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他のレポでも書いた気がするが、かつて姪っ子が発言した名言「男子みんな馬鹿だから」齢10にも満たずして、男の生態を喝破した洞察のするどさに、今でも感嘆を禁じ得ない。
そういえばソクラテスも言ってた。
悪戯に言葉をもてあそび、人々を惑わすソフィストたちに「汝自身を知れ!」と。
要するに何も知らないくせに偉そうなことばかり言いやがって、身の程を知れ!と言ったのだが、当のソクラテスも「私はなにも知らないということを知っている、だからお前らよりはバカじゃない」と言ってるだけだから、バカはバカでも程度の良いバカだと言っているに過ぎない。
この本は男子はみんなバカだということを様々に分析した本。
(3kiさんのブクレポがすでに各章を要約してくださっているので、そこは省略します)
女子のほうが頭が良いらしい。ずっとしゃべり続けるすがたをみていると、もっと頭の中で整理してからしゃべれよ、と男は思うが、女子はとっちらかしてしゃべっているようにみえても、めぐりめぐって正しい結論へとちゃんと導いてくれるらしい。頭の中で整理しないとしゃべれない男のほうがバカなのである。そう言われると、思い当たる節はある。
得てして女子のほうが決断が早い、男は悩みに悩んで決断をしない。
熟考するといえば聞こえはいいが、たぶん女子の目からはバカにしかみえない。
女子の妄想の話は面白かった。
男の妄想は単純にエロいだけだが、女子の妄想は果てしない広がりをみせるようだ。
源氏物語にはまる女子が多いのは、女子は妄想力が豊かだから。源氏物語に歴史的な背景や高尚な文学的価値を読み取ろとするの下衆のすることで、あれは女子の妄想を表現した物語。だから男が読んでも面白くない。
ボーイズラブという確固とした小説の一ジャンルがあるが、男と男の恋愛を読んで、なんで女子が萌えるのかわかった。ノートPCとUSBメモリの擬人化恋愛の話が紹介されているくだりでは、キャラクターの設定の枝葉が、女性のおしゃべりのように縦横に伸びていくので広がりがすごい。荒唐無稽だと男なら思考がストップするところを、女性は想像の翼を自由に広げていってしまう。女性のほうがクリエイティブな作業にはむいているのかもしれない。
「男子みんな馬鹿だから」というのは、どうやら相対的な価値観ではなく、絶対的な真理のようだ。
男性諸君は女子の話を忍耐強くひたすら聞く。だって君はバカなんだから。そうしたらきっと、川の水がいつか海に流れつくように、万事うまくいくのさ。
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源氏物語の解釈が面白い。
妄想という文字には“女“が含まれているように、妄想は女のものらしい。
男の妄想は出しちゃえば終わりだが、女の妄想は果てしない。
徹底的に女性讃歌な本。
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長いインタビュー経験を通して「今更ながらしみじみ思うのは、男に聞いても埒が明かないということである」ことに思い至った著者は男がどういった存在なのかについて、調査をはじめます。
男性が強かったとイメージされる明治時代以前の文献からは、「男は女性たちに全責任を負わせて恐怖から逃れ、後で文句だけ言える楽な立場を作り出した」とし、男性を優位とする状況はあくまで恣意的に導かれたものだと考察します。
学習塾や保育所などでの保護者への聞き取りや児童たちの観察からは、いかに男児が幼稚で話が通じず、比較して女児が明らかに理路整然としていて自分を客観化できること、女児に比べて男児に要求されるものが少なく、「男はバカだから仕方がない」と諦められていることがわかります。
生物学的にも女性は右脳と左脳の連携がスムーズで洞察力に優れていること、生殖についてもリスクが高い女性の男性に対してのセンサーは発達しており快・不快の見極めがはっきりしており生殖中心に考えるとオスはメスのフォロワーに過ぎないことが明らかになり、筆者は乳牛の世界ではオスが基本的に存在しないように「今は男がいるから意識されるだけで最初からいなければそれはそれで成立したりするのではないだろうか」と自問します。
このように著者は各方面から男性がいかにダメな存在であるかについて詳らかにしており、男性にとっては耳の痛い話が満載です。普通ここまで存在意義を全面否定されると男性にとって救いとなる要素も提示されそうなものですがそれもなく、ここまで徹底していると痛快です。男女問わずこれを読んで腑に落ちることは多いのではないでしょうか。
本書では男性のダメさと女性の優秀さについてだけではなく、調査の過程で「言葉を垂れ流しあうことは崇高な知識構築作業」「会話は『体験返し』が良く『蘊蓄返し』は最悪」「気持ちは知識のヘッダー」「怒ったほうにストレスはない」「男には好きという気持ちがない」「男に足りないのは妄想と共感」など、性差にまつわる興味深い知見を数多く教えてくれます。
これまで読んだ著者の作品のなかでは最も面白かったです。
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まぁまぁ面白く読んだけど、これは男性著者による自虐なのか、女性に捧ぐカタルシスなのか、作品の意図が見えない。