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【新歓企画】ブックリスト:「大学1年生のときに読んでおきたい本たち」
SFをあまり読んだことがないひとにおすすめ。ややひとを選ぶ内容・文体ですが、これをきっかけに他のSFにも興味を持ってもらえたらうれしいです。大ぼら吹きのおちゃめなおじいさんが、ユーモアと皮肉、そして大きな愛で物語る、とてもやさしいお話です。村上春樹や、高橋源一郎が好きというひとにも、ぜひ読んでもらいたいです。【S.S.】
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時空を超えた存在が人類をある目的のために導いていく、、その意味するものとは・・・そしてその存在さえも、、実は・・・・・・・
爆笑問題の太田さんがお奨めの本でしたよね!?!?
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初めて読んだSF長編小説。
SF小説は難解な専門用語や知識が必要であり、敬遠していたのですが…
これは読みやすい!!
地球人が残した歴史的建造物や功績は全て、トラルファマドール星人のある目的を達成するために行われていた。
虚しく残酷だが、どこかユーモア溢れる物語。
リアルから掛け離れた話もたまにはいいものです♪
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時間は直線的ではなく、過去も未来も現在も同時に存在するという考え、神は無関心、
という作者の考えは、狭いこの世界から心を開放してくれました。
宇宙の大きな視点から見れば、人間の生きる意味や目的なんて塵みたいなものだけど、
自分だけが選ばれしものだとか、人生に希望を持ってしまうのが人間といういきもの。
逆に、そう思わなければ生きていけない。
それが宇宙視点では滑稽に見えたとしても。
内容は☆5だけど、日本語訳がいまいちなので☆4。
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我が師匠、太田光が何度も薦めている本でやっと読む機会ができた。なんとも不思議な世界観、そして読んだ後の空虚な脱力感。行動の選択や人生の意味は他者からの有限によるものか、それとも自分の意思による自由なものなのか。これは読んだ後に人生について考えさせられる本でした。結局人生に何の意味はなく、虚構から生み出された幻影を追い求めながら死にゆくものなのだと思う。
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最高に面白かった。面白くて悲しくて優しかった。
理不尽で突拍子もない展開で、普通なら入り込めないような話なんだけど、ユーモアで読ませるのは筆力なのか。
パンクチュアルな見方だと非難されるかもしれないが、火星の話がいちばん好き。
本書の中に出てくる表現を使えば、最高の意味での文学。物語っていうのはこんなに面白いのか。この本は、生きるにつれて物語は際限なく面白くなるような、そんな予感をさせてくれる本だった。
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安定の名作ってことで。
感動とかはないけれど、多分頭の中をいくらか占められた気はしてる。
だからめいさくなんだろうと。
何て言えばいいのかわかんないけど、34年前の作品とは思えない。名作っていつまでも生きがいい気がする。
存分に入れ子構造な操作操作の流れの中で、コンスタントさんが最後に幸せだったのかなんて、思ったり。
入れ子の最下層は何にも知らないで幸せになっただけの人類だけだったり。
とりあえず、名作って大事。
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あらゆる時間と場所に存在するラムファードに翻弄される人達を描いたSF物語。舞台は地球から、火星、水星、タイタン(土星の衛星)へと移っていく。。。
ということで、あまりSFは読まないんですが。
爆笑問題太田が勧めている記事を読んで、つい気になったんで読んでみました。
シニカルな描写の中でも、なかなかに考えさせる場面も多く。
物語が進むにつれて、グイグイと読み進めてしまいました。
評価を★4にしたのは、
・もうちょい、私に西洋の宗教観がしっかりとあったら
・もうちょい、SFの世界に馴染んでいたら
と思っただけです。
「もう一度読んだら、また別の見方ができるんじゃないかな」と
感じさせてくれる良作でした。
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とにかくスケールが大きい。時間・距離スケールが物凄い。その中で翻弄される人々の話で、相対的な小ささを思う人もいるだろうし、面白さを感じる人もいるだろう。
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あまりSF作品には詳しくないのだが、その業界でも珍しいSFだと思う。単純に未来的なものがでるのではなく、時間軸に対して”時間等曲率漏斗(クロノ・シンクラスティック・インファンディブラム)”といった概念がでてくる。これにより過去未来現在を同時的に見れる、まるで神のようなラムファードに主人公が翻弄される話なのだが、果てしない惑星の旅というものをうまく表現していた。これをヴォネガット氏が1959年に書いているのが驚きでもあり感動した。
