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単行本で読み損ねたので、文庫本化で初読。基本的にはいつもの通り、トリックのネタを先に決めてからプロットを構築しているのであろうなというストーリー展開となっているたね、種がわかってしまえば何だということになり、後味の悪いものも結構あるのだが、本作は登場人物のキャラがたっており、人情物めいた結末が用意されているため、安心して読者は騙されることができる。最後まで読み進んで、タイトルの意味もわかるようになっており、なおかつ各章のタイトルの鳥の名前にも意味があることが分かる。その他、読み返してみると、要所要所にトリックのネタあかしのヒントが散りばめられていたこともわかるので、再読するのも楽しいだろう。ただし、偶然、死なせた母親の娘に会うということがありうるのか、悪徳金貸しが主人公たちの敵の同一人物となりうるか、またあっけなく騙し打ちをした主人公たちを最後に解放するかとか、当事者であっても気がつきそうなプロットで、詐欺の途中で破綻したら話になっていなかったので、そこは、やはり小説だと割り切るのが良い。それにしても、この作者は、どんどん上手くなっており、変なシリーズでなく単品の方がお勧めである。
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道尾氏の作品初読。
率直に言って伏線の張り方、登場人物の構成、ストーリー展開、全てが申し分ないものであった。
2人の中年詐欺師がそれぞれ過去の十字架を背負っており、それが絶妙にリンクしていく所が何とも言えず、最後もハッピーエンドといえるものですっきりとした読了感であった。
続編も期待したい
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チンケな詐欺師のタケさんと、相棒のテツさん。
それぞれの過去に消せない傷を抱えながらも
日々を過ごしていたふたり。
だが、逃げてきた過去に追いつかれたかのように
身の回りに不審な出来事が起き始める。
そんな中出会った少女に行き場を与える二人だが、
少しずつ秘密を抱えての同居生活は、意図しないまま
いつしか奇妙に家族めいたものへと変化していく。
しかし、そんな生活も長くは続かない。
彼らは逃げるしかないのか?それとも・・・。
といった感じのお話。文章は軽め。
ミステリというか、クライム・ノベルというか、それとも
変形の家族小説というべきか。
ドタバタコメディとも言えるかも。
カテゴリはともかく、読んでいてドキドキハラハラしたし
所々ではしんみりとしたりほのぼのとさせられたり。
そんで最後には、ちくしょーやられたーってなって。
久しぶりに「一気読みしたー!」って気分になった。
すっきり爽快。
中心となる人物は5人(+“敵”)だけ。
シンプルな上に、それぞれのキャラ立ちが良く、
読んでいてすんなり馴染むことが出来た。
導入から、話がどこへ進むのかわかるような
わからないようなまま、ひとまず登場人物たちを
追いかけているうちに気が付けばすっかり物語に
取り込まれてしまった。
後半のクライム・パートではもうジェットコースターに
乗せられたような気分で、ただただ、どうなってんの?
って疑問符浮かべながら読んで、読んで、ひたすら読んで。
どんでん返しとは言うけれど、ひっくり返りひっくり返り
している間に、もーどっちが表でどっちが裏やら・・・。
この作品の凄いところは、いろんな伏線がちゃんと
読者の頭の隅に引っかかっているところ。
ああ、なるほど。あ、そういえば。あーそうかそうか!
みたいな調子で、ひっくり返されてもひっくり返されても
騙された感がないというか。
作中の解釈に照らせば、あやうく詐欺にあうところ
だったけど、最終的にはマジックだったね、という。
終章ではきっちりすべてが収まるところに収まって。
見事なまでの収束っぷりに完敗(乾杯?)だ!
今までに読んだ道尾作品中、一番面白かった、というか好き。
珍しく“ちょっといい話”な小ネタもてんこ盛りだったし。
現代のお伽噺的な、希望のある結末が良かった。
過去はやり直せないし取り戻せないけど、
未来はどうとでもなるんだ。きっと。
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道尾秀介の作品らしく、最後は大どんでん返しが待っていた。
でも、ちょっと不自然過ぎるのでは。
しかし、ハッピーエンドで良かった。
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あとあと考えてみると怪しい部分はいくらでもありましたが、これでもか!っていうくらいまんまと騙されました。
これだけ騙されれば、道尾さんも喜んでくれるかな。
タイトルの意味が最後にわかるのもおもしろいです。
道尾マジック、お見事!
