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2007年1月、『「法令遵守」が日本を滅ぼす』で、社会や経済の実態と乖離した法令の「遵守」による弊害に警鐘を鳴らし、大きな話題を呼んだ著者による待望の新書第2弾。
あれから2年、日本社会の状況は一層深刻化、「遵守」がもたらす「思考停止」の弊害がさらに拡大。「法令違反」だけではなく、「偽装」「隠蔽」「捏造」「改ざん」などのレッテルを貼られると、一切の弁解・反論が許されず、実態の検証もないまま、強烈なバッシングが始まる。
○消費期限切れ原料使用を作為的に隠蔽しようとしたわけでもないのに、「隠蔽」と決めつけられ、存亡の危機に立たされた不二家
○健康被害とはまったく無関係なレベルのシアン化合物の食品製造用水への混入を公表させられ、大量の商品の自主回収に追い込まれた伊藤ハム
○「耐震偽装」を叩くことに関心が集中、偽装の再発防止のための建築基準法改正で住宅着工がストップ、深刻な不況に見舞われた建築業界
○刑事司法を崩壊させかねない大問題を抱えているのに、誰も止められない裁判員制度
○経済司法の貧困により、秩序の悪化に歯止めのかからない市場経済
○何を意味するのか不明確なまま「年金記録の改ざん」バッシングがエスカレート、厚労大臣にまで「組織ぐるみで改ざん」と決めつけられた社会保険庁
調査委員会などで多くの「不祥事」に関わった著者が、問題の本質に斬り込み、「遵守」による「思考停止」で生じている誤解の中身を明らかにします。その上で、思考停止から脱却して「真の法治社会」を作るための方策を示します。
是非ご一読ください。
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本当に過去の自分の愚かさを思い知った
まぁ、過去の時点で普通に思考停止状態に陥らずにすむなんて無理な気もしますがw
裁判員制度の矛盾点の整理もできたし、実行される怖さも想像がついた。
実際重罪の判決なんて自分にはできませんw
郷原カッケー
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法律を遵守 コンプライアンス という言葉で水戸黄門の印籠のようにひれ伏してしまう 法律に対する今の日本の状態を「思考停止社会」と批判する。
法律にひれ伏すだけでなく、見上げて前をみて 社会の要請にあう法律を考える社会のあり方を提案している
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正直、目からウロコです。。。
マスコミ、裁判員制度、検察。。。
あくまで、本書の感想としての個人的な意見ですが、昨今の「右傾化」はこういう積み重ねで作られるムードなのかもしれない、と思いました。
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そもそもの立場が現状の消極的肯定に立脚しているようで、それに対して
アグレッシブな法令云々を批判しているように見えてしまう。
ということで、どうしても入り込めない論旨。
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期待していたよりは面白くはなかった。
マスコミが世論を必要以上に煽ったり、情報操作しているのはわかっているのでその警鐘を鳴らすという意味では良い本かもしれない。
裁判員制度の著者の意見は、参考になった。
裁判には守秘義務がある。裁判員も同様である。そうしたら、法廷内で行われたことは秘密で固められてしまうわけであり、これが、裁判への市民参加と言えるのか疑わしい、とのこと。賛成。ただ、物事に完璧はありえない。だから、思考錯誤を重ねるという姿勢は絶対的に必要だと感じる。
次の社保庁の説明は、難解すぎてよくわからなかった。
結局、色々な見方があるという点は理解できたが、著者の主張がいまいちつかめなかった。
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「思考停止社会」??と引っ掛かったら読んでみて欲しい1冊。
食品偽装や耐震偽装の本質的な問題は何だったのか?
村上ファンドとライブドアによるニッポン放送株取得の違法性はどこにあったのか?
旧社保庁の年金記録改ざん問題の事実は何だったのか?
裁判員制度の本質はどこにあるのか?
これらのマスコミで過剰なまでに報道される「事件」や「報道」は、旬を過ぎれば省みられることはない。真偽は彼らの関心事ではなく、多くの人々にとってもそれは同じこと。我が身に災難が降りかかるまでは。
本書は、検事を経て、弁護士として不二家の信頼回復対策会議の議長や、旧社保庁のいわゆる「年金記録改ざん問題」の調査委員をつとめた著者による、「真の法治社会」に向けての提言である。もちろん理想論だが、リアルな社会を知らない理想論ではない。
自分の目からウロコは、「裁判員になった人間には、死ぬまで守秘義務が生じ、違反した場合は罰則がある」という件。ものすごく重い事だと思うが、どれだけの国民がそのことを承知しているのだろうか?ましてや死刑判決を選択した場合、その重さに一般人は耐えられるのだろうか?
