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短編集『ラストにアッと驚くオチがある』というよりは上流階級への皮肉へ重きをおいているような内容であった。
「味」「おとなしい凶器」「南から来た男」「ギャロッピング・フォックスリー」「皮膚」「願い」が好き。ハッキリと書かずに読者に『これはこういうこと』とわからせる書き方が印象的。
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短編集。二分冊あるうちの1冊目。繊細な筆致で淡々と描く作風。
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わあ、すごくおもしろい! というものでもない。二冊目は別に読まなくていいかな。ただ、大きなどんでん返しや技巧あふれるネタがあるわけではないが、丁寧に描写をしていくので読者を引き込むものがあり、この書き方は勉強になる。
作者は「007は二度死ぬ」の脚本や「チャーリーとチョコレート工場」等の児童小説でも有名。「おばけ桃の冒険」という小説がかわいい感じで気になる。おばけ桃って。表紙見たら、そのままのばかでかい桃だし。
「味」「南から来た男」「皮膚」が好き。「兵士」はよくわからなかったが、戦争で心身ともにおかしくなってしまった男を描いているのだろうか。「毒」もよくわからない。インド人の医者かわいそう。というか、男二人でなんで一緒に暮らしてるんだろう。
賭けとマティーニが良く出てくるというか、イギリスの社交場には欠かせないものだったのかしら。
解説でも触れられていたが、「味」の登場人物が株式で稼いでいることを恥じているがために文化的なものを身に着けようとしている、というところ。実体のない仕事(金で金を増やすというような空虚な…)で金銭を得るということは恥であった、という認識がたしかにこの時代はあったのだなあと思った。現代ではあまり理解されないであろうが、その認識は持っていたほうが社会がうまくいくのではないかという気がする。
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ジュンク堂でやってた短編小説コーナーで見つけて、ついてた説明を見て買った。前半が特におもしろかった。
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カズレーザーに勧められて読んだけど…。
小さい頃はチャーリーとチョコレート工場やマチルダは小さな大天才が大好きでワクワクしながら読んだ。それも今読めば強烈な風刺を感じる作品。そういういわゆる綺麗じゃないものをそのまま楽しめなくなっちゃったのかな。
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人物の細かな所作や心情の描写がとてもよい。
文字なのに映画をみているような感覚を覚えた。
翻訳がとてもよいというのもあるんだろうな。
短編なので、さくさく読みやすい。
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カズレーザーが面白いと言っていた短編集。
例に出していたのが「南から来た男」。一体どんなオチなのかと楽しみにしていたものの結果いまいち笑 むしろ、他の作品の方が面白かったかも。外国作品では当然避けられないのだけれど、訳という問題と文化の違い。アメリカンジョークやブラックジョークにはピンとこない人にはどこか感情移入しきれない壁があります。だけど、その壁をどうってことないよって笑い飛ばせば面白さが見えてくること間違いなし。私はここのとこは50%程度の理解力かと笑
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なんか評価が高かったので、電子書籍で購入したのですが、、なんか私には合わなかった。
最初の話と何個目かの短編意味がわからないったり、(そのままの解釈だと相当詰まらない)「皮膚」はわかり過ぎてゾッとしたり。。「願い」は最悪。
個人的には最後の話が、アガサクリスティぽくて好きです。
この作家さんは賭け事が好きな方だったのでしょうかね。ギャンブラーの話が多かったです。
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ミステリ
かかった時間 60分くらい?