読み終わってから映画化の話を聞きました。
武沢役は阿部ちゃんだそう。
私のイメージではそんなに身長は高くないのだけれど…
でも、どんな作品になるのか楽しみです。
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作家に対して先入観があるのは当然で、だから買うんだけど、最初から伏線だとかキャラを疑ってるとそれが解けてもあまり新鮮味がない・・
真相は意外だったかもしれないけど、どんでん返しは無いと思ってるまま読む方がより衝撃を受けると再確認できた作品でした。
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道尾さんらしい本でした。ついついトリックがあるんだろうな、と深読みしちゃうと面白さがちょっと減っちゃうかも。やっぱり初めて道尾作品(向日葵)を読んだ時に受けた衝撃はもうないな~。すれちゃった自分に残念。
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2011/7/20 Amazonより届く。
2019/1/30〜2/5
2年ぶりの道尾作品。いつも意外な結末に驚かされる道尾作品だが、今回もやられたなぁ。後から見れば伏線だらけなのに。
Amazon prime videoで観られるので、映像作品も観てみよう。
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爽やかな読了感がたまらない。
オーラスで一気に話の性質が変わります。
心が暖まる、爽やかな小説です。
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いやー、盛大に騙された!小さな仕掛けは見破れたり「ここ怪しいな」ってわかったりしてたんだけど、一番大きな仕掛けは予想もしてなかった。道尾さんの本は、暗いようにみせかけて最後に救いがあるよね。爽快でした!
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分厚い割にさくさく読めた。
久しぶりに読む道尾さんの作品。
「向日葵」や「背の目」「ラットマン」から感じた気持ち悪さや後味の悪さや不快感がなくなっていた。
私は道尾さんの作品のそうゆうところが好きなので、この話はキレイにまとまりすぎていてすごくおもしろかったけど、道尾さん独特のものが感じれなかったのが残念。
ちょっと「片目の猿」のような感じでもあるようなないような。
チームプレイで悪者を懲らしめる爽快感。
きっとこういうのが好きな人はスカっとしていいんだろうなと思う。
おっさん二人が魅力的。
映画化されたらおもしろそう。と思ったら映画化決定だそう。
最後はすごくハッピーエンド。誰も死なない。猫も死なない。
親指の話は今後も思い出すと思う。
でも、やっぱりきれいで上手にまとまりすぎやー。
道尾ホラーがまた読みたい!
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共通する哀しい過去を持った人たちが詐欺師グループを結成して、仇に対してペテンを仕掛けるストーリー。
面白くてスラスラ読めるんだけど、あまり印象に残らない。ストーリーありきの作品で娯楽性はあるが、それだけ。一応最後にそれらしい結末はあるが、あまりインパクトがなかった。
『オーシャンズ11』のような爽快感を期待してたから落差が大きかったのかも。まぁでも悪くはない。(どないやねんw)
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初道尾さん本。不運をキッカケに裏稼業の男。つながっていく人たち。過去を清算するために、より悪い奴らに詐欺な戦いに挑む? 展開は早いし、最後のどんでん返しもインパクトがあったから、映画とかでは映えそう。
個人的には、そこまで引き込まれなかった、かな。犯罪モノなら、高村さんのレディー・ジョーカーとかの方が好きかな。
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読み手までも騙されていた!という感想を結末に知った。
親指のもう一つの意味も、知るとなるほどと思わせてくれる。
かなり気に入った物語でした。
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もう、私には彼の文体は合わないと、あれほど再確認したのに……
登場人物全員が演劇好きだけど演劇したことのない素人部員たちで、いざ始めようとするとみんながそれぞれ勝手に役に酔っちゃってて、みんな浮いてるけど観客(私)がそれに戸惑って完全に置いていかれているのに、登場人物誰一人そのことに気づいてくれないというお話のように感じてしまいました。(内容は全然違います
道尾くんの小説は、どんどん脚本になっていく気がするなあ。。
もう余韻とかのりしろを探すのが年々難しくなっていっている気がします。
気のせいですか? すみません。
disってるわけではないよ!
しかしそれでも文庫落ちとかするとついつい買っちゃう、そして読んじゃう、それが道尾くんの魅力であることは言うまでもない……!
イラッちゃうのにヲチしちゃう、そんな感じ!(失礼
disってるわけではないよ!