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分かりやすかったです。第一次産業⇒第二次産業⇒第三次産業へと経済成長に伴い国の軸は移っていく。第二次産業は新興国が強いのが当たり前で、いつまでもモノづくりに固執してるとダメですよ。もっと外を見てオープンになりなさいっていう話だった気がする。ウインブルドン効果とか初めて知って、そーゆうのもアリなのかと思った。モノづくりから金融中心に日本が移り変わったとして本当に雇用は大丈夫なのだろうか。著者はビルの清掃とかそういう仕事がいくらでも増えるって言ってたけど、日本の国土面積と人口の状況が米英とぜんぜん違うことを考えるとやや疑問に思った。ただ、この本を読んで歴史に学ぶことって重要だと思ったので、イギリスの歴史を勉強してみようと思う。過去の歴史に学ぼうとばっかするは馬鹿だって言う偉い人もいるけど、やっぱ知っているのと知らないのでは全然違うと思う。判断するのはそれからなんじゃないかな。
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ドイツは冷戦の最前線に位置していた。
西側諸国が関有ショックで大きな打撃を受けていたころ、共産県では影響を受けなかった。なぜなら石油を自給できたから。
70年代後半にはソ連が世界最大の産油国となった。
サッチャーはオックスフォードを出ているが、大学院であり、学部でない。専攻h化学で法律や経済でない。これは彼女が仮想中流階級からの成り上がりで、イギリスの伝統的なエリートでないことを意味する。(オックスフォードがエリートの大学だというのは、学部レベルのカレッジを指す)
サッチャーやレーガンの政治思想は教育を受けた結果として得られたものではない。自分がこれまで困難を克服してきた道こそ正しいという自助努力の信念である。その意味では田中角栄と同じだ。
イギリスでもアメリカでも国が駄目になると強いリーダーが現れた。レーガンとサッチャーがその例。レーガン大統領はジョークがうまくて人気があった。高齢だったことも逆手にとってしまった。
サッチャーやレーガンが大きな改革を成し遂げたといっても、ゴルバチョフがおこなったこととは比較にならない。直面した困難さもまるでちがっていた。
脱工業化とは高度なサービス産業への移行であり、それを支える高度の知的活動が必要。そのベースにはITや金融革新がある。
日本社会を世界に向かって開くことであり、甲斐要国家モデルである。変革を引き起こすには刺激が必要であり、資本、人的資源の両面において、日本を海外に開く必要がある。
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70年代からの世界経済の変遷を説明し、なぜ今日本経済が低迷しているかを解説している。
特に製造業に勤めている自分としては考えさせられる内容
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ちきりんさんの記事にあって早く読もうと思っていたのだが。漸く読了。「2011-01-16 戦後の世界経済が俯瞰できる本」http://ow.ly/3QLEO 俯瞰はできたが。。ちきりんさんの図解がわかりやすい。。なんだかな〜という気分になる本ではあった。。まぁ、国や他人が変わることを期待してても仕方ないから、自分でできることをやるしかないけどね。
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70年代以降から現在に至る世界経済の流れから現在日本の低迷を分析。工業製品輸出型の成功から目が覚めていないのが一番の問題と。
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日本のGDPが伸びなかった理由は、90年代以降の世界経済の大変化に、日本が対応できなかったことである。
①冷戦終結と中国工業化という変化が生じた。これは、製造業の労働力が急増したのと同じことであり、製造業を中心的な産業とする日本経済に本質的な影響を与えた。しかし、日本はこれに対応できなかった。
②金融とITの面で、大きな変革が生じた。ITは個々の産業に限定されない一般的な技術であったが、日本は対応できなかった。また、新しい金融技術も、アメリカやイギリスの経済活動を一変させた。しかし、日本は受け入れなかった。
③新しいグローバリゼーションに対応できていない。これまで日本がおこなったきたことは、製造業の製品を輸出することだ。しかし、21世紀の世界においては、資本と人的資源に関して、新しいタイプのグローバリゼーションが進展している。しかし、日本はほぼ鎖国状態を続けている。
----------以下感想----------
製造業に関わる私にとって耳の痛い話になってしまった。
会社のメンバーは「危機感」は持っているだろうが、
「自社の戦略や市場に対する危機感」であって、
「世界における日本の構造上の危機感」
ではない。
会社生活残り30年。
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買ってから読み終わるまでどんだけかかったことか…
内容は一年前に書かれた本だけど結構正確に今の状況言い当ててると思う。日本は、そして自分はこれからどうしたらいいんかな?
