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成田空港が開港し、ガルブレイズの『不確実性の時代』がベストセラーとなった1978年(昭和53年)夏、軽井沢の万平ホテルで、経営者約40名を招待して開催された会合があった。「トップマネジメント・コンファレンス──新たな構想を築くために」──主催は、東京事務所開設8年目を迎えたマッキンゼー社。「はじめに」で「従来あまり公表したことがなかった内容も含めて出版を決意したものです」「本書でご紹介いたします日本版PPM、PMS、TPM、組織などの考え方が、今日では逆に世界各地のマッキンゼー社各事務所でも広く使われるようになっております」と記しているのは、当時35歳、デビュー作『企業参謀』を3年前に刊行したばかりの大前氏である。
PMS(製品・市場戦略)、PPM(ポートフォリオ管理)、PIP(収益性改善プログラム)、OVA(間接費削減アプローチ)、SFM(販売力管理)、TPM(技術ポートフォリオ管理)と6章に分けて解説される戦略手法、終章「戦略的組織とは?」で語られる“参謀の役割と資質”──30年の時を経ても一切古びることのない経営戦略の要諦が、読みやすいセミナー形式の文体で書かれている。当時用いられた手描きの図表もそのまま再現。コンサルティング業、経営者に限らず、広く「戦略」に携わるすべての人にとって必読の書である。
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本書は、マッキンゼーとして、そして戦略コンサルティングの一つの節目として
出版されたものである。もちろん、大前氏も執筆に加わっている。
経営戦略を語る上で、戦略コンサルティングファームほど適した組織はないだろう。
本書の内容は、昭和53年に各大手企業のトップに向けて行った講演の内容を
改めて編集したものである。西暦で言うと、1977年の内容となる。
そのような点から「古い」と思われるかもしれない。
しかし、そう考える人は浅はかだろう。
もちろん、戦略とは時代によって異なり、変化していくものだ。
ただ、その考え方、着眼点、インサイトの見つけ方っていう基礎的な事は
個人的には、色褪せる事がないと考えている。そしてその色褪せない情報が、
本書には多く記載されている。
また、はっきり言って、初心者には難し内容となっている。
ある程度、仕事で真面目に読まなければならない人。仕事で携わっている人。
この二つ以外の人は、読んで「はい。分かりました」と言える内容には
なっていない。それだけ、専門性が高い内容にもなっている。
大体、中級者向けだろうな。
そのような点も、高評価に繋がっているのだろう。
まぁ、自分自身も「完璧に理解したか?」と言われれば、ちょっと危ない(笑)
なので、後複数回はじっくり熟読したいと考えている。
本書、全ての人にお勧めは出来ないが、
もうワンステップ上がりたいと考えている人にとっては良書となりえる。
以上
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内容紹介
成田空港が開港し、ガルブレイズの『不確実性の時代』がベストセラーとなった1978年(昭和53年)夏、軽井沢の万平ホテルで、経営者約40名を招待して開催された会合があった。「トップマネジメント・コンファレンス──新たな構想を築くために」──主催は、東京事務所開設8年目を迎えたマッキンゼー社。「はじめに」で「従来あまり公表したことがなかった内容も含めて出版を決意したものです」「本書でご紹介いたします日本版PPM、PMS、TPM、組織などの考え方が、今日では逆に世界各地のマッキンゼー社各事務所でも広く使われるようになっております」と記しているのは、当時35歳、デビュー作『企業参謀』を3年前に刊行したばかりの大前氏である。 PMS(製品・市場戦略)、PPM(ポートフォリオ管理)、PIP(収益性改善プログラム)、OVA(間接費削減アプローチ)、SFM(販売力管理)、TPM(技術ポートフォリオ管理)と6章に分けて解説される戦略手法、終章「戦略的組織とは?」で語られる“参謀の役割と資質”──30年の時を経ても一切古びることのない経営戦略の要諦が、読みやすいセミナー形式の文体で書かれている。当時用いられた手描きの図表もそのまま再現。コンサルティング業、経営者に限らず、広く「戦略」に携わるすべての人にとって必読の書である。
目次
序章 新しい企業環境とその戦略的意味
第1章 PMS―製品・市場戦略の効果的立て方、考え方
第2章 PPM―戦略的経営計画の立案および実施の方法
第3章 PIP―抜本的収益性改善のための系統的アプローチ
第4章 OVA―競争力増加のための間接費削減法
第5章 SFM―効率的な販売戦略展開の方法
第6章 TPM―技術開発戦略の効率的管理
終章 戦略的組織とは?
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1979年初版の30年後の復刻版だが、ほとんど古さを感じない。むしろチャートが手書きなのがとても新鮮。しかも以外と見やすい。内容は一介のスタッフ社員には正直難解だが、ミクロ的に明日からでも実践できそうな手法があり、時間をかけて何回か読み返せば府に落ちる部分が少しずつ増えてくるかも。間接部門の効率化なんてわりと具体的に書いてあり、応用すれば自分の仕事にも使えそうだな。
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30年以上前に理論的にはほぼ完成していると思った。
今でも通じるということは、企業における戦略策定・実行というのは、この30年あまり進化していないということなのだろうか。
プロジェクトベースの限定的な付き合いとはいえ、コンサルティングファームは本当の意味で変革出来た事例ってのはあんまりなかったのではないかと思ってしまう。
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1979年に書かれた経営戦略の古典ですが、非常に参考になりました。
コンサルというのは結局組織のなかでレバレッジが効くポイントを洗い出して、それを順位付けてインパクトの大きいところから改善して結果を出す職業なので、とにかく事象の要素分解が優れているわけです。
その事象の要素分解はたくさんの企業にたくさんのマッキンゼー従業員が適用しないといけないからフレームワーク化されているし、実績に基づいて常に磨きがかけられています。
目標を立てることは簡単だけど、それを要素分解しないことにはアクションプランに落とし込めない。
コンサルがノウハウをこうやって公開することは社会的意義が大きいと思います。
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大前研一による、1978年自分が生まれた年に行われたトップマネジメントカンファレンスをまとめたもの。80年代を占う戦略とその考え方の基本となるPPMやOVAなどの手法を紹介している。しかし、驚くべきは2012年に読んでもまさに今の話をされているような気持ちになることだ。逆に言えば、未だに出来ていないということでもあり恐ろしいことでもある。
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企業参謀、考える技術で十分。それを少し細かく説明しているが、具体的なケースなどは扱っていないのであまり分かりやすくはない。
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昔誰かにオススメされて、読んでみた一冊。この本は時間かかったな。。大量の事例から戦略を練るまでの分析手法や差別化の考え方について書かれていて、経営企画部とか戦略室にいるなら大いに参考になると思いました。ただ、ひとつの戦略をつくるのにこれだけの時間をかけてしまうと、精度のいいものはできるけど前提がコロコロ変わる場合に適応しきれないケースが出てくる気もしました。実際の仕事では、考え方は頭に入れつつも実測ベースの効果測定ができる方策を整え、方針転換があった際にすぐに応えられるようにする。この2点をどこまでつくりこめるかが当面の問題かなと思いました。難しかったので、2回読みたくないかも。。
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丁寧に読んだ。企業のポートフォリオとしてPPMから、販売戦略ならSFM、技術戦略ならTPMなど、各論にも入っていく。
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コンサルティングの考え方を学べる一冊。覚えるというよりかは、アプローチの方法と実施する際のポイントを意識して読み込むと良い。古い本であるが、参考になった。イメージしながら読む事が必要なので、時間がかかるのが難点。