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面白いので一気に読みきれない。
「五月の存在は、私が生きていく中で必要な世界への希望の五%くらいを占めてるよ」だって。ブギーポップに出てきそうな、或いは西尾維新。つまりハルキチルドレンか。
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蛇にピアスからずっと読み続けてきたけど、これが一番完成度が高いと思う。彼女にしか書けない作品だし、大人になったんやなぁと思った。金原氏は朝日新聞でも密室育児の危険性を指摘してはったけど、それがモロに書かれてたのが涼子でした。環境も考え方も悩みも異なる三人が、たくさん傷つきながらも必死に頑張ってる。後半の五月の話は、やはり圧巻。
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子供を産んで辛かったこと、子供に起きてほしくないことがこれでもかと描かれていて心がえぐられるようでした。そして絶望の中の三人の母に幸せになってほしいと後半は祈りながら読み終えました。
金原ひとみ、凄い。新作が読みたい作家になりました。
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母親3人の話。
女、娘、妻、母…これらの役割を引き受けるには覚悟が必要なんだろうけど
重いなぁ。。今後、妻と母をやれる気がしない。不安でしょうがない。
世の中の多くの女性たちはどうして出来るんでしょうか、「妻」「母」。
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同じ保育園に子どもを預ける三人の若い母親たち―。家を出た夫と週末婚をつづけ、クスリに手を出しながらあやういバランスを保っている“作家のユカ”。密室育児に疲れ果て、乳児を虐待するようになる“主婦の涼子”。夫に心を残しながら、恋人の子を妊娠する“モデルの五月”。現代の母親が抱える孤独と焦燥、母であることの幸福を、作家がそのすべてを注いで描きだす、最高傑作長篇(amazonより抜粋)
感想を述べるとしたら、「字がつまりすぎ」ということです。
もう段落ってないですよ。
ほんまにないです。
一文が何行あるんだっていうくらい長いです。
それが心情の吐露に繋がっているという表現方法なのはわかりますが。
なんせ内容が内容だけに、ますます疲れました。
読んでも読んでも終わらないという印象の強い一冊でした。
でも作品の内容は嫌いじゃない。
むしろ育児という暗い部分が晒されていると思います。
育児中の方がこれを読んだら、共感する部分もあるんじゃないかなって思いました。
面白い、・・・というよりは共感に近い作品ですね。
育児体験がない私には「文字が多すぎる」という印象が先にきてしまう・・・。
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子育ては遥か彼方の時代になったボクですが、一瞬の狂気みたいなものを思い出しました。現代の母親の思いを感じ取ることが出来ましたが、昔からそんなに変わってないのじゃないかとも思いました。
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なかなか評価の分かれそうな気がします。
金原ひとみ特有の読みにくさはあるものの
話の筋的にはきちんと母親という軸がブレずに
最後まで母親像を感じさせてくれた本でした。
自分(夫・父)に当てはめてしまうと
心苦しい部分も多々ありましたし
やはり子供を持った後に読むことで実感に変わる部分も多かったと思うし、中盤以降は話にグイグイ引き込まれていく感覚になったのはすごいと思う。
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母であることの「平凡さ」の裏で蠢く狂気を、細部の圧倒的なリアリティで可視化してみせた、新しい古典。
「古典」と呼んでもいいだろう。書かれた瞬間、すでに古典的名作になることが約束されたような傑作「インスタント・クラッシック」であると。
私は先に、「母であることの平凡さ」と言ってしまった。だが、家族制度が変容し、際だった一個の自我として社会に対峙する女たちが「母になる」ことが求められる現代、母であることはむしろ非凡であるかもしれない。
この物語の中に描かれるのは、母であることの、敢えて言おう、「非凡さ」である。
登場する母たちは、父である男たちと何らかのディスコミュニケーションを抱えて苦しんでいる。それゆえ、彼女たちの子どもへのまなざしは一筋縄ではかない。そこには父親である男への執着、嫉妬、憤怒が混入するからだ。
そういう負の感情は、必ずしも「子どもへの愛」と矛盾しないことを提示して見せたことが、この小説のすぐれているところだと思う。
「子どもへの愛情」だけをキレイに腑分けして「はい」と提示し、そこに「母性」という名前をつけることの欺瞞。
・・・・・・
純然たる「母性」など、共同幻想に過ぎない。愛しい存在を、愛しい故にうとましく思うことだってあろう。
私たちの社会は、幼児虐待を母たちの精神的奇形の仕業と断ずる前に、それを犯した母たちの孤独を抱きしめてきただろうか。
●備忘録
女は成長過程で思いのままにならない体や現実を受け入れ、その条件下で生きていく術を身につけていくのに比べて、男は絶対的なものが自分の胎内ではなく外にあると思い込むから、幻想を追い続けながら生きていくことができるんじゃないだろうか。(P57)
自分が今、不倫相手の子供を妊娠するという、最も卑劣な女が引き起こすとされている類いの状況に身を置いているということに、実感が湧かなかった。私は何の悪意も、何の企みも、何の作為もなく、ただひたすら必死に生きてきただけだ。(中略)不倫相手の子供を妊娠するという状況に至るまでのプロセスに、私の亮に対する愛情があったり、亮の拒絶に傷つき続けてきた日々があったり、亮と築いてきた家庭に対する執着があったり、毎日のように流してきた涙があったり、藁にもすがる気持ちで待澤に相談した夜があったり、待澤のことが好きだった十代の頃と同じようなノスタルジックな恋愛感情の再燃があったりという事実を誰が理解するだろう。(P242)
私たちは弱者と向き合うとき、常に暴力の衝動に震えている。(P346)
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2014/4/1読了
読後にいつも自分に何かを残してくれる作品。
やはり金原ひとみの小説好きと再認識。
主婦の涼子に1番共感して、
旦那に怒りを覚えた。
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めちゃめちゃ、長かったのですごく読み終わるまでにかかりましたが、面白かったです。読み終わったとき拍手してしまった(笑)
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名作には二種類のタイプがある。読後、自己を肯定するような強い力を持つもの。自分の帰属する思想を揺さぶり、破壊するもの。この作品は間違いなく後者であり、間違いなく名作だ。
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母として成長してゆく様々な女性像。ダレに感情移入するかは個人差はあるでしょうが・・・壮絶なまでの母としての愛憎。本来なら考えることさえ、ましてや文章にすることさえしちゃいけない範疇の母としての心情。男の対する感情にまで鋭く切り込んでくれてよくぞ、言ってくださいました!と言う感想。ただ、まだ子どもをもたない人には生々しすぎてお勧めできない・・・
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壮絶だった。男性に読み抜いて欲しい。50代以上なら恐らく女性でも納得できないだろう。でも選択肢がそもそも与えられていなかったのと、選択肢が一度与えられてから奪われたのでは、多分天と地ほど違うのだ。私はどれだけ差し出せるのだろう、今持っているものを。
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赤ちゃんがいる母親なのにドラッグ、喫煙、飲酒、不倫?とまったく共感できなかったけど後半から、この小説は父親になった男に読め!と言ってるんだと思いました。父親になった男の人は読んで怖がってください。
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愛憎ということばがあるけれど、人間として女性として母親として、特に母親としての愛情の奥底まで、追求、表現した作品。小さいお子さんのいらっしゃる読者の方々はどのように受け止めるのかわかりかねるが、決して「共感」という読み方をしてほしくないにゃー。余計なお世話ですが。