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【天下泰平のための天下三分の計】
天下統一を果たすよりも曹操のそれを防ぐため争う、という理念に基づいた孔明の思考や人間性を垣間見れた気がした。
この作品で三国志に初めて触れてはまる。この時代は興味深いエピソードがたくさん!!もっと他の視点の作品も読みたい。(上・下巻読了)
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孔明さんの生い立ちから亡くなるまでの物語です。
できるだけ史実に即した等身大の孔明さんを描こうとした感じで、赤壁の戦いでもほとんど活躍せず「十万本の矢」も「東南風」もなし、という地味〜な展開ですが、それだけに「本当はこうだったのかもしれないなー」と思わせるところがあります。
徐庶との友情がいい感じです。
それに奥さんとの会話がなんかほのぼのとしてるし……(笑)
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既読本だったことに表紙を見るまで気付かなかった。
しかし、よいのです。
中学時代、三国志に出会った当時に
ダントツで好きだった孔明さんの話は
今でも何回読んでも面白いのです。
杞憂、四面楚歌、脾肉の嘆、白眉、三顧の礼、存亡危急、etc...。
現代日本で日常的に使われている言い回しが
実は、中国の歴史に由来していることを知る度に
今の私と彼らが言葉を通じてつながっていることを感じ
ワクワクさせられてしまうのだ。
それこそ正に漢字の力。ペンは剣よりも強し。
漢文の魅力のひとつもそこにあるんだろうな。
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最近三国志にハマってきたので読んでみました。
諸葛孔明の生まれたときから書き起こしていて、とても読みやすかったです。
また、孔明の頭の良さ、聡明さが描かれている前半は読んでいて感動しましたし、後半で出てくる、曹丕の判断の鋭さを知って畏怖の念を持つ曹操などが面白かった(という表現はあわないかもしれませんが)です。
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諸葛孔明の少年期から五丈原で死に至るまでを描いた伝記。作者が様々な資料を参考にし、当時の様子を慎重に読みとった。作者は、長い時をかけて歴史を知ることで、当時の孔明の心理状態を想像した。小説「三国志」を読んで、ストーリーを把握してあると読みやすい。
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孔明少年のトラウマ(曹操の徐州虐殺)が彼の人生の基軸になっていることが鮮やかに描かれていて良い。それ(なぜ曹操と徹底的に対決したか)は正史やゲームからは読み取りにくい部分であり、歴史の把握のためとしてではなく一人の男の生き様を観るため理解する必要があろう。
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天才軍師、その人を中心に綴られる三国志の世界。
吉川英治三国志での登場は、有名な「三顧の礼」からであるが、著書では、赤ん坊時代の諸葛亮からその物語が始まる。
ドラマ仕立ての三国志演義ならぬ、まるで教科書を読んでいるような解説本のため、三国志を初めて読む方には取っ付き辛い小説、と思われるわけで。
「 誤りなく彼も東洋の人である。」と言った吉川英治は、日本も東洋であるという意味で「東洋」を強調したが、本書では「人」である、諸葛孔明の私生活が垣間見える。
例えばそれは、とある女性へのプロポーズの一幕だったり。
どうぞ、静かなる三国志の調べを。
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再読。昔から孔明に興味があったが、今回は今までとは異なる視点でよみたいと思った。冷徹なまでに現実を直視する頭脳と、幼い頃の曹操による虐殺を忘れない心が、いいコントラストを生んでいる。昔は劉備が好きだったけど、今は曹操の生き方に憧れる。
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非常に読みやすい!
人間孔明の成長が分かる小説です。
横山光輝作だと年齢不詳の
イメージだけどこれだとイベント
発生時の孔明の年齢とかが
イメージしやすい。
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存外面白かった。
風雲急を告げ、劉備の臣下となってからが特に興味深い。
陳舜臣の諸葛亮像と劉備像が、私の想像と異なり、二人のやり取りがつい気になってしまうのだ。
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三顧の礼。
あんまりなんのこっちゃわからなかったけど、
これでわかった。
三回通ったってことですね。
仕事でもなんでも、しつこさ、執拗さが大事ってことなのでしょう。
下巻に期待。
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三国志の 魏(ギ) 曹操、 呉(ゴ) 孫権 、 蜀(ショク) 劉備 と劉備の軍師 諸葛孔明の小説。
234年 孔明54歳で死亡。 その5年後 邪馬台国 卑弥呼の使者が魏を訪れた。 そう 魏志倭人伝はこの頃かかれたものなのだ!! ギリシアのプトレマイオスが天動説を唱え 天空の星の軌道を円周転を利用し求めた時代から100年後。 日本はまだ卑弥呼の時代。
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孔明がとても人間的に描かれていて良かった。三国志を、国単位ではなく、個人の目を通して語っているところが、新鮮に思えた。
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読みやすい。古いはずなんだけどね。
三国志、ではなく諸葛孔明なので序盤の若い頃の話がいいです。
曹操が滅ぼした光景をみて心を決めたりするのがいい。孔明って感じです。
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諸葛孔明は有名ですよね。
ズぅ~~~っと気になっていた人物。
赤壁の戦い(レッドクリフ)でもキーパーソンの一人。
君主に仕える参謀として一級の人物。
策略を用いる天才。
泣いて馬謖を切る。
死せる孔明生ける中達を走らす。
ぼくの持っている彼の知識はこの程度。
・・・・・・
読み終わって、えっ?この程度?
という感想。
レッドクリフの記述も、えっ?っと思うくらい短い。
単に枝葉が湿気ないように雨から守ったという程度。
彼が晩年指揮したという戦いも、スカッとした勝ちは皆無。
逆に、負け戦ばかり。
実際の彼も、三国志の中で蜀漢を安定させようとした夢半ばで亡くなっている。
彼の実績は?
陳舜臣の小説はいつもこうだ。
以前読んだ【耶律楚材】もそうだった。
どんなスゴイ人物で、どんなスゴイ実績を残したのか?
彼はそういう描き方をしない。
逆に避けているとすべきだろう。
・・・・・・
耶律楚材も諸葛孔明も君主に仕える秀才。
二人には共通するものがある。
陳舜臣の小説は、小説の部分を極力押さえる。
架空の人物、架空の会話。
どれも控えめだ。
得意じゃないのか?・・・とさえ感じる。
だが意図的だと思う。
素材も孔明も押しも押されぬ天才的な参謀。
逆にそのスゴさを描かないほうが、本当のスゴさが伝わる。
そんな彼の意図を感じる。
・・・・・・
さて、彼ほどの人物が何故、先頭に立ってリーダーを目指さなかったのか?
かなり若いときから、自分は参謀として君主に仕えるという道を選択する。
彼ほど才能がないのに、お山の対象になろうと目論む人間は沢山いるのに。
それは、秀才と天才の違いだろう。
真のリーダーとなるためには「閃きのある」天才で無ければならない。
逆に秀才は「理詰め」であることが武器だ。
「理詰め」になるほど「閃き」を恐れる。
孔明は、それを知っていたのだ。
・・・・・・
やはりスゴイ男だった。