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”言論の自由”が廃止され、国家が世論を統制する近未来の日本が舞台のミステリー。風景描写や人物描写はミステリー小説(TVの火曜サスペンス)なので薄っぺらいが、物語が会話主体でテンポよく進んでいくので非常に読みやすい。短時間の読書にオススメ。
読了後に、この国に当たり前のように存在している”言論の自由”というものについて考えさせられた。ダライ・ラマ!!
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ちょっと寄り道。100選じゃないけど赤川さんの新刊なので読んでしまいました。
相変わらずさーーっと読めてしまって素敵☆w
私は重い本は苦手なので彼くらいスッキリ読めるのが好きです。
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志穂とその娘真由。
志穂の父親は海外に逃亡している。
なぜ国を追われたのか,
なぜ報道が規制されているのか,
なぜ子供を育てる施設が認められないのか,
わからないことが多い。
作家三宅邦人と,その娘,さらに孫。
もともとは漁師の死亡が間違って三宅の死亡と報道される。
その後、いろいろな人が犠牲になっていく。
人生の機微と,人と人との愛を描いているが,
根底を流れている思いが、薄いような気がするのはなぜだろう。
ヨーロッパをさすらっているうちに薄くなってしまったのかもしれない。
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「さすらっている」のは日本の方なのだ。
日本が行き先も見えぬ闇夜の中で
レーダーもなく、航海を続けているのだ。
この言葉が忘れられません。
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設定が面白い。
共通の敵
愛される登場人物
逆境に屈せずそれぞれが行動し絡み合っていく…
軽快です。
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文庫版刊行が2006年、連載は約20年前の作品だが、まさに今の日本人が感じている恐怖が描かれているようであった。
赤川次郎には珍しい、ディストピア小説だが、ウクライナ侵攻が進む2022年現在読むと、明日は我が身感がヤバい。
読みながら、SNSで公開しちゃえばいいじゃん、とか、YouTubeに動画上げちゃえばいいじゃん、と思っていたけど、20年前まだそんな世の中じゃないよ。。。
(mixiとYouTubeはあったかな)
解説を読むと、小泉政権下で著者が感じた不安をメッセージとして発信するために書かれたようだ。
幸いなことに、本作で描かれた状況にまではなっていないが、徐々にその方向に向かっていることは多くの人が感じているだろう。
いつものごとく、回収されない伏線はいくつかあったけど、それもまあ一興……と思えるほど素晴らしい作品でした。