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香山「人はいくつになっても、どんな状況に陥っても、何度でも生きなおすことができる」
柳田「過酷な時期や悲しい別れや喪失感こそが、むしろそのあとの人生を豊かにする意味をもっていたのだと、振り返ることのできる日がくるに違いありません」
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今流行りの「断捨離!部屋もデスクも心も整理しちゃおう!」っていうような内容の本じゃない。
人生観、人間観、死生観をあらゆる角度から、あらゆるエピソードを盛り込んで分かりやすく、素直に、そして深く、語られている本。
(深いか浅いかはきっとその人の感じ方次第ですが)
現在70代で身内の死を何度も経験して来られた、作家の柳田邦男先生。息子を自死で亡くされた「犠牲わが息子の11日」を読んだだけに、一つひとつの言葉が重かったです。
現在50代で、精神科医をされている香山リカ先生。現場での患者とのエピソードを語られる所が多いのですが、一番はじめ「生まれたことに疑問を持ってしまう患者たち」が自分と少し重なって読み始めました。
”この時代が人を行き辛くしている”ということが強く現れていたように思います。ですが、そのような時代にあって、どう生きていくかということも語られていて、少し前向きになれました。
少なくとも「なんで生まれたんだろう」とか「死にたい」と考え続けることに、ほぼ意味はない!という言葉が一番するりと受け入れられました。
シンプルというのは、もっとありのままを受け入れる。
何か偉い人や立派な人になろうとせず、小さな出会いにも大きな出会いにも感謝すること。それは、誰か人であってもそうだし、きれいな空もそうだし、愛する人を失ったということもそうだ。
それが、私を豊かにしていく。
究極的には、今、生きているということ、それだけで十分。
図書館で借りましたが購入しようと思いました。
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シンプルにいきる。素直に喜び、悲しみ、怒る。瑞々しい感性をもって、人生を味わう。これこそ生きるということだ。
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「生きてるもんは食わなくちゃね」
柳田邦男さんのお母さまの言葉は生きることの本質を捉えていると柳田さんは言う。
「健康で一人前に働いて自分で食えればいい」
食べることは生きること。
シンプルなことをもう一度意識していきたい。
時代というものには抗いようがないから、その時代、時代のなかで自分の心のありかは決められていく。
この本を読んで思ったことは、生きていれば抗いようのないことがおこるけれど、それはそれとして、等身大の自分ですごすこと、具体的に今の自分ができることとしては、毎日の食事を大切にすごすことが大事だということ。そして、選択肢を増やしすぎないこと。人生の意味を考えるのは棺桶に片足を突っ込んだときのお楽しみにしておく。自分は特別な誰かにならなくてよい。もっともっとと高みを目指してすり減らさなくてよい。経済成長に踊らされずに、自分は自分をいきていく。
とはいえ、毎日家族の食事を作るのは大変だ。家族の好みやその日の気分でリクエストはあるわ、私の都合によらず三食作らなきゃならないし、そのための身体精神的な労力もいる。それも毎日!台所に立つ時間がどれだけを占めることか。
はあ、つくりおき、上手にできるようになろう。。
おっと、これも高みを目指して自分を追い込むことになるのか。ほどほどに動き続けていこう。
手元に置いておきたい一冊。
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《図書館》【再読】東日本大震災後のお二人の対談。それから、生きづらさは、増すばかり。私も、母を亡くして、終末医療について、考え方変えた。