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大学の経営の問題。数年後の子ども達の大学受験際、いい学校がどこかというのを見つけるのは難しいかもしれないけど、この大学はやめておこうかという選択の参考にはなるかもしれない。
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著者は特ダネでずっとコメンテーターをしてた諸星裕さんです。
中身はタイトルの「大学破綻」の話というより、いまの大学の状況、大学の経営論、教育論について語られてる。
本書の中で頑張ってる大学として母校の大学の名前があったのが個人的にちょっと嬉しかった。
■この本を知ったきっかけ
本屋でみかけて
■読もうと思ったわけ
特ダネで著者を知っていたので、どんなことを書いているのか興味があって
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一読してみて、なるほどと思える良書。
ただ、大学を教育機関と考えると、高校と大差ないような気がして、なんとなく悲しくなった。
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今の大学の現状をコンパクトにまとめた良書。
大学が旧帝大のコピーではなく、その大学のミッションを明確にし、学問を究めようとする気のない「なんとなく学生」を社会人として一人前にするにはどうすべきかを提案している。
実際に桜美林の副学長を務め、改革を実行した著者の発言は現実味があり参考になりました。
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うん、無くなるでしょうね。
これからもっと減っていくと思うし、それはもう仕方ないことなのかもしれない。
ただ自分の母校が無くなってしまうと思うと、それほど寂しいものもない。
これからどう生きるか、生き残るか。
苦しい反面、深く考えていかなければならない問題の一つであると思う。
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大学の教員は、小中高とちがって「教えるための教育」を受けてきた人ではない、というのを改めて指摘されてびっくり。
さらにいうと多くの教授は組織運営の訓練は受けていないはずで、大学がうまくいかなくなるのも自明かも。
海外からの受け入れ、海外に出て行く、ということをもっとやったほうがいいよなと感じた。だいたい「海外」という表現がボーダーだよなあ。
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大学。そこは学問を究めんとするものが敬意と羨望の眼差しで見つめ、そして目指す最高学府。『知の巨塔』とも言わんが如く聳え立つ様は、まるで強い志を持つ者にのみその門が開かれるよう。最高学府であるが故に集められた英知の数・規模は果てしなく、そこから生み出される様々な成果は、後の社会・科学への貢献となり、人類の多大なる貢献と明るい未来が約束される。それ故、全ての者が容易に触れられる存在ではなく、類稀なる能力と知性を持つ者のみが、その地に足を踏み入れることが許される。
なんていうイメージを持つ大学像も、もはや今は昔。少子化と海外の大学への知力の流出の煽りを受け、今やどこの大学も志願者・入学者は減るばかり。ほぼ全入時代に突入し、志願の低い大学では、定員割れして、経営難は勿論の事、経営破綻した大学も。
しかし、大学サービスの最大の受給者である学生からみれば、大学破綻などもってのほか。だって『自分の母校』として堂々と名乗れるところが無くなってしまったから。母校消滅では、卒業証書を貰おうにも貰えない。そんなことが現実に起こり始めている背景は、『大学進学』というニーズを安易に考えて建設・開校してしまったこと、時代と人口の変化を機敏に察知せず、理念やミッションが無いままゴーイング・マイ・ウェイの如く大学経営を推し進めてしまったこと。
『学校法人』という非営利組織とはいえ、『経営』という戦略と成長を推し進めていく必要があるのは、一般の企業と全くと言っていいほど変わりはありませんので、そのような結末になってしまったのは当然と言えば当然なのですが。
だからと言って、開校し学生を招いたとは以上、安易に廃校するわけにはいかない。そのため、現在の日本の社会環境を元に、どのような経営を推し進めていく必要があるのか、全てではないにせよ、その一部を提示しているのが本書です。
桜美林大学大学院の『大学アドミニストレーション学科』は、名前こそ聞いたことがあるものの、具体的にどのような研究が行われているのかは存じておりませんでした。しかし、大学経営に携わり、様々な問題を抱え、直面している人が、それぞれの問題に対し研究を推し進めているそうです。
そんな、大学経営のプロフェッショナルが集まり、そして育て上げる研究機関であるからこそ、昨今の大学経営の問題点には非常に敏感。文体こそ分かりやすく、特別に難しい表現等は取り入れていないため、本書は、今後の大学経営の見直しや再建に着手しようとしている人、もしくは大学経営について研究しようとする人にお勧めだと思います。既に具体的な再建策に着手している人には、改めてその再建策の本質を見直すための、ストッパーの役割を果たしているとも思います。
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大学の生き残りのために,各大学のウリを差別化して絞り込み,昔ながらの「旧帝大型モデル」からどう脱却するか,というのが問題。