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前半の70年代から90年代に至る歴史のパート、IT・金融のパート、まとめのパートに分かれている。金融のパートは金融に無縁の人にはとっつきにくい内容になっているので飛ばしてもよさそうだ。しかし、前半の歴史のパートだけでも読む価値は大いにある。
経済や指導者の変遷が現代にいたるまでどう必然性を持って推移してきたかが各国横串で解説されている。70年代のアメリカがベトナム戦争で苦しんでいる頃、イギリスは、フランスは、ドイツは、ソ連は、日本は、というように国の政治や経済が有機的につながりを持ち頭に理解を促してくれる。
なるほど、イメージとしてはアメリカの80年代というのは数々のハリウッド映画やレーガン大統領のイメージから華やかなイメージがあったが、かなり疲労している状態にあった。イギリスにおいても同様だ。というのもこれらの国は脱工業化を図り、生産性が人口に比例しない産業へシフトしようとしていたのだ。それがITや金融というものだ。
日本は戦後の荒廃からの復興と人口増加と工業化のタイミングが一致することで高度成長を成し遂げ、バブルへと突入した。その裏でアメリカやイギリスは脱工業化をしていたのだ。
このような強烈な成功体験は日本人の中で強く印象づけられ広く共有された。「ものづくり」や「家族のような会社」「年功序列」「終身雇用」の成功もあの時代だから最適な産業であり、組織形態だったと言えるだろう。
日本も脱工業化を図るべきという主張ではあるが、その先がITか金融かは日本という国民性に適しているのかは検討が必要なものだろう。この成熟した社会はもう一皮向けて新たな波を生み出せるのだろうか。
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経済危機のルーツ
著者 野口悠紀雄
1970年代からリーマン破綻後の2010年までの世界の変遷を経済を中心にまとめた本。繰り返し読みたい良本。
80年代の日本は、自らの強さを過信した。アメリカのバブルが、IT業界に資金を投入したのに対して、日本のバブルは、金の余った銀行が投資先を見つけられず、不動産に投資しただけというのが何とも皮肉である。
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しばらく前から、
一次・二次産業が、一部の独占欲によって、IT、金融業に遊ばれている、
この情勢はもうどうしようもないものなのか?
と思っていたときに偶然に目にして
きっとこの辺の流れが書いてあるものだと思い、手にとって見た。
なんといっても今のこの世の中。世界北朝鮮状態が進み続けている。
映画、ウォールストリートでも、
「今まで違法であるものを、合法にしてしまう」
という姿が描かれているようだが、誠にその通りの世の中だと思う。
で、この本だが、私の年齢では、読む価値は全くありませんでした。(苦笑)
前半戦は1970~1990年の世界経済の復習。
後半の8割は、それ以降の「語句解説」。
残りの2割は、(つまり、全体の1割)民主主義万歳、と書いてあるだけ。
全然本質を見ることが出来ていない。。。
駄本というか、紙の無駄です。
今の世の中、「物の移動を伴う商品」が基本的に追いやられています。
流通が大手を振るか、投機対象になるか。
つまり、モノを作る人は、流通も抑えないと、ちゃんと利益が上げられない仕組みになってきています。
今は商品価格の下落が止められている車も、電気自動車の出現で、えらいことになるハズです。
これを防ぐには、許認可を賄賂で抑える(これを、権民主主義とよんでいます。)ことが、
今までの世界の常識でしたが、今後はこの手を使うことは、なかなか難しくなるでしょう。
にしても、意味の無い本でした。
あ、そうそう。
装丁はしっかりしてましたよ。。。
押し花作りにはいいかもしれません。(苦笑)
http://uchidashin1.blog117.fc2.com/blog-entry-18.html
