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壊れていく人達を描いた短編集。
この人達が特別なのではなく、誰にでも、多少は心の中にこういったどろどろした部分や、弱い部分はあるんじゃないかなと思った。
ただ、この紙一重の差が大きいのだろうけど。
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どんよりとした何かを感じさせられる短編集。雰囲気としては暗いし、ストーリーとしての起伏もさほどないのだけれど。なぜかしら引き付けられます。そして、暗い中にもくすりと笑えるブラックユーモアなものもあったり。
お気に入りは「普通じゃない」。じわじわと濃さを増していく殺意が怖くて。しかもそれがあまり切実でもない「殺意」だったりするのがなんとも。そして、緊迫しながら一気に怒涛のラスト、と思いきや……あのオチは何ですかっ!(笑) 作品の雰囲気が壊れることはないのに、一気に毒気を抜かれてしまいました。
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図書館にて。
静かに気持ち悪く怖い作品…。
変質者や変態の出てくる話が多かった中で、林檎曼荼羅が物悲しくて良かった。
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意外と読みやすい作品集。
沼毛虫/テンガロンハット/TAKO が印象に残っているかな。
テンガロンハットに描かれているブラックさとオチのユーモア、
まさにブラックユーモアという感じで面白かった。
沼毛虫は「九月が~」と通ずる痛々しく切ない感じ。
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普段と変わらない日常の中で夏の暑さに苛々してちょっとだけおかしくなるような、じっとりと汗ではりつくシャツが今日はなんだか無性に許せないような、そんな夏の臭いがピッタリの作品。
でも何故か暑苦しさまでは行かずに、来年もまた夏が来るのを知っている気がする。
作中に出てくる塀やフェンスを越えて入ってくる(来てしまった)人達、と言う表現が絶妙。
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9 つの作品からなる短編集。
読み終わった後に、
遠くでゾワゾワッとした怖さを感じる。
文章の細かいところにまで、
気を配られているのがわかる上手い作家さんだ。
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不思議な感覚に陥るような作品でした。
9編の短篇のどれもがちょっと異様な心模様を表現しているような・・・。
それでいて何となく理解出来なくもないような・・・。
この痺れるような不思議な物語のなかにもっと浸っていたいと思いました。
ひたひたと迫ってくる恐怖あり、逃れようのない哀愁あり。
今度は沼田さんの長編を読んでみたいなぁと思いました。
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初めて読んだ沼田先生の長編が「……」だったので、この短編集、正直それほど期待していなかったのですが(スイマセンスイマセン)。
いや~面白かったですよコレ!作者の確かな力量を感じました。
一話目からして、大好きな皆川博子先生をちょっと彷彿とさせる。
どのお話も、なんというか生理的な毒があり。ほのかな(もしくは露骨な)悪意があり。
最後、「え!」とビックリする展開の話も結構あって、楽しめた。
「普通じゃない」のあの標語、笑うけど確かになんだかシュール……そいでもってあのラストシーン。コワ!!
「テンガロンハット」は、この一冊の中ではちょっと異色。珍しくコミカルテイスト。
一番怖かったのは「クモキリソウ」の変態男。これは怖い。
そいでもって一番好きなのは「沼毛虫」。
これ良かった……
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あーこわ。痺れるのは、読んでる自分か、主人公かどっちなんだろう。だんだん痺れて、感覚がなくなって、善悪も恐怖もなくなってしまいそうな本。
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ほの暗い9編の短編集。
ぼんやりとした暗さをうまく書く人だなあと思った。
「テンガロンハット」が1番好きだったな。たまたま通り掛かった家の便利屋さんが、親切な職人から恐怖の対象になるまでの過程がぞわぞわ怖かった。
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ぞわりと怖くてぬるりと気持ちの悪い9つの物語。あぁ気持悪い、気持悪い。誰もが紙一重で足を踏み入れてしまいそうな狂気の世界。もしかすると自分のそばにもありそうな密やかな闇。あぁ気持悪い気持悪い。
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短編集のいい所は何篇かとても面白い話にめぐり合うことだけど、それは逆に言えば何篇か面白い話があれば、つまらない話も何となく中和されてしまう事だと思っていて、だからあんまり短編集は読まない。
この本もそんな部分があった。
とても怖いかと思ってよんだけど、どちらかと言うと正統派。そこまで怖くない。ん~、痺れきらず。。
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初まほかる。短編集でした。
冒頭テイストが若干朱川湊人に似ているなと感じましたが、
あちらは「ノスタルジック」、こちらはあくまで「現代」
もっというとこっちのほうが現実的でコワいかも・・・。
特に女性目線の恐怖を描いた作品(被害者目線も、加害者目線も)が
なかなか巧いと、どれを読んでも感じました。
いずれにしても、わたしのまほかるファーストインプレッションは上々。
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普通におもしろい短編集。
でも、読後にじっとり嫌な気分にさせられるものが多いです。
あんまり人におすすめはしないかな。
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なんとなく書籍広告で気になって、手にしたけれど、、。
ざわざわとする読後感が残り、個人的に全く好きになれないので、★2つ。
好き嫌いが別れるんじゃないかなぁ。