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法令遵守・コンプライアンスというフレーズが出てくると、今の日本社会では、みんな立ちすくんでしまう。思考停止に陥ってしまう。
そして、『食の「偽装」「隠蔽」』、『「強度偽装」「データ捏造」』、『市場経済の混乱を招く経済司法』、『司法への市民参加』、『厚生年金記録の「改ざん」問題』、『思考停止するマスメディア』などについて思考停止問題を分析し、「遵守」はなぜ思考停止につながるかを指摘されている。
最後に思考停止から脱却して真の法治社会への処方箋を示しておられる。
今、日本社会が直面している問題の背景になっている状況を正確に認識し、価値観を共有することが大事であるとしている。
企業・官庁と消費者・国民との間に健全なコミュニケーションを図り、相互の信頼関係を築いていくことの重要性を示しておられる。
最後に以下の言葉で締めくくっておられる。
個人個人が、そして、企業、官庁、各種団体などがあらゆる組織が、「社会的要請応えること」に向けて、法令やそれをカバーする社会的規範を、大切に使いこなしながら、力をあわせて生き生きと活動していく「真の法治社会」をつくっていくことが、それが、21世紀の日本が社会の活力を取り戻していく唯一の道ではないでしょうか。
そのとおりだと思いました。
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レビューはブログにて。
http://d.hatena.ne.jp/redeel/20090618/1245342387
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思考停止社会か。本書に出てくる、事件は当時メディアでよく騒がれていた。年金の問題、食品偽装、livedoor事件等。自分も思考停止に陥っていて、「ああ、また悪いことしているよ」と思っていた。
それは何故か。今、出た答えは、固定観念が強くて知ろうとしなかったことがデカイのかも。
でも、そこから知ったきっかけは何だったんだろう。うーん。
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法律の初学者としてはタイトルを見て「法律を守ることがどうして日本を蝕んでいるのだろう」と思ったが読了して納得。
2000年前後から経済活動の自由化の一方でルールの徹底がなされる様になってきてから、従来は社会の周辺部でしか機能していなかった法令と市民生活や経済活動においても関わらざるを得なくなった、と筆者は冒頭で指摘している。
これにより法律というものの前に唯々ひれ伏し従うという思考停止状態が日本中に広がりつつあり、それによって物事が単純化され、本質が見失われ、一面的な評価が行われるようになる。
このことを耐震偽装、不二家の消費期限切れ製菓販売などの事例から論理的に解説し、「社会的要請に応える真のコンプライアンス」が日本を救う鍵だと主張している。
法律に興味があるかどうかとは関係なく、いち日本国民として読んでおくべき書籍である。マスメディアからの情報を鵜呑みにしてはならないという事が容易に理解できるであろう。
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思考停止が招く影響についての話。
いくつかの有名な事例を上げているのだけれど、
マスコミがしょんぼりするぐらいダメな感じなのがもう。。。
そればっかりに注意がいってあまりちゃんと読めてないかも。
とりあえず、不正=悪って思うのではなくて、
それが何故ダメかを考えないとだめだぜってことなんだろうなー。
んでもって、対処法ももう少しなんとか出来るだろうと。
感情に任せるんでなく。
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法規の試験で建築基準法はやったけど。あの手のものを大量に覚えることを必死にやるのは。。う〜ん。なんだかなぁ。でも思考停止はまずい。脳みそついてんだから考えないとね。
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事実を不公平なく伝えられないマスメディアへの批判
●不二家や伊東ハム・姉歯建築・消えた年金問題の真相 マスコミの報道との齟齬
また「虚偽を正したものへのあまりに厳しい制裁」「うやむやなままにしておいた方が非難されない」という社会の有り様に言及。
社会の風潮に多大な影響を与えるマスコミの問題点など。
マスコミ(テレビ番組)の報道内容を批判しているが、すべての問題は「法」の問題に帰結する。
(郷原さんは法律家なので。)
社会問題とマスコミの関わりについて述べながら、法の望ましいあり方を論じています。
日本の法令は実際の生活になじんでいない。徒に権力を振り回す法ではなく、より国民の生活を支える法を作ること、また国民と法との繋がりを助ける法律家が望ましい。法曹界も改善が必要。
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[ 内容 ]
日本の経済と社会を覆う閉塞感の正体。
相次ぐ食品企業の「不祥事」、メディアスクラム、年金記録「改ざん」問題、裁判員制度…コンプライアンス問題の第一人者が、あらゆる分野の問題に斬り込み再生への処方箋を示す。
[ 目次 ]
第1章 食の「偽装」「隠蔽」に見る思考停止
第2章 「強度偽装」「データ捏造」をめぐる思考停止
第3章 市場経済の混乱を招く経済司法の思考停止
第4章 司法への市民参加をめぐる思考停止
第5章 厚生年金記録の「改ざん」問題をめぐる思考停止
第6章 思考停止するマスメディア
第7章 「遵守」はなぜ思考停止につながるのか
終章 思考停止から脱却して真の法治社会を
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