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「翔太が恋に落ちれば一発でわかる。心がなくても愛は可能なの」
「愛は演技だから」
「ぴんぽん」(本文P.224抜粋)
まさかこんなに面白いとおもってませんでした。きっかけは解説を伊坂さんがやってたから。
タイトルにも惹かれて衝動買いでした。本当はもっと引用したい台詞があったんですが、話の筋上、引用しちゃうと面白みがなくなっちゃうので却下。
ヤマ健さんよりあぐりさんが好きです。
あんなバイオレンスな女性は素敵過ぎます←
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これまた不思議な味わいなのですが、ファンタジーではない。ゴウストは幽霊ではなさそうだ。パラレル・ワールド? 少年の成長物語ということになるのだろうか。
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今まではこの人の作品、全部苦手だったんだけどなー。
解説が井坂だっつーんで読んでしまいました(笑)。
この人の描く少年や少女の強さが鼻につくんだけど
今作は面白かった...かな。
凄く綺麗で悲しい話しではあったけど、しかも
あのラストでは余計にそう感じる。
...でも、こういう風な最後だからこそ、色々感じるんだろうな。
うん。
素直になろう...。名作です。
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読み終わったあとは、なんか終わり方が好きじゃないなーって思って気に食わなかったけど、
今考えたらけっこうすきな本かもしれない。
あの終わり方以外だったら、逆に中途半端なファンタジーみたくなってて全然面白くなかったと思う。
深い。そんですごく切ない。
この人にしか書けなかっただろうなーって思う。
解説が伊坂幸太郎じゃなかったら買ってなかったなあ。
題名はすごいいいと思うけど、表紙にはどんな意味があるんだろ?
浮いてるから、ゴウストをあらわしてるのかな?
中指がないことになにか意味があるのかしら。
誰か読んでわかったら教えて!
この作者のほかの作品も読んでみたいなあ(^^)
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東京に来て知ったこと、中央線はなぜか飛び込み自殺が多いということ。なぜだかはよく分からないけど、長野のほうまでつながっているから、速い特急が通るからなのかな、「あずさ」とか「かいじ」とか。それと、車両のオレンジ色のラインに、なんとなく急き立てられる感じがしなくもない。山手線の黄緑色は目にやさしい感じだと思うのだけど。
この小説は、そんな中央線の駅・中野駅で人身事故が起こるところから始まる。心がなくてしっぽのある人間が住む世界に迷い込んでしまった翔太のお話。
鉄道の人身事故というのは、都会に住んでいる人間にとっては、おそらくもっとも身近で、もっとも惨たらしい死だろうと思う。線路に飛び込みさえすれば、ほぼ確実に死ねる。それを選ぶか選ばないかだけで生死を分けているのだ。なんと不安定な生命だろうと、ときどき思う。
いったいこの世に、確かなものなど何があるというのか。この作品はそう問いかける。人間には心があるというけど、本当にそうだろうか。他から与えられる影響と響き合う出力がなされるだけでは、心がある証明にはならないというのだ。心が不確かなものだというなら、そもそも自分という存在は確かなのか? 自分が見ているものは? 単なる幻影にすぎないのではないのか?
翔太はそんな根源的な疑惑にとらわれていくのだけど、そのまんま放り出すのでもなく、それをスッキリ解消するわけでもない、この小説の終わり方はとても素敵だ。
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遍く世界は人の脳が認識しているものである。
現実だと思っている世界が脳が見せている幻で、その幻は消えるという不安にかられる少年の話。
ただ、その不安は主人公が陥った不可思議な限定条件下だけに感じるものではないのではないだろうか?
遍く世界はいつ消滅するともしれないものなのだから。
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あぁ、感想はすぐに書かないと、やっぱり本を読んでいた時の感動は薄れる。
打海文三、あんまり本屋には並ばなくなっちゃったんだけど、見つけるとうれしくなっちゃう好きな作家さんのひとり。
とにかく勇ましい女の子たちものが好きなんだけど、
これはそうじゃなくて、小学4年生の男の子が主人公。
なので、ほかの作品より、わけのわからないところがなくて読みやすかった。
もっと感想を残しておきたいけど、なんだかうまく書けない。
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やー面白かった!よかった!
