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『はじめに』
・新宗教の信者の中には,ひとつの教団にとどまらず,さまざまな教団を渡り歩く人間が少なくない.入会しているうちに組織原理を学び,他の教団で活かす.
・日本人は自らを「無宗教」と考えるが,現実には神道と仏教にかかわり,その儀礼に参加しているわけで,その点では,ユダヤ教徒やキリスト教徒,イスラム教徒と変わらない.
・あらゆる宗教は最初,新宗教として社会に登場する.日本の新宗教は,神道か仏教の影響を必ず受けている.
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[ 内容 ]
多くの日本人は新宗教をずっと脅威と好奇の眼差しで見てきた。
しかし、そもそも新宗教とはいかなる存在なのか。
「宗教」の概念が初めてできた明治以後それがいつどう成立したか案外、知られていない。
超巨大組織・創価学会に次ぐ教団はどこか、新宗教は高校野球をどう利用してきたか、などの疑問に答えつつ、代表的教団の教祖誕生から死と組織分裂、社会問題化した事件と弾圧までの物語をひもときながら、日本人の精神と宗教観を浮かび上がらせた画期的な書。
[ 目次 ]
はじめに
天理教
大本
生長の家
天照皇大神宮教と璽宇
立正佼成会と霊友会
創価学会
世界救世教、神慈秀明会と真光系教団
PL教団
真如苑
GLA(ジー・エル・エー総合本部)
おわりに
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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【概要】
知っているようで知らないお話を、ざっくり読める本です。
1Q84を読んだ後なので、なんとはなしに。
一般教養ですねー。
(あっき)
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表題の通り、10の新宗教を概観していく本である。
どうやら、新宗教は神憑りした教祖を信仰する信者に支えられるというパターンが多いようだ。しかし、読んでいくと、結局その教祖は精神障害者だったのだろうなと想像がつく。補佐する人や後継者は詐欺師といったところか。
雑学の範囲を超えないと思うが、案外新宗教にもいろいろつながりがあることがわかり、その点興味深かった。
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天照皇大神宮教が面白いなと思った。金銭欲の無さとか、岸総理との逸話とか、戦後の銀座を舞台に踊るパフォーマンスの絵になる感じ、歌説法のキャッチーで時代性溢れる内容なんかは、他の新宗教とは一線を画していて興味深い。
ていうか、PL学園って新興宗教系の学校だったのか…
幸福の科学あたりも読みたかった。カルト扱いで除外?
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宗教本にありがちな偏見等がなく、良本。理性的な分析と事実の紹介、解説があり、新宗教の理解が深め、入門書として、レビュー書としてよかった。
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新宗教の成功と失敗の歴史は、ベンチャー企業との類似点が多い。
多くの成功した新宗教は、教祖として表に立つ霊能者と、組織を束ねる裏方の人間のバランスがとれている。ちょうど、ソニーの井深・盛田、ホンダの本田・藤沢のように。病気を治したり、未来が見えたり、自分が神だと主張したりする「教祖」の魅力は、信者を惹きつける力が大きくなればなるほど、巨大化した組織を運営する能力とは相反することが多い。特に、急成長した新宗教は、世間から目をつけられることも多く、それを乗り越えて組織を大きくしていくには、組織運営能力に加えて、対外的な調整・交渉能力も必要になる。
また、組織を大きくするときには、マーケティング戦略を大衆向けに大きく変換する必要があることも多い。一番わかりやすい例は、生長の家で、この宗教は発足時は、哲学的でインテリ向けの宗教と認識されていたらしいが、戦後、大きく大衆路線へと舵を切った。何が売りになるかも、時代と共に徐々に変わっていく。戦前・終戦直後は病気の治癒、高度成長期にはコミュニティの提供、そして現代はより緩やかな個人の癒しに向かっているというのが著者の見立てだ。
戦前の天理教、大本から、戦後の創価学会、立正佼成会、そして、真如苑、GLAと、若干分り易すぎる感もあるが、うまくまとめられている一冊だと思う。
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創価学会や真如苑などの、日本の新興宗教の成り立ちから現在までの歴史をざっと解説してくれている。こういう本はwikipediaのコピーっぽくなりがちだけれど、10個並べて一冊の本にしているからこその意義がきちんとある。この新宗教は他の宗教とどう違うのか?何が強みなのか?それが島田裕己なりの観点からきちんと書いてある。ただの概要書に収まっていない良書。
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宗教のざっくりした解説本。思想を細かく語らず、成り立ちなどの歴史をできるだけ客観的に書こうとしている。しかし最後の方にも書いてあるが、解説対象を10個選んだ基準があいまいでナゼ選んだのかが分からないため、そもそも客観的ではない。また、オウム真理教のようなものは除外したとあるが、その理由もうやむやなのが惜しい。入門書としても失敗していると思うので、薀蓄を得たい人、真面目に学びたい人は別の本が良いと思う。宗教額を学んだ後の復習として使う人なら、かろうじて役に立つと思う。
●面白かった点
色々な宗教をざっと解説している点。
●気になった点
