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★3.5
志賀直哉の短編が詰まった一冊。
まず期間限定のブックカバーがすごくいい!
思わず手にとってしまったわけです。
どの話も読みやすくて、とくに好きなのは「転生」かな。
この話に出てくる細君が可愛らしくて、思わずクスッと笑ってしまうような面白い結末がよかった。
次は「暗夜行路」を読んでみたい!
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作者の内面が~とか表現方法が~とかはよくわかんないけど、
今まで読んだ他の明治文学よりは読みやすかったし、面白いと思えた。
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短編15編入り。恥ずかしながら志賀直哉は高校の教科書以来。
「山科の記憶」など作者の人間性についてちょっと引く話もある。しかし全編通して自己の経験・情動の描写が実に緻密であり、激情的でも抑鬱的でもない、貪欲な感性を感じさせる。
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表題作の二つと「焚火」は好ましい軽みというか。後半の作品について、現代、口先では何とでも言うけど、男の性質は大して変わっていないのでは。
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高校の教科書以来の志賀直哉。ギュッと濃縮された無駄のない文章の垣間に、子どもたちや、ちいさなことものに向けられたあたたかいまなざしが感じとれる、角砂糖のような短編たち(決してあまあまな砂糖ではないけれど)。「焚火」「清兵衛と瓢箪」「小僧の神様」がよかったなぁ。
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「城の崎にて・小僧の神様」志賀直哉
小話、私小説など短編集。特になし。
志賀直哉は初めて読みました。
こ難しいのと軽妙なののあいまっている印象、ですがとても読みやすい小説なんだろうな。
明治四十五年から大正十五年迄の作品だそうです。古めかしく感じない。
『小僧の神様』で作者の視点の継げ足しで終わらしたり、『転生』で途中からお伽噺としたり、何となく意外な読みごこちがありました。
そういった意味であっけなく終わってしまう短編も多かった。
そこが面白かったです。
作中の旦那を見る限り、志賀直哉はモテそうだなあと思いました。実際は分かりませんが…。(3)
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「城の崎にて」の子どもの残酷な行為とか、淡々と描写しているのにすごく気持ちがザワザワした。
人の気持ちと、情景描写がすごく的確で、
「あー、こういう気持ちになることある」
というのを、すごく分かりやすく書く人だなと思いました。
「痴情」の奥さんのお手紙はなんだか痛々しくて泣きそうになるし、志賀直哉もっと早く読めば良かったと思った。
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わたしはふだん、装丁なんかどーでもいい、本は中身、装丁はいいから安くしてくれ、とか、とんでもないことを思っているが、この本は異様にカバーに惹かれ、なんの脈略もなく志賀直哉。たぶん三十年ぶりくらいの志賀直哉。
いや、でも、おもしろかった。ものすっごく短い短編ばかりだけれど、文章が濃く、なんというか水気のあるというかしっとりしているというか。話もどうとはいうことがないのだけれど印象深い。「小僧の神様」なんてすごく好き。「転生」もおもしろくてキュートで好き。
こういう日本文学もやっぱり読まないと、と思った。
短編より長編が好きなので「暗夜行路」読もうかな。
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教科書で城の崎にて、を読んで、文章のあまりの透明さに驚いた。今更私が言うべきことでも無いが、志賀直哉御大は、途方もない天才なんだと思う。
ストーリーそのものはただただ自分の療養生活でのスケッチや思考の覚え書きのようなのに、どうしてここまで引き込まれる文章が書けるのかさっぱりわからない。
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人の心を拾うのがとてもうまいひとだなあと。描写や表現がこのうえないくらい的確なのに、とくべつ凝った書き方をしているようにも見えない。素直に読ませてくれる。それがすごい。
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あまりにもいまさらwww感があるけど、まぁこれはこれで。どの短編も生き死にを自分の身近に置くことを由とするような淡々とした感情が込められている、気がした。てゆーか諸行無常?(ケロロ軍曹のモアちゃん(CV能登)の口調で)
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今年5月に初めて城崎温泉に行った。
翌日帰る間際に、1軒ある小さな書店でこれを見つけて購入。
ひさしぶりに角川文庫手にしたかも。
この表紙はとても風情があってかわいい。
こんなに有名な作家さんなのに、
実はこれまで読んだことがなく、
なのであの名作の「暗夜行路」なんかも残念ながら読んだことがなく、
全くもっていい齢してお恥ずかしい限りですが、
きっかけはともあれ、この時代の文学に触れ直すきっかけをもらった1冊。
印象的だったのは「城崎にて」もさることながら、
「母の死と新しい母」
「小僧の神様」
そして「雨蛙」
追記
志賀直哉が城崎を訪れてから、今年がちょうど100周年とのこと。わたしにとってもタイムリー。
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確か、城崎に旅行するときに予習というか気分を盛り上げるために買って、城の崎にてだけ読んで放置してました。やっと読了!
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【あいつむぎ2013年11月陳列】2013.11.19 推薦者:くらら(http://ayatsumugi.blog52.fc2.com/blog-entry-353.html)
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中学?の国語の教科書に載っていた?あやふやな記憶を頼りに読んでみました。
掲題作「城の崎にて」は圧巻でした。わずか8ページの短編ながら、身近な出来事から死への恐怖を連想させられます。
本書は短編集ですが、他の作品も、日常のある部分を切り取り、鮮明なイメージを植え付ける「山椒は小粒でも…」的な作品が多いです。
解説を読むと、この短編を描いた時期は、志賀直哉の私小説的部分と空想小説的部分が曖昧になっているとのこと。その事実を聞いた上で、妻の情事を聞き、がっかりしながらも心の底では興奮を禁じ得ない主人公を描いた「雨蛙」は、ぴりりを飛び越え、若干ぞっとします。
「小僧の神様」は痛快なヒーロー小説?になっており、作者の幅の広さを再確認できます。
空いた時間に読めるので、おススメです。