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葉月物語 みんなのレビュー

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みんなのレビュー5件

みんなの評価4.2

評価内訳

  • 星 5 (2件)
  • 星 4 (2件)
  • 星 3 (1件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
3 件中 1 件~ 3 件を表示

紙の本

田舎侍の真っ直ぐな性格に心温まる。

2002/07/22 11:09

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:kaede - この投稿者のレビュー一覧を見る

江戸の下町、長屋に暮らす瑠璃。
ちょっと蓮っ葉に見えて、実は手痛い過去を持ち、年齢以上に人生を悟ってしまったようなところも見受けられる。
そんな瑠璃を見かけて一目惚れしてしまう田舎侍の龍之進は、瑠璃を知れば知るほど、守って上げたいと思うようになる。

龍之進は、ちょっと、誠意だけのお馬鹿な田舎侍にも見えるのに、とにかく気持ちいいぐらい駆け引きもなく、真っ直ぐで頼もしい。
朴念仁に見えて粋なところもある龍之進が、とても好感が持て、瑠璃の、健気過ぎるほど人に迷惑をかけるまいと、細々と暮らしているくせに、表面的には飄々とちょっと悪ぶって気楽に暮らしているように振舞っているところに余計健気さを誘う。
そんな瑠璃の本質をよく見抜いていて、瑠璃を大切に扱おうとする龍之進の気持ちに、読んでいるこちらまでが涙ぐむほど嬉しく、温かい気持ちにさせられる。

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紙の本

心映えの美しい人

2002/07/17 02:54

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:えんじゅ - この投稿者のレビュー一覧を見る

江戸の下町、さくら長屋で暮らすよろず屋・瑠璃は、生まれは高貴でありながら、あまりの美貌ゆえの将軍の寵愛が災いを招き、城を追放された身。
「二度と城内へ上がらぬこと。仕官せぬこと。役者陰間にならぬこと。本名を名乗らぬこと。妻を娶らぬこと。」それを条件に死罪を免れたのだ。そんな瑠璃を女と間違い、人目で恋に落ちたのは侍・女池龍之進。純情一路、まっすぐな目で自分を見つめてくる龍之進に瑠璃の心は揺れる。だが、そんな時、瑠璃を狙う新たな陰謀が…。

主人公の瑠璃がいい。瑠璃を知るためだけにこの物語を読んでも損はないというくらいいい。出だしから実にテンポよく「瑠璃」というキャラクターが語られる。冴え冴えと美しく、才気に溢れ、気風が良くて、粋で愛嬌もある。訳あり風だが、質素な下町長屋に溶け込んで、己の才覚でよろず屋をして暮らしている。たった一つの道楽は、楓や松の鉢盆。
のっけから、江戸情緒溢れる語り口で、どんどん引き込まれていき、瑠璃たちのチャキチャキとした口調を楽しみながら物語に入っていくと、ふとした会話に胸を突かれるような思いをする。
夏枯れしかけた楓の鉢を見かねた客の女性が、預かって秋まで面倒を見ましょうかと言うのに答えて、「この楓は、たとえ長屋住まいに耐えきれず枯れて果てても最後まで俺の手元に置いておく」という瑠璃の言葉。
読み進めていくにつれ、この台詞の意味が段々分かってくる。卑怯な罠にかかり、理不尽な境遇に甘んじなければならなかった瑠璃の孤独と絶望、それでも一人で生きていくという矜持。それがどんなに辛いことなのか、それでも自分の生きる場所を見つけて、精一杯生きていこうとしている瑠璃の生き方の美しさとせつなさに打たれる。
そして、もうひとり瑠璃に一目ぼれする侍・龍之進。このキャラもいい。天然という言葉は彼のためにある?と思うくらい。声が大きく、がさつで、決して剣を抜くことのない侍。権威とか策略とかと無縁で、民のためにどれだけのことができるかと考える心根の優しい朴訥な男。
瑠璃に袖にされながらも、好きだという気持ちを曲げずにまっすぐに向かってくる龍之進は、瑠璃が決して人に見せなかった「寂しさ」を一目で知ってしまう。そして、瑠璃に、人として幸せを求めることを諦めてはいけないと言う。今まで瑠璃に、だれも言ったことのない言葉。
諦めるだけの人生を覚悟して生きてきた瑠璃の心が大きく揺れる。
龍之進との恋が、瑠璃の哀しみを癒し、生きていく喜びを与えていく。
「求めていた大樹はここにあった」
…二人の幸せな結末が、本当に嬉しくて涙が溢れそうになった。

非常に完成された作品で、何度でも読み返したくなる。
塩豆をほおばる龍之進や、瑠璃に川に放り投げられながらも「好きだー!」と叫んでいる龍之進やら、そして最後に瑠璃の幸せな顔がまた見たいから。

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2010/09/20 02:54

投稿元:ブクログ

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