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こういう「働いている30代独身女、これからどうする」というテーマの嚆矢としては、篠田節子『女たちのジハード』かと思うけれど、あちらは彼女たちの着地点に現実感が薄く、あまりついていけなかった。奥田英朗『ガール』も、置かれた状況の描写は男性作家にしてはよくできていたと思うが、オチが甘い。それに比べるとさすがにこちらはよほど描写がシビア。物語は国内屈指の人気企業で係長として、お局様として煙たがられる高給取りの女性と、英語を使う仕事のためにオーストラリアで旅行添乗員として働く女性の二人の視点で進むが、友人ではあってもべったりとくっつきはしないかすかな嫉妬の機微などがいい。最後の啖呵は女なら言ってみたいもの。けっこうすっきり読み終えられますv
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肩で風切るキャリアウーマンの話か、今これを読んだらずどんと落ち込むなあなどと思いながら読み始めたら、いやいや、これがまた爽快で篠田節子の「女達のジハード」を彷彿させるような一作。二人のヒロインの公私を巡るあれこれが一々等身大で頷ける。特筆すべきはキャリアを積んだ女性が部下と接するそのスタンスについての葛藤。職場の人間関係に好きも嫌いもあるもんか、嫌われても気にするもんか、いやその方がいっそ気楽で清々する。そう割り切っている反面で、それはやっぱり寂しいことだと心に微かに引っかかっていたものを盛大に自覚してしまう切欠の出会いとやり取りには、他人事ではないものを感じてしまって肩を落としつつ苦笑い。男が、女が、なんて関係ないわ、なんていうのは理想でもなんでもないんだ、女が仕事をするってこういうこと、と嫌味でも皮肉でもなく真実を真正面から言い切ったヒロインは、やはり「鼻持ちならないキャリアウーマン」なのです、世間的には。とにかくリアリティに溢れる物語でした。いや、面白い!
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大手企業に勤めるストレスばりばり37歳独身お局。オーストラリアの旅行社で派遣社員として働く29歳。
そんな立場も年齢も違う二人が出会って、友情を育むうちに自分自身を見つめなおしていく。
まさに今現在進行形のストーリー。女性の内面をよくついてるなぁ。と感心しました。
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5/26 軽快なテンポで働く女の事情をリアルに描いてくれたと思う。主人公の人柄が小気味よかった。一本芯の通ったこんなキャリアウーマンになりたいなあ、と少し思った。後進のために道をつける、という考え方とか見習いたい。
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働く女性のお話が読んでみたくて手に取りました。
はじめて読む柴田よしきさんの作品です。
すごい面白かった!
さくさく読めます。
バリバリのキャリアウーマンが主人公。
でも、女性が働くのにはいろいろと大変なもので・・・
社内のドロドロした人間関係の描写がリアル。
「本物の女らしさは女のプライドを簡単に譲らないことなのよ」
という言葉にぐっときました。
社会は大変。
そんな中で強く逞しく生きる主人公の姿は
かっこいい!
元気が出ました。
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結構きつめの女的な考え(簡単に言うと悪口)が出てくるけど
誰もが考えてる事だと思って共感できます。
みんな人それぞれ悩みがあるんだよぉって実感。
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年齢が違う2人の「ワーキングガール」が登場しますが、それぞれに自分が投影できる部分があるなあ。みんないろいろ悩みながら仕事してるんだよね、がんばろって思える短編集。
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おもしろい。この人の本、はじめて読んだけど結構いいんじゃないだろか。
登場人物の年齢にはまだなってないけど、でも共感できるポイントがいっぱいあった。
オトコよりオンナの方が強い!
(07/10/03)
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勤続16年のワーキングガール翔子さん。部下に手を出そうとする課長に啖呵を切る場面がかっこ良すぎる。一方でペリカンのシーンなどかわいいところも出しているのがまた良い。お勤めOLさんにオススメです。
2010.9.24 再読。ワーキングガール生活はつづけているが、まだまだです。ワタクシ。
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主人公は「ガール」というより、完全に「ウーマン」です。
37歳未婚一流企業の役職OL女性・翔子やオーストラリアの旅行会社で働く愛美。二人とツアーで関わった嶺奈。
3人の出会いと、そこから生まれた奇妙な友情。
それぞれの仕事やあらゆるものとの戦い。
女同士の戦いや、男の上司・部下とのトラブル。
会社の中での本音や悪意。
へぇ〜、って思うこともあり、そうそう!、と頷く事もある。女の本音と弱音の詰まった本。
「本物の女らしさってのは、女としてのプライドを簡単に譲らないことなのよ」By.フェザーB
シビレる台詞でした。
会社勤めの女性に薦めます。
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柴田よしき作品は今の私にフィットしすぎる。
アアアアそうなんだよ、よくぞ言ってくれた!という喝采を送りたくなる。
これもそんな作品。
つまるところ、仕事とかその他諸々に疲れているということなんだけど、まぁ仕方がない。
生きるってそういうことだ。少しでも前向きに。
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働く女として、タイプは違うけどすんごくわかるところがある。
肩肘はらなくてもいいよっていわれても、はることを求められるんだよね。
このくらいになるとって思っちゃうのです。
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《読んだ時期:2008年6月》
働く女性のパワーを感じる本。少し陰気臭いけれど。。。でも物語の世界に引き込まれてしまいました。
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きっとあのまま働き続けてたら自分も主人公みたいに・・・・
女性ならきっとそう考えるはず。
いつからか自らお局演じちゃうんだろうね・・・。
そうやって鎧を着てないと生き抜けないのかもね・・・・・。
ホントは新卒の女子社員よりずっとずっと乙女だと思うよ。
ただ愚痴ってるばっかりじゃない女性社員の骨太物語。
謎解きなんてのもあってなかなかおもしろい。
部下の八幡のストーリーにも泣ける。(案外ココが私のツボだったりする)
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37歳。未婚。入社14年。。。部長。。
会社での自分の立場。。上司や後輩。。。
そしてプライベート。。。
自分自身。。世間の目。。。
自分の居場所を探そうとするOLの話。。
なかなかおもしろかった。。