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ホラー大賞を受賞した【夜市】と、
【風の古道】の2篇収録。
【夜市】
妖怪や異形のものたちが、出店を出し
必ず何かを買い物しないと元の世界に戻れない決まりの夜市。
小学生だった少年は、野球がうまくなる器を手に入れる代償に
人攫いに五歳の弟を売ってしまう。
数年後、兄は弟を取り返すべく再び夜市に向かう…。
ホラーなんだけど、どこか懐かしい感じと大どんでん返しがあり
決して、ハッピーエンドでもないのだが
読了後が清清しいのは何故だろう。
【風の古道】
幼稚園の時に迷子になり、見知らぬオバサンの案内で
不思議な道を通り帰路についた少年は、中学生になり
友達のカズヤと共に再び、不思議な遊歩道に入る。
その道は、普通の人間では修行を重ねた修行僧など位の高いものしか
利用できなかったりする、異形のものたちの道だった。
古道には、ルールがありきちんとしたルートを通らないと
人間界の元の世界に戻れないと知った少年たちは、
旅人のレイと出会い、帰路までの旅を世話になるのだが
カズヤが死んでしまう。
カズヤを伝説のもと、蘇生させるためにレイと共に少年は
雨の寺を目指すのだが…。
人間界と同じべく世界に、人間たちには見えない古道。
夜市も風の古道にしても、異世界ながらの掟を守らないといけない話。
2篇とも、何かを得るためには何かが犠牲になる話だが
やはり、ノスタルジックで淋しい雰囲気を残しつつも読了感が良い。
この作家さんの他の本も読んでみたくなります。
どちらかというと、【風の古道】の方が好きなお話。
レイの生い立ちは切ないです。
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どことなく乙一ちっく。
たまたま裏表紙の解説を読まないで読了、それで正解。
この裏表紙はいかんだろ、ネタバレもいいところだ;
ホラーのよりも、ダークFTに近いかも。
京都や神社やお寺にある独特の空気がそのまま小説になった感じ。
文章は読みやすくおすすめ。
でも濃厚なホラーを求めると肩透かしかも。
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才能 身長 知恵
なんでも手に入る市場「夜市」
それは人間が足を踏み込んでは行けない場所だった
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現代版民話な雰囲気。
短編2編ともそこそこ読み応えあり。
全ては子供の悪意なきいたずらから・・・
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妖怪、怪談にカテゴリーをするべきかと悩む。
なんとも引きずり込まれたい世界観の本。
作者の目にはどんな世界が見えるのか気になってしまう。
こういう、隣にあるような異世界、大好きです
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ホラーって微妙な作品が多い。
なかなか怖いなぁ、ってのに当たらない。
小説としても自分的にはいまいちだった。
表題作ではないほうのが良かったです。
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これぐらいの分量ならさらっと読めるぐらいに読書力がついてきたことがうれしい。
恒川作品は『秋の牢獄』に続き、2作目。『秋の牢獄』がとても好印象だったのでデビュー作で直木賞候補の本作もいつかは手に取りたいと思っていた。
この人の秀でたところは多分、独特な世界観の作り方のうまさだと思う。世界にあった文体で良いバランスが取れている。素直に世界に入っていける。
作品については表題作は若干物足りなかった。ちょっとご都合主義感が見られてしまった。――が、『風の古道』のほうはその秀でた部分を存分に活かせている作品でサラッとだけどずっしり読むことが出来た。
何かを得るというよりも世界に触れるといったような感覚。
(2008.08.23)
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個人的には「夜市」の後に収録されてる
「風の古道」が好き^^
でも「夜市」は作品の雰囲気が凄くいいと思うv
夜市、怖いけど出来るなら一回覗いてみたいです。
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表題作よりも、「風の古道」の方が好きだった。日本の幽玄な風景を美しく描き出していて、洗練された上品なイメージ。私は好きだ。他の作品も是非読みたいと思う。
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怖さだけでなく、哀しみをたたえた傑作。第12回日本ホラー小説大賞受賞作。; ;何でも売っている不思議な市場「夜市」。幼いころ夜市に迷い込んだ祐司は、弟と引き換えに「野球選手の才能」を手に入れた。野球部のエースとして成長した裕司だったが、常に罪悪感にさいなまれていた――。
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ホラー小説であって、ジブリ作品のような幻想的な世界観。
とても頭の中でイメージしやすい文章。
非日常の中の日常といものが描かれている。
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第12回日本ホラー小説大賞。作品は、「夜市」「風の古道」の短編2作から成り立ってます。
ホラー?って言うジャンルとはちょっと違う気もします。とても幻想的で、登場人物はそれぞれ人とは非なるものがでてきますが、作品自体は、家族愛とか孤独とかちょっとシュールな感じです。
「夜市」は、なんでも望んだものが手に入る妖怪達が売る市場。子供の頃に兄弟で迷い込んだ祐司は、出ることのできない市場の仕組みを知り困惑する。だが、一つだけ出る方法があったのだが・・・。そして市場から出た祐司、年を重ねる程に思い出す罪悪感。そして「夜市」が開くことを知った時・・・・2度目の市場へと出かけていくのだが・・・。そして最後の結末は?
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あるところで夜市が開かれる
それは普通の夜市ではない。
裕司は同級生のいずみを伴って向かう。目的は一体なんなのか…『夜市』
12歳の少年達が体験した不思議な古道の話…『風の古道』
どちらもちょっとゾッとしてちょっと切なくて
そして得体の知れない世界の生き物を通して
人間自体も結構負けず劣らず怖いんじゃないか??って思えるお話だと思った。
なんだか乙一の世界観に似ているかな。
でも文体は乙一の方が好きだけど。
思いっきりホラーじゃなくてほどほどに怖いそして色々考えさせられる。
こういうのって好きかも♪
恒川さん、初でしたがまた読んでみたいと思った。
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ホラーという感じではなかったので、良かったです。哀愁漂う世界観。すっと溶け込む様に、自然と物語に入っていける。非現実にリアリティーを混ぜてあるから、こういう世界が存在するのではないかと思えてしまう。「風の古道」とかは特にそういう風に思いました。簡単に異世界へには足を踏み入れたくはないかな。
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以前から何人かの方に薦められてたのですが、ようやく読了。
タイトル作「夜市」と「風の古道」の2編ですが、個人的には「風の古道」の方が好きでした。
どちらの作品も、身近にちょっと古めかしく怪しい別世界が存在し、主人公がそこに紛れ込んで。。。というストーリー。その世界には妖怪やら死者やらが普通に存在しています。ちょっと怖いファンタジーと言った感じの作品です。
ノスタルジックで不思議な怖さのある作品でした。