有名だし、評価の高い短編集。
ミステリ?の名作「おとなしい凶器」や「南から来た男」が収録されている。いろいろな書評なんかで言われているように、なんか起こりそうなハラハラ(よりは少し弱い、薄気味悪さ?)と後味の悪さが、ことばの妙を感じさせる。
個人的には、「毒」のナチュラルな差別意識や、「願い」の、これ少年が死んでてもおかしくないな感とか、「ギャロッピング・フォックスリー」のコンプレックス&マウント意識とか、よかった。
2作目もいつしょに買ったので、楽しみに読む。
ちなみにこの人、「チャーリーとチョコレート工場」の人だと知ってびっくり。
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短編集
カタカナの固有名詞の多さにちょっと混乱しました
どんどんと盛り上がっていってどうなるんだーって思ったら、拍子抜けするようなオチが多々
直接的に残酷な描写はないですが人間の静かな狂気や感情みたいなものにぞわっとしたりする話も
個人的にギャロっピング・フォックスリーがしょうもなさすぎて(褒)好きです
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普通のミステリとは全然違います。翻訳だから文章も日本の小説とは違ってまた良し。
中でも良かったのが、「皮膚」容赦ない残酷さ。貧しく今日食べるものにも困るような老いさらばえた老人。彼が彫り師として活力に溢れ輝いていた日々、若き画家に惚れ込み背中一面に自分の妻の肖像を刺青として残してもらった。それは自分の誇り、喜び、生きる希望。年月は過ぎ歳をとり何の楽しみもない未来もないあるのは空腹だけ。そこへ大金と名誉を得るチャンスが来たが…
「首」ハラハラドキドキ。絶対に事が起こる…と思うけど起きない。ホッとすると同時に、現実はそうだよな、と思う。「ギャロッピング・フォックスリー」もかな。
あと思ったのが、著者、ハンサムな男絶対嫌いですよね。そういうところも可笑しくて、楽しく読みました。長くなってすみません。
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欲に目が眩んだり、誰かに仕返しをしたかったり…そう言った意味での、あなたに似た人、なのかなと思った。
ブラックでジメッとした魅力がある、読んでて気持ちの良いものではないが、たまにこういうのが読みたくなる。2も買ってあるので、いずれ読もう。
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作品紹介・あらすじ
ワインの銘柄を当てる大博打の結末は? 夫殺しの凶器の行方は? ラスト一行に襲いかかるショックとは? 常軌を逸した賭けの行方や常識人に突然忍び寄る非常識な出来事など、短篇の名手が残酷かつ繊細に描く11篇を、すべて新訳で収録!
*****
うーん……。
読む人によっては凄く面白いのだろうな、とは容易に想像できる。
インパクトはあるし、最後までスススと読み進めさせる推進力もあると思う。
でも僕との相性は悪いみたい。
ブラックユーモアなのだろうか……それにしてはユーモアの欠片もないように思える。
ダークで毒の強い作品は好きな方なのだけれど、この人の毒は僕の体には合わなかった。
毒が体に合わないってのも変な表現だけれど。
第2集も手元にあるので、とりあえずそちらも読んでみようかと思う。
もしかしたらそちらの毒は体に合うかも。
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20世紀イギリスの作家ロアルド・ダール(1916-1990)の短編集。
ミステリというが、謎解きではない。かといって「奇妙な味」というのも雑な分け方であるように思う。皮肉っぽい余韻を残した読後感が多い。英国的といってしまえば、なおさら粗い括りになってしまうか。読んでいて惹き込まれていく作品もあるが、その先が切り捨てられたまま投げ出されている印象であり、読んでいて不全感が残る。そうした不全感自体が魅力に転化しているというわけでもない。
「味」「プールでひと泳ぎ」「皮膚」はそこそこ面白かった。
「誰かが巨大な風船を膨らませていて、今にも眼の前で破裂するのがわかっているのに眼がそらせない。そんな気分だった」(p249)。
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「味」「南から来た男」「毒」「皮膚」「首」が好き。
「味」は、そうだもう一人、登場している人物がいた、この人が忠実な働きをした…というところがよかった。きちんと仕事をした。
「毒」心底、ねじ曲がった根性の人っているんだな。
「首」自業自得、因果応報。遠くから見ていた夫は、こうなることを知っていたのか、いつかはこうなると分かっていたのか。
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結末が分かってゾッとするもの、クスッとするもの、なんかよくオチが分からないもの、色々だった。やはりこういうシュールな結末でオチを読者に想像させる類の本は、その国の文化とか言語が分からないと100%は理解できない気がする。そういう意味では私には星新一の方がやっぱり面白い。でも一話が短いからサクサク読めるし、どこか無機質な世界観やおぞましさみたいなのには浸れる。