紙の本
非現実的な中で現実を生きる少女たち
2015/08/28 19:19
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投稿者:マツゲン - この投稿者のレビュー一覧を見る
『ガールズブラッド』という見せ物の格闘ゲームで働く少女たち。
非現実的な舞台は何かしらの傷を持っている彼女たちの慰めにはなるけれど、安息の場所というわけではなく、それでも日々過ごしている。
そんな少女の一人におきた出来事が、他の少女たちも変えていく。
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話題の桜庭一樹の文庫を見つけて買ってみたら、6年前のラノベだった。とはいえ、設定とかはラノベ系だけど文章とかはそこまでじゃない。というか、充分面白い。女の子達が深夜の廃校で見世物となりながら格闘をする。正直、1話目で「えっ、いきなり?」、2話目で「あ、しかも繋がってんの?」みたいなどっきり?もありましたが、悪くない。女の子同士の不思議に濃密な関係が上手く描かれていて、女子校出身としては懐かしく。皐月の話は特に思うところありますが、まぁ割愛。。この6年後、彼女は直木賞を受賞する。今店頭に置いてある彼女の近作、どれか買って読みたい衝動に駆られてます。
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泥沼から引き摺り込まれて、あっという間にかっ攫われた作品です。
文章のリズムがとても好み。
読み終えるまであっという間で。
読み終えてからも呆然と面白さを噛み締めてました。
桜庭一樹の作品を全部読んでみたいなぁと思わせてくれた一冊ですv
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さらっと読めてしまう話。女の子が夜になると廃校でバトルして、客を楽しませお金をもらう。という何とも非日常的なストーリー。の割に、するりと入り込めてしまった。女の子たちも「探せばどこかにいるかも」と思わせる。軽く読みやすい作品でした。
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東京・六本木、廃校になった小学校で
毎夜繰り広げられる非合法ガールファイト、
集う奇妙な客たち、どこか壊れた、でも真摯で純な女の子たち。
体の痛みを心の筋肉に変えて、どこよりも高く跳び、
誰よりも速い拳を、何もかも粉砕する一撃を──
彷徨のはて、都会の異空間に迷い込んだ3人の女性たち、
そのサバイバルと成長と、恋を描いた、
最も挑発的でロマンティックな青春小説。
(「BOOK」データベースより)
旬の作家、桜庭さんの
初期の作品(ラノベ)が角川から文庫になった。
数冊読んで、それほど嫌いな作家ではないので(笑)
読むことにした。
「初期の傑作」という帯は、う〜ん、大げさだけれども、
思っていたよりも「普通に読める」小説だった。
大人に成り切れていない彼女たちの生き様は
異空間のような雰囲気と相まって、とても切なかった。
物語のラストが一部でも救いであればいいな。
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桜庭さんの作品はなんでこう女の子同士の話がおおいんだろう。
ゴシックだけ異色な気がする。
それはさておき、なんだか不思議な世界観の話だった。
3人のそれぞれ歪んだ世界というか。
なんだか読んですっきりしなかったというか。
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設定も文章もラノベっぽい感じの、20歳前後の3人の女の子の青春話…?
変な青春話です。ちょっと痛々しいところがあるのが桜庭さんぽいな、と。
しり切れっぽかったり唐突な感じが多いですが、そこらへんは勢いで読んじゃって、みたいな感じがします。
脇役の武史が好き。
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痛々しいけど、カッコイイ。まゆもミーコも皐月もみんな好き。中でも皐月が一番(笑)『少女には向かない職業』の最後がショックだったので、コレもどうなることかと、ちょっとビクビクしながら読んでました。ほわっとする終わりで良かった…。
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ときどき本でもジャケ買い、というやつをするんですが、これはそうです。
桜庭さんがどういう作家なのかも知らず、適当なページの文章を数行見て、文章の感じも大体大丈夫そうだったのでそのままレジへ、っていう。
なんと言いましょうか。限りなくライトノベルに近い小説とでも言いましょうか。
いえ、褒め言葉です。いい表紙だ。
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桜庭さんにはまり、生協の3冊で15%オフキャンペーンにつられて買う。刹那感といか疾走感というか、よくわかんないけど、女の子の一瞬の儚さというか、ギリギリさというか、よく出てると思った。[08/04/17]
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200805読了!
