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前からずっと読みたいと思っていた本で、実際に読んでみると期待を裏切らない名作だった。それもかなりの高いレベルで。こういった素晴らしい本に出会えるというのは、とても幸せなことだと思う。
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冷静にみると主人公の執事はワーカーホリックで?意固地な?人物なのだが、なぜか憎めないのは、その?品格?のせいなのか。抑制された雰囲気がすばらしい。名作である。古き良きイギリスと美しい田園風景。訳もよかった。映画もよかった。実際には中央公論社刊の単行本のほうを読んだ。
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せつない。この人の本を読んだは3冊目ですが、そろそろ本格的に“好きな作家さん”リストに入りそうです。
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きっとこの本の本当の良さの半分も理解していないであろう僕ですが、こりゃーよかった。てゆーかなんで、おれ執事目指さなかったんだろう、来世は執事で決定だな。
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昨年から気になっていたカズオイシグロの小説。物語はイギリスの歳を取った執事の視点からずっと語られます。カメラ一本ずっと流し撮りしていて視点が変わらない映画を観ている気分になるそんな小説だった。
語り口がイギリス人の執事の丁寧な口調なもんだから最初は読みづらいけど、途中から一気に読んでしまった。
物語がずっと一人の人物の視点から語られるから彼の記憶が、彼の語られる話が全てのはずなのだけど、記憶や語り口調があいまいになったりして・・・。
そういった曖昧さ、人間臭いモノが大好きな僕にはとても面白い小説でした(こういった手法は「信頼できない語り手」というらしい)。
他にもカズオイシグロの本を買ったので早く読みたいもんだなぁ。
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映画が最初でそれで興味持って読みました。全体的に品のある文章が舞台設定によくマッチしています。主人公の心が解けていき、思い出と真正面から対峙する姿にジンときました。
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英国貴族に長年仕えたベテラン執事が、たまの休暇旅行に出て今までの人生を振り返る、という筋。執事としての「品格」を追い求めてきたことを、最初のうちは誇りとともに回想していくが、旅は思わぬ方向へと自分の考えを向けていく・・・。
悲劇といえば悲劇なのかもしれないが、話の中にはユーモアが散りばめられているし、登場人物にも好感が持てる。非常にさわやかな気分になれる本。
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イギリスの執事が主人公。
最初の印象は「何て退屈な設定なんだろう!」だった。
そして、読み進めて思ったけど「何て退屈な小説なんだろう!」って思った。いや、失礼。何て抑制のきいた文章なんだろう。
「でもさ。人生なんてそんなものだよな」とも思いました。
そして、執事という職業を持つ主人公を通して著者が言いたかったメッセージが受け取れるかどうかが鍵のような気がします。
自分は向いていると思う面もありますが、著しく向いていない面もあります。そして、その向いていない部分が、私の弱さであり、これから先身につけることが求められている部分でもあると思います。
あなたが人生の岐路に立っているならば、ぜひおすすめします。
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由緒正しいお屋敷の執事、スティーブンスがかつての同僚ミス・ケントンのもとを訪ねるその道行きを辿りながら過去の回想とともに綴られる執事の問わず語り。品格とは?執事としての正しい生き方とは?著者はカズオ・イシグロ。五歳で渡英したため、日本人でありながら著作は全て英語。もちろん日本語版には訳者がついてるわけで、何か不思議。イギリスで最高の権威を持つ(らしい)ブッカー賞受賞作。「何か怪しいなこの人、自分の記憶操作してんでねーの?」と思いながら読んでたらやっぱりそうだった。でも可愛いね、この主人公。ラストのささやかな決意にキュンです。
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丁寧静かな語り口に気付いたら惹き込まれてました。翻訳本は苦手なんですが、この文章は巧いと思います。執事の人となりに静かに恋しました(笑)
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この著者は私の好きな作家の一人です。
この老人執事の回想シーンでストーリーは彩られます。この執事、「スティーブンス」というのですが、この人がまた実に可愛らしい。ミス ケントンとの会話での勘違いや天然ボケ、そして何よりも主人に尽くすという彼の執事道のようなものへの真摯な気持ち。主人公による主観的な一人称で語られていくという手法の小説、だというのに当時の雰囲気が十分に臨場感を持って感じられるのは、この小説でしか味わえない。
ああ、カズオ・イシグロさん……大好きです。
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イギリスの老執事、スティーブンスが旅の途中で自分の執事人生を思い返していく、というような話。
父とのエピソード、元同僚と再会した時など、主人公はとにかく不器用な人なのだなと思う。でもこのじれったさがまたなんとも言えず。
映画もとても良かった。でもA.ホプキンスがたまーにレクター博士に見えて怖かった…
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映画『日の名残り』もしみじみと感動的な作品でした。ただし映画のほうは主人公である執事の淡い恋愛のほうに重点が置かれていたような印象があります。原作は、むしろ執事が仕える主人の運命(ドイツ指示がヒトラーの敗戦によって責任問題となりやがて没落、屋敷はアメリカ人の手に渡り、執事もそれに伴いアメリカ人に仕えることに)とそのことによって翻弄される執事、そして古き良き伝統や礼節、しきたりといったものが失われていく様子にとまどう執事の内面の動揺の方に重きが置かれています。深く、そしてしみじみと傑作です。
お言葉
▲人生、楽しまなくっちゃ。夕方が一日でいちばんいい時間なんだ。脚を伸ばして、のんびりするのさ。夕方がいちばんいい。わしはそう思う。みんなにも尋ねてごらんよ。夕方がいちばんいい時間だって言うよ。▲
読了 2007/8/4
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これは学生時代に授業の課題として読んで、また最近読み直しました。
多分、人生の中でベスト3に入る本だと思う。
しっとりとゆったりと、主人公の男性の半生を思い起こすような物語。イギリスの執事文化からアメリカ富豪だったかにお屋敷を買われてしまったり、使用人たちとのやりとりや風景を想像するのが楽しいです。
執事としての仕事、仕事に対するプライドが現れる部分はとても興味深かった。仕事一筋で真面目な主人公の不器用さが愛しいです。
これ映画もあるのですよね。見てみたいなぁ。
あとイシグロさんの他の作品も読んでみたいと思って購入はしてますが、まだ読めてない・・・。今度の出張の移動時間に読むのに持っていこう。
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タイトルのカッコよさに惹かれた。内容はもっと良かった。
振り返ると、そこには時間が静かに重なっていた。そんな話。