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競走馬を誤って骨折させてしまったことを隠すために・・・って筋だから、グロさはない。いい感じだ。たまたま見つけた作者なんだが、前作が気に入ったので買って見たというわけ。
殺人事件を無理に作らなくてもいい作品が作れる見本のような物語。トリックそのものは多少マニアックで、競馬を知らない私にはよく理解できなかったのだが、ラストのどんでん返しは意表をついたものだし、雪崩のように崩れていくさまは圧巻でもある。いいミステリーだな。
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競馬には全く興味がないですが、違和感なく入りこませてしまった岡嶋さんの筆捌きは流石。馬が誘拐されるという設定も、身代金奪取方法も、とにかく面白い!
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岡嶋二人を初めて読みました。
競馬をネタにするというのも珍しいし、馬が誘拐されるという斬新な設定にもワクワク。
犯人視点の倒叙ミステリで、行方不明の馬をめぐるスリリングな展開に目が離せない。
競馬のしくみをうまく使った仕掛けにはびっくりでした。こんなトリックがあるのか!
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この人(たち)の作品は、どれも緊張感を持って読み進めることができるので好き。描写の仕方が上手いので、その情景を容易に思い浮かべることができるしね。ニコ動風に言えば、『もっと評価されるべき』。
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犯人側の視点からかかれていて、ハラハラ感を一緒に感じながら読んでいたら、いつの間にか犯人探しのハラハラ感もプラスされていろんな緊張感ミックス状態で読んだ。読書の気持ちの持ってき方が巧いと思う。
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乱歩賞受賞昨の“焦茶色のパステル”がめちゃくちゃ面白く
その前昨である本作を無性に読みたかった所
偶然、古本屋の100円均一コーナーにあり
これぞ“運命”と小躍りした上での
購入&一気読みとなりました。
いやぁ~受賞作より本作のほうが
断然面白い!
読む前からいろいろな所で
落選理由(トリックが既出&実現不可)については
耳に入っていたけど、これは問題ないレベルだと思うなぁ。
あとがき部分で岡嶋氏ご本人が述べているけど
あくまで材料が同じなだけで、どう料理するかが腕の見せ所なんだから。
そもそも大乱歩も結構やってたはずだし(笑)。
まぁ、既出作品(氏によると夏樹静子氏の“五千万円すった男”)を
まだ読んでいないので、読んでみたら変わるかもしれないけど。
てな話はさておき、
作品中に一切の無駄がなく
主人公たちの緊迫感がハンパなく伝わってくる。
その上、事件・謎・事件。。。と息をつかせず、
たたみこむように話が展開していき
久々の一気読みでした。
そしてラストの落とし方が実に見事!
このあっけなさの中に残る余韻が大好きです。
なんで文句なくの☆5です♪
う~ん、このクオリティ...どの作品まで続くのだろう。
追記)
このところ“解説”にも注目しているのだが
この佐野洋 氏による解説が本当にすばらしい。
作品愛満載で余計なことに一切ふれずに
本作の魅力を的確&最大限に紹介している。
本を読み終わった人はこれを読んで
満面の笑みで相槌をうち
先に解説を読んだひとは一刻もはやく本編を読みたく
(あるいはレジへ行きたく(笑))なるでしょう。
嗚呼、オイラもこういうコメントをかけるようになりたいな...
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これは、やばい!
ラストが神!!!
<あらすじ>
競馬界を舞台にしたミステリーの最高傑作。
北海道で三億二千万円のサラブレット「セシア」が盗まれた。
脅迫状が届き、「我々はセシアを誘拐した」ではじまる文面は
身代金として二億円を要求してきていた。
衆人環視の中で思いもかけぬ見事な方法で大金が奪われる。
ありえないことが次々に起こる興奮。
主人公の頭がキレればキレるほど、
予想が外れた時の興奮がやばい。
犯人やトリックの伏線が匠に絡みあっている。
感動!!!!!!!!