結末としてはハッピーエンドなのだが、それぞれの心中を考えれば考えるほど寂しさが感じられるのは、中心人物でもあり主人公を旅へといざなうラムファードの深い愛情と人生についての洞察に触れたせいだと思う。すばらしく紳士ですばらしく人間を愛していた。
彼の言う”単時点的(パンクチュアル)な意味において”という言葉は作者によって投げかけられたメッセージだと思った。すなわち『今』の存在の尊さ。
ぜひ皆さんにも読んでいただきたい作品だと思う。
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SF小説というのは、子どものためのお話だと思ってたから、ものすごく衝撃だった。
ラムファードの怒りや悲しみや企みや。
ラムファードのいとおしさ。
自分の意思か、全体の意思か。
そこに違いはあるのかな、という運命に対する疑問。
すごく良かった、しばらく経ったらまた読み返したいです。
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人生において最も大切なものは愛である。
そんなポップミュージックで何千何万と唄われてきたことを今さら言われても何も心に響かない。
なんとも軽薄な言葉に聞こえて仕方がない。
愛してるだの恋してるだのという素敵なセリフも毎日毎日繰り返すうちに安くなってゆく。
ラブだのピースだのと装身具のように言い散らす人が果たしてどれだけ平和に頭を悩ませたのだろうか。
常に恋愛していたい。私は愛に生きるのだという人もよく見かける。
それだけが人生の目的になることは幸せなことなのだろうかといつも疑問に思う。
だけどもし、
人生の目的というものがなんとも些細で馬鹿馬鹿しいものだと知ったらどうだろう。
人類の目的ですら、宇宙から見れば三軒先まで行って醤油を買ってくるだけの子どものお使いのような取るに足らないものだとしたらどうするだろう。
僕たちが生きている意味なんてほんとにくだらない理由でしかないと知った後で聞くこの言葉は、少し形が違って見える。
ヴォネガットが人生の目的とは何か考え抜いた末に出した結論は、愛だったのだ。
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ストーリー :☆☆☆
世界観 :☆☆☆☆☆
ビジュアル :☆☆☆
キャラクター:☆☆☆
読みやすさ :☆☆
オススメ度 :読んで損なし!
幼女じゃないですよ。妖女です。
「われはロボット」に続くSFを読もう第二弾。
爆笑問題の太田さんが超オススメしてたので
どんなもんだと思ってたんですが
いや、なんというか、とても難解な物語でした。
ストーリーとしては、
空間と時間の割れ目に落っこちたおじさんと、
運がよすぎるだけで大金持ちな青年が主役。
普段神と呼ばれている地球外生物?の
大きな力に巻き込まれ、
理不尽で、孤独で、無力で…
慢性的に満たされない気持ちと、
向ける相手がわからない怒りを抱えたまま、
火星、水星、そしてタイタンへ
押し流されていく話です。
というか、登場人物全員が
無意味で理不尽な目に合い、
孤独で無力なままです。
善と悪もないし、悪気も男気も色気もない。
どんでん返しもクライマックスもあるようでない。
たまに紙で指を切ったような鮮烈な悲しみがある。
パッと見なにも残らないようで、
そうでないようで、でもこれじゃなぁ、なエンド。
わかんねッ!!(汗)というのが最初の感想だった…
太田さんが解説で、その「わからなさ」が面白い、まるで人生のよう、と書いていて
ちょっと腑に落ちたような。そうでないような。
文章表現は巧みです。ササーッと読めました。
とくに最初のあたりは秀逸。
「お前たちがどこかに行けるなんて考えがどうして出てくるんだね?」
あらゆる物語は、読者がその入り口に立ち、
「この先はどんなところで、なにがあるんだろう」と思いながら
一歩を踏み出していくわけですが、
のっけから「どこにもいけやしないし、なにもない」と
身もフタもないことを言われてしまいます。
「いやそんなはずはない、
自分の足で行って自分の目で見てこよう。
私ならなにか拾ってこれるはず。」
そう思ってタイタンの旅に出てみたものの、終わってみれば
本当に「どこにも行けなかったし、なにもなかった」ので
「そらみろ、なにもなかっただろう」
と言われているようで釈然としません。
本当になにもなかったかというと、そういうわけではないのですが、
光も、地面も、掴んだものも、
あるのかないのかわからないくらい
かすかで頼りなく、ぼやけてよく見えません。
まるで宇宙空間のようですわ。
でも生きることは、そういうことなんだろうか。
私たちは何も持たずそこから来て、
何も得ずそこへ還るんだろうか。
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やっぱしSF大好きです。
それも、理論に基づいて、50年後にはこうなってるでしょう、100年後には十分あり得ます、みたいなんじゃなくて、荒唐無稽なのが。
そして、この小説は、やさしさに溢れてるような、そんな気もします。
読んでて気持ちよくなり、やさしくなれる文章をかけるってのは、これはもう一番すごい。
そんな風に思いました。
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ウン十年振りの再読。読み終わって当時もなんだかぼんやりした印象だったなあ、と思い出す。ヴォネガットはその後好きな作家となったがこの作品に対する思い入れは薄い。基本設定および雰囲気は結構好みなんだけどなあ。