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たぶんごく普通の江戸の日常を窓際族の同心の視点から描いている。とっても人間味あふれる作品で短編だけど光っています。もっと他のシリーズが読みたい。
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さえない中年の同心が主人公
時々、上手く物事が運ぶけど、ほとんどの場合
見逃したり、騙されたり・・・ハァ、情けない
でも面白いんですよ、このシリーズは
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昼間に少しでもヒマができると、堪えようもなく居眠りしてしまうという奇病に悩まされる主人公・紋蔵。その体質ゆえ、日の当たる出世街道を望むべくもなく、とにかく外に恥をかかずにすむようなお役目につけられている。袖の下を望むべくもない役職で、扶持だけでは暮らし向きはなかなか苦しく、妻とともに内職をしながら子どもたちに食べさせているのが現状。そんな主人公が調べることになった、大小さまざまの事件……。
出世したいと思わないではないのだけれど、居眠りの奇病もちで、また、保身におもねって義や情を見捨てることができる気性でもなく、損な役回りを押し付けられがちな紋蔵。ちょっと情けないところがこっそりツボだったりします。あと主人公の身内や上役などの脇役たちも、なかなかそれぞれにクセがあって、すっとぼけていたり、度量がひろかったり、愛嬌があって楽しいです。
ということで、面白かったんですけど、せっかくの居眠り設定が、まだあまり活きてきていないように感じるのが、ちょっともったいないかなあ。いずれにせよ、シリーズものなので、またそのうち続きを読んでみようと思います。
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なんだろう・・・情景も人物も全然立ち上がってこなくて、だらだらと読んでしまいました。まあ、全然面白くないというわけでもないけど。時代モノってある意味得というか、例えばおんなじ事件を描いても、時代背景や小道具で目新しく感じる気がするので、(まあ、その分、時代考証の手間はあるだろうけど)平凡な話でもまあ読めるんですけど、この本はまさに、まあ読めるけど・・・という感じでした。時代物でも、現代の話に負けず劣らず面白いものはあるんだけどなあ。ハズレだったぁ・・・
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1 物書同心居眠り紋蔵
なんだろう、紋蔵に魅力がないような。居眠りの設定必要?居眠りが全面には出てないし。
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どの短編も平均して安定的に面白い。宮部みゆきの江戸物ほどのけれん味はないが出張に持って行くにははずれがなくて良さそう。
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少し前に買っていてなかなか読めなかったのだけど、
読み始めたらすっと読み終わった。
もう少し突っ込んでも良いかなって思ったんだけど、顛末はこんな風で良かったのかもしれない。
現代にも通じる事件ばかりで^^;
面白かった。
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面白かったです。
『この作家、この10冊』で紹介されていた(と思う^^;)初読み作家さん、佐藤雅美氏。まずはお薦めのこのシリーズを読んでみました。
所かまわず居眠りするという奇病を持っている藤木紋蔵。彼は物書同心で現代でいう“窓際族”。そんな彼が関わり、解決していく市井の事件は、捕物帳としては地味な事件ばかりですが、それだけに知らなかった江戸の暮らしぶりが書かれていたりして、とても面白かったです。そもそも物書同心自体知らなかったです…。
『お奉行さま』『浜爺の水茶屋』が貧しさ故起きた事件でしんみりとします。
窓際族だからもっと駄目駄目なのかと思ったのですが、紋蔵さんは意外に出来る人という気がしました。紋蔵の周囲の人も情があっていい人が多く、読んでいてほっとします。
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物書同心居眠り紋蔵の第一巻
お奉行さま
不思議な手紙
出雲の神さま
泣かねえ紋蔵
女敵持ち
浮気の後始末
浜爺の水茶屋
おもかげ
第一巻だというのに、登場人物の説明や生い立ちらしいものがなく、他の紋蔵シリーズ同様に普通の日常からスタートするのに驚いた。こうやってシリーズものが始まるとは、らしいと言ったららしい。
相変わらず、主人公の紋蔵は派手な活躍をしない。むしろ失敗や思い違いをして仲間同心から怒られたりする。サラリーマンらしく上司にも刃向かわない。
1番のお気に入りは「不思議な手紙」
珍しく付け届けを持った客人が訪れ、謝礼を当て込んで仲裁に立ち、首尾よく事が運んだのに客人は謝礼を持って来ない。調べると客人は藩の金を使い込み逃走していた。ただ働きをさせられたことを忘れた頃、使い込み客人から謝罪の手紙が届き、不思議な手紙だと紋蔵が空を見上げて、この物語が終わる。
可笑しな話で、騙されてタダ働きさせられて、忘れた頃に騙した本人から、また騙すような手紙が届く。本人はまだ騙したことがバレてないと思っているオメデタさが可笑しい。でも、この不思議で意外と現実でもありそうな物語がとても気に入った。
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紋蔵は所構わずわずかな時間が空くと居眠りをしてしまうと言う奇病を持った中年男。その為、内勤の例繰り方(書記?)に配属され30年。この手のいわば窓際族を主人公にする作品は時々見ますが、紋蔵のキャラクターは一味違います。普通、ちょっと斜めに構えていたり、内・外で違う顔を見せる事が多いのですが、紋蔵はそういった境涯にもかかわらず正面を向いて、堂々としています。剣もそこそこ使え、抜刀シーンはありませんが、迫力で相手を追い切ったりします。なかなか良いキャラクターです。
回りの人物も良く描けています。佐藤雅美さんは3冊目。これまで2編は長編で、どちらかと言うとやや重苦しい印象が強かったのですが、この作品は心地よい重さで仕上がっています。続編も有るようなので是非読んでみたいともいます
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目次
・お奉行さま
・不思議な手紙
・出雲の神さま
・泣かねえ紋蔵
・女敵(めがたき)持ち
・浮気の後始末
・浜爺の水茶屋
・おもかげ
シリーズの途中から読んでしまったので、第一作から読み直し。
最初なので、人間関係がよくわかる。
仲良さげに語らっているけれど大竹金吾は後輩(しかし紋蔵より役職が上)で、捨吉は羽振りのいい顔役だけど幼馴染みで紋蔵を慕っている。
上司の蜂谷鉄五郎は、上の娘の許嫁の父親でもある。
”窓際族”で、貧乏子だくさんとはいえ、紋蔵は周囲の人に恵まれていると思う。
時と所をかまわず居眠りしてしまうという奇病(私もだ!)のせいで、出世コースから外れてしまったというと、不条理で物悲しくほろ苦い感じがすると思いますが、紋蔵さんはすこぶる普通の人。
やっぱり出世できないのは残念だし、日々忙しく働いているのに「どうせ暇なんだろう?」的にみられるのは悔しいし、美人を見ると気になるし、気にしているように見られやしないかとさらに気にする小心者。
もらっちゃいけない袖の下も、もらえるものならもらいたい。
お菓子の箱の中に山吹色の何かを期待してみても、最後までお菓子だったのにがっくりしたり。
そんな紋蔵だからこそ、市井の人の暮らしぶりを見つめるまなざしが温かく、誰が見ていようと見ていまいと、職務に励み続けるのだ。
”筆とりて天窓(あたま)かく山二十五年
男なりゃこそ泣かねえ紋蔵”
泣くな紋蔵。きっと誰かは見ていてくれてる。
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なぜか、居眠りをしてしまうという奇病を持つ藤木紋蔵。人前に出る仕事はさせられないと書き物する裏方に。 三廻りの、金が入る同心の仕事にはつけない。 さて、そんな紋蔵だが、、、。と面白い人物の周りに起こるあれこれのシリーズ。捨てる神あれば拾う神あり