ど、泥レス・・・!?格闘技・・・
む、無理だ、ぜったい無理だ。わたし繊細なので(←www)そういうネタめっちゃ無理なんですが。
と、すぐに本を閉じようとしたのだけど「まゆ」萌えしてしまいおもわずズルズルとひきこまれてしまった。
そしたら思わぬおもしろさで一気に読みきってしまった。
あなどりがたし桜庭一樹・・・
桜庭さんは3さつめ・・・(だったかな)とおもうのだけど、いまのところ、ことごとくテーマの好みが合わない。
しかしながら、女子描写に萌えさせられてさいごまでグググっとひっぱられてしまう。
もちろん、女子萌えだけじゃなくて文章萌えもするのだけど、この力ってなんなんだろう。
まったくもって不可解・・・好きか嫌いかでは語れない、どくとくの引力がある。
ていうか、ホントこのひとの描く女子可愛い・・・
わたしの好みというのとはちょっとちがうのだけど、ものすごくみりょくてき。
「好みでないタイプを好きにさせる」というのは、なまはんかな力量じゃないとできない芸当だとおもう!
なんだかんだとおもしろかったので、ほしよっつ ★★★★
ああ、格闘技ものに高評価をつける日がくるなんておもわなかった!
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直木賞を受賞した桜庭一樹さんの小説。どれかを読んでみたいと思って、これが目についたので購入。装丁もきれいだったし。普通じゃない、女の子たちで、共感はできないけど、なんか良いなぁ・・・
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私は桜庭さんの文章がすごく大好きだけど、この物語はあまりぴんとこなかった。でもでもでも、あとがきの桜庭さんの言葉はすごくよかった。この本をたくさんの人が読んでいるとは十分承知している。それでも、私個人に直接語りかけてくれているようで、本当にうれしい気分になった。
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桜庭さんの作品を読むのは、二作目です。
でも、桜庭さんの作品は読みやすいし、ついついその独特な世界観に引きずり込まれてしまいます。
引きずられすぎて、引き込まれて過ぎて、物語がピリオドを打った時、抜け出したくなくなるような奇妙な温かい泥沼の中に居るような気分になりました。
出たくない。まだここにいたい。浸っていたい。
きっとそれは余韻というものなのだろうけれど、私は一気にこの作品が好きになってしまいました。
桜庭さんの他の作品も、今度読んでみようと思います!
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*内容紹介*
東京・六本木、廃校になった小学校で夜毎繰り広げられる非合法ガールファイト、集う奇妙な客たち、どこか壊れた、でも真摯で純な女の子たち。体の痛みを心の筋肉に変えて、どこよりも高く跳び、誰よりも速い拳を何もかも粉砕する一撃を――彷徨のはて、都会の異空間に迷い込んだ3人の女性たち、そのサバイバルと成長と、恋を描いた、最も挑発的でロマンティックな青春小説。
解説・山崎ナオコーラ
これは角川の紹介文ですが、これだと年配の読者は絶対読まないと思うww
あまりにも現実離れし過ぎた設定でついていけない感あり、と私も思ったのですが、読んでみるとイメージ違いました。
ちょっと引用。
* * *
「台風きてるってば! もー、なんでそういい加減なのよ。信じらんない! あー、もう、床がびしょびしょ! ねぇ、ぞうきんどこ?」
「うるさいなー……。適当に、タオル使えよ」
「なんてこというのよ。タオルはタオル。ぞうきんはぞうきん。一回ぞうきんに下ろしたら、それはもう二度とタオルには戻れないのよ。あー、もう。……じゃあこれ使うわよ」
わたしはバスルームから大きなバスタオルを探してきて、台風の雨に濡れる床を拭き始めた。拭く前にそのタオルに「わかったわね。いまからあなたはタオルじゃなくて、ぞうきんよ」と言い聞かせる。
* * *
この辺の感覚、好きです。
あと19歳の元空手部の女の子がバイト先のレンタルショップの店長と、キューブリック派かデビッド・リンチ派か、タルコフスキー派かクローネンバーグ派か、三島派か太宰派か、とやりあうところなんかも、著者の気合が垣間見えました( ̄ー ̄)
要するに、若者感覚で読める深い作品っぽかった。あ、巧いなという印象。
実はさる知人がGOSICKシリーズや『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』等を「面白いから読んでみて」と貸してくれていたのですが、いかにもなタイトルに(笑)読まずに放置しておりました( ̄∇ ̄;
食わず嫌いはイカンですね。
受賞作の『私の男』もとても楽しみです♪