日本に今あるという700だか800だかの大学すべて(短大・単科大ふくむ)が,ノーベル賞を狙える研究者を育てます,というような研究大学である訳がなく,そうである必要もない。大学生人口とその後の生き方を考えれば,社会に出て良識ある仕事人,家庭人になるように,一定の読み書きそろばん能力や社会常識を学生の身に付かせます,と言い切る大学群があってしかるべきで,大学はもっとそういう現状にあった使命を自覚して,運営されるべきだというのがこの本の提案する解答。
まあ確かにその通りだろう,と思う。
ただ,多くの大学が読み書きそろばん能力や社会常識を教える機関になったら,ずいぶん授業の内容も先生達のやることも変わるんだろうと予想され,大学で教えているのは教育者ではなく研究者であることを考えると改革は難しいだろうなと予測もする。で,著者は教授陣ではなく事務職の人たちに大いに期待する,としている訳だが。
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2010年、受験生が一番多かったのが明治大学らしい。
理事長とは私財をなげうつなり、寄付を集めるなりして財源をつくり、学長
はそれを使う人。同一人物がやるべきではない。アメリカの大学では周律の場合、理事長は周知事によって任命された人物が就任する。
大学の授業料にはその積算根拠がない。
大学の授業で一番重要なのは国語。アメリカでは英語101を通過しないと次には進めないくらい国語を大切にしている。日本の大学は国語をもっと注力すべき。
女子大の英語名にWomenが入っていないことが多い。これは将来男性にも入学を許可することになるからだろうか。
ミッション系、仏教系の宗教系の大学はカウンセリングなど学生のメンタルケアなどに注力している。
日本の大学に今後必要なのは、世界レベルの研究大学。本当の意味での教養人を養成する大学。やる気ある学生が幅広く集まっていろんな勉強ができる、教養教育中心の大学。リベラルアーツ。
本当に優秀で、何でもできる人はこのような教養的な要素を持って世界で活躍できる優秀な人材を排出している。
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タイトル、副題だけ見れば買わなかったが、諸星先生の著作なので購入。
内容は大学職員として「なるほど!」と思うことが多く、大学から日本をよみがえさせるための勇気をもらった。
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大学が生き残るためには、何が必要か。
それは、ミッション。
明確な方針を持ち、全力で教育に邁進する事。
お題目ではなく、学生にとって重要なことは何か。
原点に立ち戻って必要な事項を積み上げていく必要があるのだろう。
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僕が今注目している大学問題についての本。現状とその解決法が書いてあり、新書って感じがする。大学問題に興味がある方は是非。
にしても、皆さん考えている事は同じやなと感じた。日本はいろいろなとこが古くなっているのだろう。つまり、現状と合ってない。
また、それを変えれる力がある人が少ない。
ポジティブに言えば、良くなるチャンスだらけ。
変えれると思うけどなー。
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大学が破綻する時代が来たことの説明。
また、生き残る大学に求められることは何かを分かりやすく解説している。
大学は3つに機能分化すべきという意見にも賛成。
1.世界レベルの研究大学
2.教養教育中心の大学
3.勉強のできない学生を育てられる大学
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大学の経営について書かれた本。
著者の説いている日本の大学が抱える「致命的欠陥」とは
1)大学が独自の「ミッション」を持っていない
2)大学経営が未熟で、マネジメント力が欠如している
3)学部教授会の権限が強すぎることの弊害、および高すぎる学部の壁
4)大学教員の「教育者」としての職業意識の欠如
5)いわゆるAO入試への誤解などにより、学生選抜のメカニズムが機能していないこと
6)学生のニーズにマッチした授業が出来ていないこと
7)客観的な成績評価システムがないこと
8)大学が地域の財産になっていないこと
であり、これらの項目について見解が述べられている。
大学は、もっと代わらなければならない、というメッセージが感じられた。
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いまや大学が潰れる時代になった。
少子高齢化という背景もある中で、ビジネスとして、あるいは教育として、
学生も、教員も、大学職員も、何を考えていくべきかが端的にまとめられている。
キーワードは「ミッション」を持つこと。
大学によっては研究者要請を主眼にしても良いし、
あまり勉強面で芳しくない学生を教育して社会人として使い物になるようにする、
ということを中心にすることもありうる。
「できすぎる学生は要らない」と言えるようなミッションを打ち出せることが、
大学ごとの個性のアピールの仕方であり社会への責任となる…というのが概要。
他にも、今後、大学教員や職員に求められるであろう資質についても言及あり。
海外の情勢も踏まえつつ、「実態」をもとに話を展開しているのでそれなりに納得。
ただ、大学の教育/経営方針を云々するためには、
「出口をどうするのか」という問題を避けて通れないと思う。
どんなにユニークな教育をしても、行き場がなければ溢れて路頭に迷う。
著者も関わる「国際教養大」はその辺にも配慮した一つの試みで、
有用な人材を社会に輩出しているのだけれど、
他の大学が同じことをやるだけでは違いは打ち出せない(それこそ競争だ)。
既成事実を積み重ねるか、政策レベルで変わるか、結局はどちらかになるのだろうか。
いずれにせよ、大学に興味のある人や、他人事じゃない人はご一読をオススメ。