ラスト一行まで油断できなかった。
結局、悪いことはしてはいけないって事。
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誘拐されたのサラブレット!身代金の受け渡し方法が秀逸なミステリです。犯人は、厳重警戒の中、どのように2億円を奪取するのでしょう。現在では、このトリック自体無理があるのですが、それを割引いても傑作です。
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倒叙形式で描かれていた物語が途中から一転してフーダニットの展開へとシフトしていく手際の良さが見事です。現在では実現不可能と言われるメイントリックも、競馬の知識が無い者にとっては鮮やかで感心させられました。競馬三部作のトリを飾る作品でありながら、実際はデビュー作よりも前に書かれていたことや、その完成度の高さには驚かされます。
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馬を骨折させた失態を隠す為に馬の狂言誘拐を企てるのですが、そのことを強請ろうとする邪魔者が入ります。脅迫するスリルと邪魔者の正体を探るフーダニットの両方が楽しめる構成は独創的で素晴らしいです。
盲点を突いた身代金受け渡しトリックも面白いですが、真相を隠すために注ぎ込まれたミスディレクションがまた良く出来ています。ラストも鮮やかです。競馬に興味のない方でも十分に楽しめる作品だと思います。
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本作は競馬場と北海道の牧場が舞台背景です。北海道の牧場で起きたほんの小さな事故が発端になり東京~北海道でエリートサラブレッドの行方を廻って馬主・警察が犯人を追う物語です。
まず、感心するのは今回誘拐?盗難?された素材が「馬」である事、普通?(犯罪に普通も常識もないでしょうが)盗むなら現金や換金性の高い物を選びますが犯人が盗んだのは転売も出来ない登録が必要な馬主となってレース出場も叶わない事がはっきりしている素材を扱った小説であると事です。
著者は競馬好きとの事で本ミステリーを執筆したとの事ですが盗難に至る真の理由や2重に張られた犯罪トリックと身代金の行方等が新鮮な上に本ミステリーは他とは違い人が殺されないので陰湿な感じが無いのも1つの特徴です。
競馬場や競走馬が舞台ではありますが、競馬素人でも全く問題なく楽しめる内容で一風変わったプロットに衝撃と感動を受けること間違いありません。。。
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競馬界を舞台にしたミステリー 。
江戸川乱歩賞の最終候補に残った事実上の処女作。落選理由は「メイントリックに前例があったこと」と「実行不可能であること」だが、著者は本書の「あとがき」で反論している。
3億2千万円のサラブレッド「セシア」を骨折させた失態を隠すため馬の狂言誘拐を企てるが、別の脅迫者が表れ、身代金を要求される。
江戸川乱歩書に引けを取らない面白さ、最後まで真相がわからなかった。
(図書館)
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つまらないってほどでもないけど展開が予想付きすぎてやはりつまらなかったのかもしれない。
競馬のことあまり知らないからわくわくできなかったのも理由のひとつ……。
奥さんと離婚するかもしれないって設定どこいったんだ。なんのためにあったんだ。
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身代金奪取の鮮やかさと、先の読めないスリリングな展開でぐいぐい読ませるが、最後にほんの少しだけ息切れしてしまったかな。
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2017年5冊目。
競馬三部作の中でもダントツに面白かった!!!他の2作品に比べるとやっぱり競馬の知識がないともしかしたらイマイチ入り込めないかなーとは思うけど、昔競馬をかじっていたおかげでより楽しめたと思う。
いやー、早く続きが読みたくて読みたくて。朝倉に同調してなんだかあたしまで胃が痛くなるような思いをしながら一気に読んでしまった。
これが事実上の処女作かー。やっぱり岡嶋二人はすごい。
あたしは、ホント去年初めて名前を知ってハマったばかりなので、作品がかなり前に書かれたことを承知で読んでいるから、このトリックが今実現可能かどうかというところはあまり重要視していない。それよりもどんでん返しが続くこのストーリーそのものに魅力を感じてる。うん。これもう一度読み直したい。