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最初は細切れで登場人物が変わって読みにくいことこの上ない、と思ったけれど、
それぞれが絡み合っていくにつれていつの間にか引き込まれてしまった。
情事の盛り上がりは華やかだけれど、
その先の、ひとたび転げ落ちた侘しさが生々しく描かれていた。
これが30年以上前に書かれているなんて。
男女の妙は不変なんだなと感じる一作。
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1967年に書かれているこの小説。
今読んでも新しいと思う部分といかにもその年代だな、と思う部分とがあった。
自由な恋愛模様はまるで高校生の頃に夢中になったビバリーヒルズ青春白書並み。
ただ、男性がやたらと暴力をふるうこと、それに対して女性が受け入れてしまうことに、強く違和感を覚えた。
だから、星は2つ。
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【さまざまな愛のかたちを華麗に描く】インテリアデザイナーの桐子、大学助教授と妻、奔放な桐子の姪と恋人、作家のたまごなど複雑な人間関係を通して“真実の愛”に迫る。
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瀬戸内寂聴さん、もちろん名前も顔も知っているけど、読むのは初めて。
1968年に書かれた作品ということで、言葉の描写で古い部分はありますが、ストーリーそのものは全く古さを感じませんでした。
「あなたにだけ」というタイトルとは相反して、登場人物は道徳観が崩れている人が多く、いかにこの台詞が当てにならないかというのを表しているかのようでした。
お若い頃は、男性作家から「子宮作家」などと揶揄されていたようですが、この本に関しては男女の性愛は描いているけど、描写自体は大人しいものなので、生まれた時代が早すぎたということなのかなと、感じました。
登場人物のうち誰ひとりとして魅力を感じなかったのが、ちょっと残念。