紙の本
あたたかく、ときには厳しいグランマの言葉に、読むと元気が出る本。
2001/11/09 17:16
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投稿者:saM - この投稿者のレビュー一覧を見る
生れたばかりの赤ちゃんの心に「ことばの種」をまき、ひとり立ちの季節を迎える思春期の子どもの「考える力」を育てる本たち。……読まずにおとなになってしまった人は、ぜひ今からでも読みたい本ばかり。
長年図書館にたずさわってきた山崎さんが本を選ぶ目線は、4人の孫の成長を見守るグランマ(おばあちゃん)のあたたかな慈愛に満ちている。若い世代に対する期待と励ましは、ときに厳しいメッセージもあるが、読み終わったとき、元気が出る。戦争を生きのび、激動の昭和時代を見てきた著者ならではの読書指南となっている。
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[ 内容 ]
生きる力をくれたのは、本だった。
台北に生まれ、十八歳のとき当地で終戦。
学徒出陣の若い兵士たちとの読書会が図書館司書の道を選ばせた。
帰らぬ人となった彼らのぶんまで本の世界の素晴らしさを伝えたい…。
四人の孫を持つグランマが熱く語る読書指南。
[ 目次 ]
第1章 本と一緒に、ゆっくりおとなになろう
第2章 子どもが本に出会う場所
第3章 「ことばの種」をまく、聞き耳を育てる
第4章 成長に合わせた本との出会いを
第5章 グランマの本棚から
第6章 読書は心と身体のビタミンC
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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子供向けの本がぎっしり。
もちろん子どもを持つ父親、母親にも
読んで欲しいですが、
これから子どもを持つ予定の人、
将来子どもに読んであげたい!!という人でも可能。
絵本の中には私の時代にもあって
読み聞かせしてもらった本があるので
懐かしく感じました。
ちなみにこの本の中の
青年期の本は今読んでも十分に
読める本ばかりです。
そういう意味で大人のブックガイドとしても
使えると思います。
子どもを知る意味でも。
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著者は我が師匠である。母親になることはできなかったが、著者と出会ったことで本に関する教育職に就けた身としては、日々自分の興味の赴くままに手当たり次第本を読みながらも、若者たちに対して本の面白さや知的探求力を身につけることの大切さを訴えているのだが、これがなかなか難しい。何度も挫折しかかったこともあるし、本や仕事に向き合うことから逃げることも度々あった。それでも続けてこられたのは、「(仕事を続けるには)自らも良き読書人であれ」と唱える師匠がいたからである。電子書籍や出版不況、図書館の民間委託など本をめぐる問題は多々あれど、本は決してなくなることはないし、親から子へ、あるいは若者たちへ読書の意義を伝えることは決してやめられないものだ、と思う。