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知らないことがたくさん書いてあったから、情報集としてはいい刺激になった。けど、数字の並べ方とかが、露骨に事実を歪めてそうで(比較する対象じゃないものを並べたり、技と必要な数字出さなかったり)読みながらちょっとこれ見せ方歪めてない?っていちいち気になったのが内容が良かっただけに余計残念。
あと彼はきっと昔の日本人のトップを走って近代的(なんなら昔は語学ができたり海外に行けるのはそれこそ特権階級だったんだろうから余計に)特別な生活を送ってたんだろうなっていう自慢がちらほら。本当に恵まれたお金持ちだったんだろうからしょうがないし、だからこそいろいろ知っててこの本が書けるんだろうけど、まーなんていうか、庶民が本当はどう思ってどんな生活をしてたのかはこの本からは見えない。
あと金融の話が、知らない人にはわからんよね、っていうていで書いてるから、本当にわかんなかった。かみぐだいてくれてるけど、あたしには足りなくて理解出来ず。
ドイツとロシアが興味深かった。アメリカとイギリスのことこそメインなのかもしれないけど。ものに面白かったことには間違いなし。
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70年代からの世界の経済活動の歴史を順に紐解いていくことにより、浮かび上がる日本の今の状況。
読みやすく分かりやすい。住宅ローンについて他に幾つか読んだが、この本の説明が一番わかりやすかった。
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製造業に従事する人間としてかなり驚きの内容!筆者は手帳のおじさんとしか認識なく、ダブルで驚きだった。。。
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ちょうど本書を読んでいたところ、1980年以来の貿易収支赤字のニュースが伝えられ、昨夜のNHKのニュースでは野口氏がビジネスモデルの転換(「脱工業化」)が必要とコメントしていた。日本のモノづくりの再生一色というトーンから変化が起きているのかな。
本書は、現在の世界経済危機の背景を70年代から振り返って検証している。現在の日本の立ち位置が理解できる良書と思う。バブル崩壊で「失われた20年」とかいっててんやわんやし、世界に対して閉じこもってているうちに世界は大きく変わった。(1)冷戦終結と中国工業化、(2)金融とITの変革、(3)(資本と人的資源の)グローバリゼーション。
日本は海外に学ぶ率直さを取り戻し、脱工業化する必要があると主張している。
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野口悠紀雄 経済危機のルーツ
■90年代の大繁栄
第一…ITと金融における技術革新
第二…経済思想と経済体制における大転換
80年代の社会主義経済の失敗→社会主義経済内の膨大な労働者が資本主義経済の枠内に参入→製造業の生産コストが大幅低下
■石油ショックの本質は?
原油価格の上昇にあわせて金の価格も同程度上昇した。
72年から74年へかけて、原油価格は5.47倍に、金の価格は4.55倍に。
金表示の原油価格は不変であった。つまり、石油ショックとは、ドルの価値が金や原油に対して低下した過程だった。
■英国の凋落と西独・日本の躍進
第一…英国はすでに工業化されていたこと。
高成長の基本は、農業経済から工業経済への移行
第二…人口成長率。日本・西独は若年層が多い分、生産性が高かった。
第三…労組の性格と労使の関係。日本・西独は労使協調的。
■70年代の社会主義経済圏
石油自給できたがゆえに、省エネ、産業合理化が進まなかった。
■市場リスク
債務担保証券 COD
切り分けによってさまざまなリスク特性の金融商品を作り出すことができる。
しかし、市場リスクに対しては、証券化は機能しない。
債務者の病気や災害などによる破綻、つまり個別リスクには対応できるが、景気悪化による住宅価格の下落のような「市場リスク」には、分散投資といえども機能しない。