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心が壊れかけた3人がボロボロになりながらも再生していく物語。いや濃くて凄い内容だった。著者のこんな閉塞した世の中だけど生き続けてみようよみたいな優しいメッセージが伝わる。マイナス40をプラス10くらいにするパワーがある。胃と心をギュッと掴まれて読む感覚、堪能しました。
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デザイン事務所で働く青年と女社長とリスカのあとがのこる家出少女。
壊れかけた3人が出会って、湾に迷い込んだクジラを見に行った時に起こった奇跡のようなお話。
見ず知らずの3人を家に泊めてくれたおばあちゃんが素敵でした。
「死んじゃおっかな」って思った事はないけれど、身近にそういう人がいたら「やっぱり生きてみようかな」って思ってみて、と言ってあげたいな。
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【壊れかけた三人が転がるように行きついた、その果ては?人生の転機に何度も読み返したくなる、感涙の物語。 】
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死にたい、と思ったことがあるすべてのひとへ。
死にたい、っていうのは突然やってくる。なんとなく辛いな、なんとなく苦しいな、っていうのが蓄積されて、ある日突然無意識に死にたい、もしくは死のうとするのだ。
様々なことをきっかけに死にたい三人が絡み合う。
死ぬなよ、っていうだけでいいんです。それはものすごく大きな救いとなるから。絶望しながら、それでも多分生きるのだ。そう、たぶん。
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2010年に発売した『ふがいない僕は空を見た』で、本の雑誌ベスト10第1位、本屋大賞第2位、山本周五郎賞を受賞した窪美澄。
『ふがいない〜』が思いのほか気に入ったので、この本も読んでみた。
ざっくり言えば、生きていくことの辛さ、そして「死なないこと」の大切さを説いた1冊だと思う。
とくに最近の世の中では「がんばろう」とか「助けあおう」みたいなことを声を大にして言いがちだけど、この本では生き続けることが大事なんだというのを伝えていると思う。
窪美澄の作品は、いい意味でのドライさがあるから好きだ。
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失恋と倒産と喪失。それぞれに死を思う三人が向かったのは迷い込んだクジラのいる岬。
自然の美しさと過酷さと、その自然とともにある人々のまっとうな生活によって、生きる力を呼び覚ましていく。
生きること生きていること生きていくことを思う。
生への圧倒的な肯定と、命への壮大な賛歌。
窪小説は私に、今ここに生きている自分自身をまるごと意識させる。
生々しく、そして弱々しいけど絶対的に存在する命の物語がここにある。
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ふがいない僕は空を見た。を読んで衝撃を受けた作家さんの一人。
今回のお話はありきたりな設定だが最後までスイスイ読めた。次回作も楽しみ。
一度は自殺を考える歳も違う三人が座礁した鯨を見に行く。
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帯通り、心に突き刺さる本だった・・・
窪さんの作品は、呼んでいて苦しくなるような辛い状況におかれた人たちが出てくることが多いけれど、それでも惹かれる。
海や部屋の空気まで情景がありありと浮かびました。
くじらを見に行った時に出会ったおばあちゃんの言葉は
すべてが深くて、心に沁みた。
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由人、野乃花、正子・・・それぞれ複雑な生い立ちから、心が折れて疲れきってしまった3人が、ある時交錯する。
「クジラを見に行こう」という合言葉で死ぬことを先延ばしにし、やがて各々が生きていく意味をつかんでいく。
失恋、親の偏愛、結婚の失敗・・・など3人それぞれの重い内容で話は進むが、クジラをとおして島の人々の優しさに触れ、最後は皆「こんな人生だけど生きてみよう」と思うように変化していく、爽やかな読後感の物語だった
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心を病んだ青年と、会社がつぶれそうな女社長、引きこもりの女子高生が湾に迷い混んだクジラを見に行くうちに、自分の人生を取り戻す物語。人間誰しも悩みがあり、救われたいと、心の底では思っているんだよなぁ、と当たり前のことを改めて感じさせてくれる作品。人生に迷った時に読むといいかも。
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窪美澄(@misumikubo)先生と、三省堂書店新横浜店(@sinyok_sanseido)さんに感謝。
しまった。うっかり読んでいたけど、窪先生の本だった。出だしから暫くしてさっそくエロいじゃん。。。いや別に官能小説じゃないんだからそれがメインじゃないんだけど。
正子のエピソードは由人や野乃花のそれよりリアルに重くて苦しかった。ここまでじゃないけど似たようなもんだったから。私は何とか耐えて、親の理想「女の子が家を出るのは結婚のとき」で家を出た(相手は自分で見つけた)けどね。
正子の年頃に「死」に立ち会う経験が私にもあったら、どうだっただろう。
クジラのそばに居る日々で、野乃花とは血の繋がった人より本当に母子だったんだな、よかったな、と思う。
そんなわけで、思い入れのあるキャラは正子。
それと、
「絶対に死ぬな。生きてるだけでいいんだ」
って、私にも言っていただけてるんですよね?
偶然、『クジラは海の資源か神獣か』は先に読んでました。「ブランチ」見たときは先生のエピソードに笑っちゃいました。
読後、『幽霊人命救助隊』を急に思い出した。アプローチも毛色も全然違うんだけど何故か。「死ぬな」繋がりかな~
ありがとう。私、自分からは死にません。
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宇宙にいるみたいな海辺の星空の下で慟哭する正子と、近くにいてもその悲しみに手も足も出ないと思う由人。この場面がひたすら切なく悲しくて、引き絞られるような痛みを感じました。
ただ生きてるだけでいいんだという言葉があったけれど、本当にそうだったらどんなにいいかと思う。実際はどうなんだろうとどうしても考えてしまう自分がいます。
窪さんは前作を読んだときからすごく巧い作家さんだなと思ってましたが、二作目も期待を裏切らず、重いテーマだけどしんどくならない。読後に身体から少し毒が抜けたような気がする。
これからもますます楽しみです。
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心に傷を負った三人の男女が出会い、クジラを見に行く。
母親の影響力って怖いなって思った。
良い話だとは思うけれど、なんだか器用すぎっていうか、狙いすぎな印象。
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家族の愛に恵まれなかった3人が出会い、湾に迷い込んだクジラを見に行く。
死を一瞬でも願った彼らに救いはあるのか・・・
話の展開に特に目新しいところがあるわけでもないのに、ぐいぐい話に引き込まれてしまった。文章がうまいと思う。これからも追い続けたい作家さんです。
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デザイン会社に勤める由人は、失恋と激務でうつを発症した。社長の野乃花は、潰れゆく会社とともに人生を終わらせる決意をした。死を選ぶ前にと、湾に迷い込んだクジラを見に南の半島へ向かった二人は、道中、女子高生の正子を拾う。母との関係で心を壊した彼女もまた、生きることを止めようとしていた――。
前半は、とにかく重くて息苦しくなるような話ばかりで
もぅ、読んでるこっちまでが苦しくなってしまった。
初読み作家さんだったから、
私には合わない作家さんかな、と思いながも
頑張って読んだが、
なかなかページがすすまなくて困った。
後半、ほんとにラストの方なんだけど
人生に疲れた3人がクジラを見に行くところからは
前半のあの息苦しさから
少しずつ少しずつ開放されていくせいか、
どんどんとページが進んだ。