系列的には「M8」→「東京大洪水」→「TSUNAMI」となっています。
どの順番で読むのが良いのか?読んだ身としては人に勧めるのに悩む。
どちらにしても読んでて面白いし、リアルで怖い。
「M8」の時の感想にも書いているけど、これを「東日本大震災」が起こる前に書いてるのが凄い。
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この時期に書かれたことが実際に起きるとは予想されていたのか警告だったのか。まだ終わりではない。これからも起こりうることとして、準備をしなければ。
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この小説は、大地震が起きてそれに伴って起きる「大津波」による日本人攻防の話です。
この話の中に一時避難の場所の一つに原子力発電所の建物が書かれていますが、この小説が書かれて出版された年までは「原子力発電の建物は丈夫」とされていましたが、出版後の第五刷直前の「2011年3月11日」の東日本大震災とその翌日の「福島県の東京電力・原子力発電所水素爆発」関連によって「原子力発電の建物は丈夫」を言う箇所は合わなくなっています。
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小説として面白い。そして3.11を知っているからこそ感じるリアリティー。でもこれは2011年以前にかかれているという事実。本当に色々興味深い。防災意識も高まりました。高嶋氏は初めてでしたが他も読みたくなりました。