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直木賞受賞作。お江戸の吉原案内をしつつの本格推理小説、密室謎解きとなっているのは評価する。江戸の時代背景、当時のしきたりなどかなり緻密に描きこんであって、その上でトリックを組んで違和感なく読者に理解させるテクニックは、かなり上級と言わざるを得ない。設定も緻密で細かい。ただ、読者は描かれる世界に従ってただ読んでいくしかなくて、ラスト導き出されるネタにああそうですかとしか言えない悔やみは残る。
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『珍妃の井戸』と同じ手法。書いてる人の技量によるところも大きいんだろうけど、やっぱりいろんな人物それぞれの視点から少しずつ真相が見えてくるっていうのは無条件に面白い。
オチがちょっと物足りない気もするけど。
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これも、以前テレビで紹介してて気になってた本。
文庫になっているのを見つけて購入。読むのはもう少し先かも
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時代物だからちょっと読みづらい。
でもじわじわとどんな事件の真相を探ろうとしているのか、
なぜ花魁はそうしたのかが様々な立場の人間の視線からわかっていくのがおもしろかった。
吉原見てみたい。 映像化すればいいのになぁ。
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廓遊びを知り尽くしたお大尽を相手に一歩も引かず、本気にさせた若き花魁葛城。その葛城の姿が忽然と消えた。一体何が起こったのか?失踪事件の謎を追いながら、吉原のことを知ることができます!
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直木賞受賞。
星星峡のころから読んでたけど文庫落ちしてやっと買った。
艶の花魁、謎。
粋な吉原の人々。
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廓遊びを知り尽くしたお大尽を相手に一歩も引かず、本気にさせた若き花魁葛城。十年に一度、五丁町一を謳われ全盛を誇ったそのとき、葛城の姿が忽然と消えた。一体何が起こったのか?失踪事件の謎を追いながら、吉原そのものを鮮やかに描き出した時代ミステリーの傑作。選考委員絶賛の第一三七回直木賞受賞作。
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一世を風靡した花魁の突然の失踪を、花魁の周りにいる人々の話を聞くという形で謎解く話。世間話を装って、少しづつ真相にたどりついて行くバランスがよく、それぞれの話だけでもドラマがあって楽しめる。話の中で、押し付けがましくなく、吉原のことがわかりやすく説明されているのもよい。アリンス言葉、ぐっとくるなぁ。
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【みをつくし料理帖】読んでいて、
「はて、吉原って結局どんなとこ??」
と思いだし、【さくらん】でなんとなくイメージはあるけど
また違った視角から吉原描いた本ないかなぁ、
そういえば気になっていた本あったよなーと手に取った一冊。
関係者たちの話に耳を傾けていると物語の輪郭が見え始め、
互いの証言の違いを埋め合わせながら核心に近づいてゆく・・・
というミステリの形としてはよくあるパターンですが
【吉原】という極彩色の舞台装置のおかげで煌々、眩々してすっかり幻惑されてしまいました。
歌舞伎の脚本を手がけられている方だけあって言葉回しがうまい。
話し口調なのでするすると頭に入ってくるのですよ。
全編しゃべりばかりで当人の特長とか描写なんて全然ないのに自ずとキャラクターが浮かび上がってくるというのは戯作者の技ってんですかねぇ。
コレ一冊だと買う気が起きなかったという意味で星★★★
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オチが読めた。
葛城に魅力を感じなかった。
もっとじっくり事件の真相を突き止めるのかと思ったら、最後の数ページで、バッときって、サッと終わったから、
え???そんだけ???
と、こっちが拍子抜けしてしまった。
事件を起こすまでの細かい説明がなされていないように思えたのは、私に読解力がなかっただけでしょうか?
葛城という名前が好きだから(中大兄皇子が好きなので…)肩入れして読んだのに、オチがまるで辻斬りに遭ったような切れ方だった……残念。
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読んでいて、有吉佐和子作品「悪女について」を思い出させるようなインタビュー形式の手法。
ミステリーとして楽しむのも有り、吉原に纏わるあれこれを味わうも良し。
吉原の女の感性にほうっと思うところあり。
敢えて言うならばオチにもう少し新鮮な驚きがほしかった。
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1人の人物、その周囲での出来事を色々な角度から描いてあり、語る人によって印象が違うのが面白い。
遊郭についても解りやすく書かれていて、本当に面白かった。
読み返す価値あり。
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吉原の手引き、という意味では最高。ドラマでも出てきたりして興味あるとこだったし。
ただ、こういう藪の中方式の醍醐味は語り手によって全く違う姿が見えてくることなのに、それがなかった。
少しずつ真実が明かされる、というだけで対象がブレないから、何か物足りない。
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直木賞受賞作。
吉原に関わる人物が葛城という花魁のことを語っていきます。
評判の高い花魁だったが、身請けが決まった後に突然失踪したらしい。
質問しているのは誰なのか?二枚目らしいが正体は不明。
お喋りがいきいきしていて、面白かったです。
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想像していたよりも《表面だなぁ》という感じがした。
いろんな人が同じ人物について語る、という手法は
それにより雑多なイメージが浮かびあがり
「どれが本当の彼女なのか」と読者を混乱させるために用いることが多いと思うのだが
この作品では《葛城》は誰の口からも同じような印象にしかなっていない。
そして浮かび上がった《葛城》が、さほどの花魁に思えなかったのが一番の敗因か。