宗教の成り立ちなどを客観的に述べようとしているが、作者の意見がところどころに混じっていて、どれが客観的でどれが主観的な意見なのかがはっきりしない。また、各宗教の比較(例えば規模など)がないので、全体にだらだらとしている。
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天理教大本生長の家天照皇大神宮教璽宇立正佼成会霊友会創価学会世界救世教神慈秀明会真光系教団PL教団GLA
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天理教,大本,生長の家,天照皇大神宮教,立正佼成会,創価学会,世界救世教,PL教団,真如苑,GLAという,10の新宗教について,その成り立ちや仏教等との関連,他宗教との違いなどを解り易く説明している。
新宗教は,社会問題となる時にしか我々の前に出て来る機会はあまりなく,病気の治療法,予言などがきっかけになっている事が多い。このため,破壊的なカルトとして私も捉えてしまいがちだが,そんなことはない新宗教の方が多い。ただ,新宗教も信者を集めねばならず,そのためにはアクティブな活動を展開をする必要があり,注目の的になってしまうのだろう。
そもそも新宗教といっても,立正佼成会や創価学会,PL教団,世界救世教のような日蓮・観音信仰,天理教や大本のような神道系のものなど,必ずと言っていいほど,神道か仏教の影響を受けていて,多くはそのどちらの影響も受けいている。具体的には,天理教や大本,金光教は,名称は異なるものの,国常立命というオーソドックスな神を根源的な神として信仰している。これは,ユダヤ,キリスト,イスラム教が同一の神を信仰の対象としているのと基本的には同じ事である。
よく考えれば,キリスト教ですらも,当時としては異端であり,新宗教だったのは周知の事実である。
新宗教に信者が集まったのは,高度経済成長の時代で,地方から都市に移って来た新しい都市住民たちだった。彼らは未組織の労働者として不安定な立場にあり,都市に新たな人間関係のネットワークを築くうえで新宗教の信者になることは大いに役立った。また,面白いのは,高度経済成長時代に巨大教団に発展したのは,いずれも日蓮系・法華系教団であり,現世利益を説いている教団だったということだ。明日も知れぬ生活に対して,現世利益を説く教団は彼らの目から見ればまぶしかったのだろう。
このように,新宗教が興るのは,社会が危機に陥っていたり,不安定化している時期で,社会問題を批判したり,このままの状態が続けば決定的な危機が訪れることを強調する事によって発展して行く。(どこかの政党に似ているが)。
ただ,その時でも,地球がいついつ破滅するといった世紀末説を唱えるようなところは,地球が破滅することなく世紀末を過ぎた場合,信者を失ってしまうことに注意しなければならない。予言が外れた時は,信者が去っていくのは当然である。
今後,宗教として伸びて行くためには,江原啓之のように,霊界からのメッセージをメディアなどを通じ,柔らかく伝えるようなことをやっていかなければならないのかもしれない。GLAなどは,女性教祖がアイドル路線をはしったりしたこともある。これまでのように閉ざされた宗教ではなく,明るく,開かれた現代風の宗教を目指すべきなのだろう。
宗教とは,よく生きるための生き方の示唆である。そういう意味では,最近流行りのような,60歳からのライフセミナーとか,いきいきなんとかセミナーとかも,結局は宗教のようなものである。
日本人は,占いや言霊を信じ・楽しむ人種であり,宗教を受入れやすい性格を持っている。著者は,日本人が無宗教と言われることについて,『日本の場合,既成宗教が仏教と神道という2つの宗教��組み合わさった特殊な形態をとっているため,自分たちを神道の信者とも,仏教の信者とも決めることも出来ない。そこから特定の宗教に属していないという意識が生み出される。』と言っている。それに加え,私が思うに,生活の中に宗教がちりばめられ,毎日触れているからこそ,あらためて宗教を実感しにくく,自分は無宗教だと思ってしまうのではないだろうか。それは全く違っていて,日本人はめちゃめちゃ信仰心の厚い,仏教・神道の両宗教の信仰人種なのではないだろうかと思ってみたりする。
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それぞれの団体について、もう少し詳しく知りたい気もするけれど、そうすると10団体も取り上げられなくなっちゃうかな。まあまあ、実用的で満足しました。
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特にかっちりした宗教観も持たず、何かを信じて生きてるわけでもないのに、時々妙に「宗教」が気になる。「宗教ってなんだろう」、「どんな事やってんの?」、「なんで、宗教やるの?」全然分らないから、気になる。 そんな訳で、読んでみた。いやぁ、いろいろあるのねぇ…。新しい発見もありました。 やっぱ、面白いねぇ「宗教」って。 でもやっぱり「なんで宗教やるの?」は分らない。自分には要らない(今のところ)。いっぺん、「めっちゃハマる教義」みたいなモンに出会ってみたいケドね。
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正月に友達のうちに行ったら いつもは静かな住宅地なのに えっらい 人がいっぱいいたんだけどそれも 新宗教って奴だったんだ。。と 地名を見てわかりました。
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名前程度でも知っていたのは4つくらい。
「新興宗教=教祖が神」みたいなイメージがあったけど、実はそうでもないということがわかったのは勉強になった。
そして、新興宗教は古くからある宗教を土台にして出来ているということも勉強になった。
しかしながら、この本をちゃんと理解するには基本的な宗教と歴史、あと多少の地理の知識があった方が良いと思う。
他の色々な本を読んだ後再度読み返してみたい1冊