紙の本
ゲームプラン
2008/01/25 23:28
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ヂャリや - この投稿者のレビュー一覧を見る
「株式はギャンブルである」と著者は言い切る。確かにそこから始めた方が、安易さがなくなる。そして、株式投資のセンスとは「合理的なへそ曲がりの精神」と断言する。言いえて妙であるが、本書の中で「他人を信用しない、素直な性格」と説明している通り、一見矛盾に見えるが、実は合理的であって、株式投資において、重要な役割を果たしていることを、論理立てて説明されている。株式市場が下がっている現在、じっくり研究をして、「ナイフが床に刺さる」ことを確かめた時、本書によって得られた知識を実践する時がくることを実感できる。
著者の考え方をあらわしている象徴的な、そして非常に面白い部分は、株式投資と他のスポーツのプロとアマチュアを比較して、「ベテランが初心者に能書きを垂れたがるところまでは、同じでも、初心者の方がい運用成績(=パフォーマンス)が良いことが頻繁にある」ところが大きな違いとしていることが、たびたび登場する痛快さだ。
株式投資をゲームとして捉えた考え方を基本に、ゲームであるならば、何をどうすると言った論理展開は実に説得力がある。ゲームに勝つには、ゲームプランがないことには話しにならない。ゲームプランを持たなくても勝ってしまう所が愉快なところでもあるのだが、プランを持たないこと自体が、次の大負けを呼び込むところが、怖いところでもある。
ゲームプランを持つことこそが「継続的成功」を生み出すことがよくわかる本です。
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08/2/1 JMMで著書に馴染みがあるので購入。行動ファイナンス+新しい理論のへそ曲がり的な視点は、バランスをとるためには参考になる考え方かも。
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「私にとっての株式投資はゲームだ」と言っている。これは最近自分でもようやく気がついてきた。そう、株式投資はギャンブルと考えて望んだ方がいい。
このゲームに勝つためには、第1に運が必要で、第2がセンスとある。そのセンスとは、「合理的なへそ曲がりの精神」である。投資対象の企業を知るより、市場参加者を観察する方がいい。他の市場参加者が間違えてくれるかもしれない場所にチップをおくことである。
株式投資に時間を使うのは無駄。自分に望ましいリスク水準のポートフォリオを作って放っておくのがいい。
株式投資は不美人投票である
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年齢や経験、プロアマ、天才凡人、情報の有無等々、株式投資の勝ち負けに一切関係なし。努力よりセンス、裏をかくのが大事という本。
「従順な性格は不向き、でも自分の考えに対して素直を貫ける人は有利」という一説は、腑に落ちる。 いざリスクをとりに出る時、「さあ、どっち」となった時、同程度の評価のアイデアなら、権威のある方を選んでしまって、大したリターンもなく後悔するのはよくあること。
などなど、多くの投資理論を紹介しながら、株式投資の「センス」とは何かを解明しようとしています。 よくある投資ハウツー本とは、全く異なる本です。 経済学の教科書みたいな本です。
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[ 内容 ]
最近の実証研究によれば、プロのファンドマネジャーによる運用実績の平均は、株式市場の平均より劣るという。
知識も情報も豊富なプロが、素人に勝てない株式投資とは何なのか?
「株は情報の勝負ではない」「頭脳の勝負ではない」「金持ちが勝つゲームではない」「努力しても上達しない」-必要なのはセンスだけなのだ。
先駆的なファイナンス研究によって完全に書き替えられた新しい株式市場像を紹介。
“株式市場で勝つ”という視点から、株式投資という“ゲーム”の仕組みと戦略を徹底的に考える。
[ 目次 ]
第1章 ゲームとしての株式投資入門(ゲームとしての株式投資 株式投資はギャンブルである ほか)
第2章 株式投資の本当の常識(目標株価の設定は必要ない 「分散投資は効率が悪い」のか ほか)
第3章 ツールとしての投資理論の研究(「成長株理論」 「配当割引モデル」(DDM) ほか)
第4章 ゲームとしての株式投資再論(プロの知識と情報が活きない理由 平均の得 ほか)
[ POP ]
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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相変わらずの辛口で新しい価値観を与えてくれます。
その辛口を受け入れられる人は著者のファンになれるでしょうし
相容れない人には読む価値のない駄作と感じてしまうかも知れません。
そして感じ取り方が前者の自分なので満足の一冊です。
内容はどこのページから読み始めても興味深い結論に至って面白いです。
暇な時間があったときに手元にこれがあったら案外、有意義な暇つぶしになるでしょう。
内容には触れませんが「株式投資に向いた性格」「平均の得」「努力しても上達しない」はかなりツボに来た部分です。
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いつ、何を思って買ったのかよく覚えていないが、なぜか持っていたので読んだ。副題が 「合理的へそ曲がり」のすすめ というだけあって、さまざまなものに難癖をつけている。なかでも私が強烈に受け入れられなかったのは、テクニカル分析を完全に無駄なこととこき下ろしていること。私はテクニカル原理主義者なので、このような論の展開はなかなか受け入れづらい。しかし、そういう「逆からの視点」は受け入れがたいからこそ、有益なものであるともいえる。本書は、そういった「逆の視点」から考えてみよう、という意味でよい気づきのある本だと思う。「合理的へそ曲がり」ってそういうことをいっているのかなあ。
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同類の投資手法が先に行っている投資家に後から追いかける投資家が利益をもたらす。運用成績を改善できる根拠の乏しい売買は不利。スポットライトが当たっている部分を避けて、裏側のどこかに「合理的だけれども、精神的には抵抗感のある何か」を探して賭けてみよう。そして仲間が増えたら静かにその場を去るのだ。株式投資は不美人投票である。十分に人気が出ている美人株がそのままの評価の美人である状況で投資しているよりも、人気のない、下がった不美人株がやや不美人株になったときの方がもうけが大きい。
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中盤が結構難しい。でも説明はわかりやすかった。大して多くのいい方法はことは学べなかった感じだけど、悪い方法がたくさんあるのはよくわかった。
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プロのファンドマネージャーの運用実績が、株式市場の平均的なリターンより劣るという衝撃的な内容。努力しても上達しない、必要なのはセンスと 微妙な内容。
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自分にはかなり難しかった…。
投資における間違いを多々指摘してくれている。
結論的には、バリュー株を買え、ということか?
他、大事そうなのは分散投資?
とりあえずPERについては勉強しようと思った。
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2024年に著者は亡くなられております。この年にNISAの永久化が施行されましたが、株式投資を行うにあたっての基本的な知識が入っており、十分に利用できる内容になっております。