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一心の中国での活躍が描かれている巻。
中国国内での、文化革命の雰囲気もなんとなく伝わってくる中で、中国のスタンスが変わらないところは、今の時代と大差ないな、と感じてしまった。
ここから先、一心は日本人としてのアイデンティティに対して、どういう風に対応していくのか、楽しみにさせられる一巻でした。
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戦争の悲惨さ。権力の恐ろしさ。目の当たりにしているような描写で,臓腑をえぐられるようでした。お勧めします。
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相変わらず、暗~~~~~~!!!
半年ぶり(!?)に続編を読み始めました。
ラッキーなことに、登場人物もそこまで多くない上に、話のつながりも伏線も無いから、時間が経ってても簡単に入り込めました。
逆に言えば、話のつながりも伏線も無いから、ただ単に読み進めている感満載で、正直ちょっと辛い。
例えば、突然現れた松本さんの、過去の話をきかせれば、登場人物が少ないゆえ、「あ、父ね」とすぐに分かってしまったり、丹青が出てきた時点で、「あ、また波乱ね」と読めてしまったり。
なんか、無駄にちょい出のキャラに肉を付けすぎてる気がする。特に中国政府関係者。
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中国の権謀術数はすごい。およそ、自分に関係ない世界だからこそ引き込まれてしまいます。
今の僕たちに想像出来ないくらいの愛国心。
これは国民性の違いなんだろーか。。
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主人公・陸一心の苦難の時代が終わり、ようやく日の目をみた、第2巻。話は、文革が終わり、成長しつつある中国と中国残留孤児の物語に移りつつあります。
山崎豊子の作品は、登場人物が、清廉潔白、思いやりにあふれた、正しい人々と、そうでない人物(主人公と対立する人々)に割とくっきりと分かれます。
『沈まぬ太陽』の時は、テーマがテーマだけにその部分に爽快感を覚えたのですが、今回はややそれが鼻につくかな。
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面白い。この人の小説は、政治環境など主人公のまわりも丹念に描くから、自分の意志だけではどうにもならない不幸というものがいかに残酷なものか思い知らされる。そこが本に引き込まれる理由かな。
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陸一心と松本耕次の関係がどうなっていくかもさることながら、製鉄所建設の
内情や、文革後の国家トップの権力闘争など内容は盛りだくさん。
一巻での数々の逸話が伏線となっていて、ちょっと出来すぎてる感はある。
ただそれよりも、登場する中国人の中身のない自尊心の高さが強烈で、辟易する。
デフォルメされてると分かっていても、なんだかなあと釈然としない。
自分だけじゃなくて、他人を敬う気持ちも持てよとぼやきつつ、一巻に続き
日本人で良かったとつくづく思ってしまう。
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【読書その102】大地の子の2冊目。主人公の陸一心は、労働改造所に囚人として送られるが、養父の徳志の命がけの嘆願や親友の奔走により、なんとか無事に釈放される。その後、日中共同の一大プロジェクトである製鉄所建設チームの一員となる。そのプロジェクトの中で、日本側に生き別れた実父の松本耕次に偶然知り合うことになる。なんという運命のいたずら。印象に残ったのは、養父の徳志が役人から日本側が残留孤児を捜しているという話を聞いて、動揺をし、その旨を陸一心になかなか伝えられないところ。血はつながっていないが、心を通じ合っている徳志と一心は本当に親子同然。二人は親子以上の愛情でつながっている。大地の子1で初めて一心が徳志を父と呼んだところは感動的。親子とは何かについて考えさせられる。中国残留邦人の多くについて、本当にこのような素晴らしい養父母のおかげで今日があるといっても過言ではない。最近では、今年の春、駐中国大使の丹羽大使が養父母に感謝状を渡しているという。
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私にとって、山崎豊子との出会いの小説です。
大地というとパールバックの印象が強く、感銘を受けつつ、中国の近代史(と、カテゴリー分けしていいのか?)に興味を持ち、ワイルドスワンで辛い現実に直視できなくなりつつありました。
そんな中、大地の子は事実を上手に小説化しており、「事実を勉強するだけ」「娯楽だけ」ではなく、いずれも兼ね備える骨太の内容に、私は以後山崎ファンになりました。
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冤罪を晴らした陸一心のその後。愛情あふれる養父、妻、頼もしい友人など、読んでいてほっとする気持ちを抱きながらも、文化大革命後も出自が日本人であることを見咎められないかと頑なに警戒する陸一心の、解けない緊張感がまるで伝わってくるよう。
また、満州開拓団を送った日本側の事情も描かれ、陸一心の生涯に次なる心の揺らぎが生まれそうな予感。さまざまな視点から描かれ進んでいくストーリーにはらはらして一度に読んでしまった。
2巻まで読み終えてみて、いまだに文化大革命、毛沢東思想が全く理解できないのだけれど・・・功罪あるにせよ、やはり毛沢東は建国の父ということ?
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鉄鋼がらみのところは華麗なる一族となんか絡むような。時代背景的にかぶってしまうものなんですかね。一心と実父の松本さんがお互いの素性を知らぬまま出会うという、本当にあったらすごいことが起きています。佐々木咲子さんの演説は本当になされた演説を参考にしているのか。太もも出して街を歩く女にびっくりして死ぬかと思ったとか。
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一心が自分から離れていくのを実感している徳志の描写が切ない。
全体に心温まるが、その分読後の衝撃は一巻よりもだいぶ劣る。一心の今後の心情の変化が気になる。
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今も昔も大陸は変わっていないな~。この頃からアフリカ支配をにらんで外交をしているのは、日本にない一党独裁だからなせるのだろう。しかし、日本も長期スパンで外交をしないと駄目だぞ。
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ドラマチック。釈放からあっさり話が進み過ぎたようにも思ったが、第二部(釈放後は第二部だと思う)の流れを考えると納得。はやく続きを読みたい。
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【大地の子 2】 山崎豊子さん
労働改造所での作業中、傷を負いソレが原因で破傷風にかかり
生死の境をさまよう一心。運良く巡回医療隊の一行が一心の居る
労改を訪れており彼は九死に一生を得る。
そして、医療隊の看護婦江月梅に密かに惹かれる。
一心が突如行方不明となり心労の続く陸徳志の元に一通の
手紙が舞い込む。手紙には一心は無実の罪で労改に送られている
コトがしたためられていた。
陸徳志は一心の冤罪を晴らすべくあらゆるツテを頼って
何度も北京の人民来信来訪室へと足を運び、遂に一心は釈放される。
一心は再び製鋼工場へと戻るが、文化大革命で製鋼工場は機械の稼働が
激減していた。
やがて文化大革命も終焉を告げ、数十年ぶりに日中の国交が再開される。
中国共産党は鉄鋼の増産を今後の国の方策の一つに挙げ
日本の技術を導入しようと考える。
そして、日本語が話せる製鋼の行程師陸一心をプロジェクトチームの
一員に加える。
国柄の違い、立地条件の違い、強行な行程日程など
中日の交渉は思うように進まない。その進まない中、見切り発車で
工事は進められて行く。。
☆
二冊目。。一巻目が一心の受難が物語の中心となっていましたが、
二巻目は工事の折衝についてが中心となっています。
賄賂と責任転嫁や無責任、秘密主義が当たり前の中国に
日本人技術者の歯噛みが聞こえてきそうな巻となっています。