紙の本
この国でサバイブする道具としての経済的独立
2010/09/23 17:17
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:rindajones - この投稿者のレビュー一覧を見る
胡散臭いタイトルで、この著者ではなかったら今までは無視してきた。先日読んだ「臆病者のための株入門」で著者のことが分かり、前向きに読んだ。
第一部 不動産は人生にとって本当に必要か?
簡単には「持ち家と賃貸はどっちが得か?」ということ。「家を持つ」という満足度やステータスは抜きに、不動産の値段の決まり方や、不思議な不動産市場の実態を明らかにしながら、緻密で明快な説明に納得する。
第二部 6歳の子どもでも分かる生命保険
6歳の子どもに分かるかどうかは疑問、「保険の理屈は宝くじと同じ」というのは理解できる。自身の保険見直しに役立てよう。
第三部 ニッポン国の運命
年金や医療保険などこの国の健康保険制度の悲劇的、ここまでくれば滑稽な状況に怒る気にもならない。
第四部 自立した自由な人生に向けて
「経済的独立 Financial Independence」を考えます。
どのような人生プランであろうとも、経済的独立に必要な資産は
必要額と運用利回りから導きだせます
つまり、どのくらいお金が必要でどうやって稼ぐかを計画しましょう、ということ。例として、子どもの教育費の現状を浮き彫りにして、子どもを持つことの経済的負荷を明らかにしています。更に、ここに不動産を購入した場合とそうでない場合のシュミレーションもあります。
と、こんな内容。
似たような本は巷に溢れているようだが、この著者の記述は好感が持てる。主張を全面的に受け入れるつもりはないが、事実をデータや文献、それらをシュミレートして結論付ける記述は説得力がある。そして崩壊した制度を非難するだけではなく、その背景を浮き彫りにして、解決策も提示している。例えば、何故に子どもの教育費が高くなっているかの現状は、その辺のニュースや報道TV番組を観ても分からないと思う。
ここで、本書とは外れる疑問が浮かぶ。著者が主張するような、シンプルで分かり易い主張が、政治や報道の場面で明らかになっていないのか?
推測してみる。
政治の場合は既得権益の保護が優先され、当たり前のことが当たり前にできなくなっている。報道の場合は、スポンサーとのシガラミ(国家予算がついているNHKは政治的シガラミか?)。例えば、生命保険の非難なんぞしたら、その手のスポンサーが付くことは無い。
でもね、結局のところ政治家を選んでるのは国民であり、(分かり易い、耳に優しい)報道を鵜呑みにするのも国民なんですよね。高齢者医療のレベルを下げるような政党を、いまや一大勢力の老人たちが指示するとも思えなし、(自分の子どもの幸せだけを願う)「お受験」に熱心な主婦の主張は大抵正当化され、その背後にある教育費用や教育現場の実態からは逃避...。
この国でサバイバルするには「経済的独立」は重要な武器なのだと思う。
紙の本
人生の節目で必要なお金のこと
2013/04/21 18:54
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:40代のサラリーマン - この投稿者のレビュー一覧を見る
不動産の購入、生命保険、年金など、人生の中でも大きな買い物であり、節目となるお金の真実を独特の言い回しで表現しており、興味深い。
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人生に置ける二大大きな買い物、不動産と保険について、基本要素を徹底検証して何が得で何が損かを見極められる本。1999年出版の本の2003年文庫化(補注つき)だが、まったく古くない。家を買うとはどういうことか、保険を買うとはどういうことか、うっかり流行にのったり、だまされたりしないためには、必ず読むべき。
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『ゴミ投資家のための人生設計入門』の文庫版。不動産、保険、年金、医療、教育について橘節が炸裂。切り崩しています。日本は立ち直りが出来ない程、腐りきっています。そんな日本と自分の人生を心中させたくない方は是非お読みください。
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ゴミ投資家本の一発目の文庫版。株式投資本ではなく人生設計のために。読み物としても過激な思想で面白いよー
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普段の生活では目にしないような事実をこういった書籍のまとまった形で見ることができてよかった。ちょっとショックを受けたけど。将来におけるポートフォリオ構築の必要性を再認識。