パラレルワールドものと聞いてエンタメ系だと思いこんでいたのですが、いい意味で裏切られました。こんな切ない物語だとは・・・。
著者の他の作品もいろいろ読んでみたくなりました。
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11才のそれまでのんびりと生きてきた少年が、初めて一人で出かけたコンサートの帰りに遭遇した人身事故のあとにパラレルワールドに巻き込まれ、異端者?として、追われることになる・・・というストーリー。
思っても見なかった設定で、びっくり。そして、最後まで、そのパラレルワールドの正解が、はっきりとわからないのもびっくり。真実がどうか、というよりも、少年の成長物語としての、設定なんだろうな。
少年を成長させるのは、今まで知らなかった人々、環境、理不尽さ、人の心の変化。そんなものだったりするのだろうか。
なんというか・・・不思議な話でした。
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『3652』で伊坂さんが書いていたので、おもしろそうだと思い購入。
いや…この小説はすごかった。こんな設定でどうするのかと思いきや。。。
荒唐無稽かもしれないけれど、全然読んでいてイライラしないし、最後のオチもああこういう風に終わるのかと思うのですが自然な感じで自分の中に納まりました。
他の作品も読もうかどうか思案中。主に装丁がな…他の本は。
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これも伊坂幸太郎が好きということで読んでみた作品。
久々に発掘してしまった感じ。新しい面白さ。
主人公の少年は全く平凡な、普通より平凡すぎるくらいの人生を生きてきた11歳の少年。そんな彼が初めて一人でコンサートにいった帰り、人身事故にあったのをきっかけに彼を取り巻く世界は変わる。異臭のする家族、しっぽの生えた人々。パラレルワールドに迷い込んでしまったことに気づくのだ。
最も重要なことが、この世界の人々には心がないということだ。彼らの笑いや涙はどこかぎこちない。彼らは主観的な自分を認識する自分を持っていない。客観的な自分が自らに指令を出して身体が動く。そこにぎこちなさが生じるのだ。
主人公は心のない人々の優しさに戸惑う。心がないのに、人にやさしくすることができるのか?それは優しさと呼べるのか?新たな世界に反発する自分と、そこでの生活に順応していく自分。その狭間で彼は悩み続ける。
そして彼は真実に触れる。この世界は自分の幻想なのだと。
あらすじはざっとこんな感じ。人間の認識、心とは何かという哲学的な問いが物語の根幹をなしているわりに、そこに登場する人々はとてもやさしい。そのやさしさゆえに、終盤で明らかになる真実が冷たく突き刺さる。こんなに優しさと冷たさの両方を最大限、しかも同時に感じられる小説ははじめてだーということでオススメです
心ってなんなんだろう?本書では私は悲しいと認識しているその存在を心としているのだと思う。でも、自分が悲しいのか、うれしいのかなんだかわからないけど涙が出てしまうときってあると思うんだけど、その認識できなさにこそ私たちが心と呼ぶものの中核がひそんでいるような気もするけど。なんとうか、本来強く強く認識できるはずの自分がどうしても認識できないその時にこそ心の本質はあらわれるのでは?
ただそもそも意思が弱くて自分をしっかり認識できていない人の場合は別だろう
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なにかのオススメでちらっとみて気になったので読んで見ました。
パラレルワールドといういかにもありきたりな題材なんですが、なかなか楽しんで読めました。
でも、
この本の真の題材はパラレルワールドではなく、心とはなにかということだったと思っています。
続きは↓で公開してます
http://deepbluewill.blog122.fc2.com/blog-entry-122.html
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途中、とても残酷な物語だと思って読み進むのがイヤになったけど、思いがけないラストがとてもよかった。
翔太のぽわんとした子どもらしさのかなかに、すっとのびた強さがラストに向かって際立っていき。ほんとうに最後が良かった。
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伊坂さんおすすめで読みました。
途中、ぷっと笑える箇所もあり、読みやすかったです。
物語の節々に暖かさを感じました。
登場人物の心情に、とてもリアルに共感でき、この作者の他の作品も読んでみたくなりました。
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主人公である少年・田之上翔太。彼が中野駅で人身事故を目撃したことから物語ははじまる。
家に帰るとそれまでになかった異臭を感じるようになり、またこれまでと変わらぬ日常でありながらふとしたところでまたも感じる違和感。
ある日彼は中野駅で出会った男性と再会し、その世界がこれまで彼らがいた世界とはことなるものであることを教えられる・・・
そんな感じです。
タイトルからすると「少年の幽霊の交流話」っぽいですが、そんな内容は皆無。
先日読んだ伊坂幸太郎のエッセイで絶賛されていたので読んでみましたが・・うん。面白かったです。
やはり特筆すべきはそのラスト。「こうくるか・・・」と結構新鮮な驚き。
こういう異世界ものってラストはなんとなく「お約束」みたいなものがあったりもするけれど、いい意味で裏切られました。