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人生にとって本当に「不動産」
と「保険」はどこまで必要なのか?どのように選択すれば没落
人生を歩まずに済むのか徹底検証する。
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自立した自由な人生を送り、経済的に独立するために、不動産・生命保険・年金・医療保険という「負債」に対して、いかにきちんとした知識を持ち対処すべきか?ということが書かれています。特に生命保険や年金などの普通に生活していると見えない一面が書かれており、とても興味深い内容です。
かなり昔に出版されたものですが、とてもおもしろい本です。
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黄金の道。全ての人たちが出来るとは思わないが、情報収集という勉強はしっかりしないといけません。あくまでも個人的見解ですけど。
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『ゴミ投資家のための人生設計入門』(メディアワークス)の文庫化。年金とか医療保険とかの社会保障制度や公的教育は遅かれ早かれ崩壊し、今後は政府を頼ることの出来ない時代が来る。そのためにはきちんと人生設計して政府に頼らなくても済むだけの資産を作っておこうよ、というのがこの本の趣旨。人生設計をするのに重要な要素である不動産と保険について考えられてる。結論は「家は買うな、保険はなるべく入るな」という驚くべきものだけど、結論を丸呑みにするのではなく、そこに至る議論の過程を注意深く追って欲しいなと思う。バランスシートに基づく賃借住まいのメリットや割引率を元にはじきだす土地の本当の価値のあたりは興味深いな。へぇ、定期付終身保険ってそういう意味だったのか。最後に出てくる日本を脱出というハナシはやたらバカ高い日本の相続税対策には有効かなぁ、という感じではあるが、小資産しかない一般市民にとってどれだけのメリットがあるかは各自で判断すべきハナシでしょうねぇ。沖縄ですら移住者が居着かないのが問題になってるらしいので、安直に海外移住ってのはあまりオススメできるハナシではなさそうだけど。他人よりカシコく生きようと思ってる人は読んでおいて損はないと思う一冊。
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不動産、保険、年金など経済的観点からの人生設計の基礎となる内容。
中には「子供がいる夫婦は家を買ってはいけない」など衝撃の内容も。
お金は上手に使わないとな。
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タイトルほど書いている事に目新しさは感じないが、今の日本でうまく生きるには過去の成功体験を捨てて、団塊の世代が行ってきたような投資行動、人生設計から転換しなければならないという事か。巻末にかかれているPTという考え方はおもしろいと思うが、もう少し経験からの記述と具体性が欲しい。
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2008/3/11
不動産,生命保険,年金,健康保険などの金融商品について詳細な解説がなされた本。日本で生活していくに当たって知っておくべき事がたくさん書かれていた。これまで知らなかったことばかりで,これも刺激的な一冊になった。最後の章のPTは余分だったような気もする。
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人生プランを大きく狂わす「不動産」と「保険」、この2つの大きな買い物をすべきか、どんな選択をすれば没落人生を歩まずに済むか、徹底検証。
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「金もないのに自由もへったくれもあるか!」
ってところが気に入った。
【内容】
人生の成否の8割を占める経済的土台。
そのうち重要な地位にある「不動産」と「保険」
のどこに注意すればよいかを具体的に書いている。
【良いところ】
経済の話をしながら、時々哲学的な人生論が散りばめられている。
あくまで夢を語らない現実主義が私には心地よい。
日本では当たり前とぼんやり考えていたことが、
実はひどくハイリスクだったりすることに気付かされる。
【悪いところ】
人生の設計にはまずしっかりした考えと知識が大事
ということを教えてくれるが、どうすれば「黄金の道」が
手に入るかは、結局は自分で探すしかないということを
再確認。
あたりまえかー。