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最初は犬を失う人たちの悲しい話ばかりだと思い込み、最後まで読めないだろうと思っていたら、それは思い違いでした。悲しい経験だけでなく、犬との絆だったり、犬と共に暮らす喜びだったり、あまり悲しさを突き詰め過ぎないお話でした。著者も長い間犬と生活をしていると聞き納得です。
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タイトルから魂で繋がれた義兄弟が歌舞伎町で大暴れするような内容を想像してたんだけど、全然違って感動系の犬の話だった。短篇集なんだけど、いつどこでバイオレンス炸裂な短編が出てくるかと思うと油断はできない。ボルゾイ出てきた時は愚鈍な人間どもを狂ったボルゾイが殺戮するストーリーを予想したけど全然違った。だがまだわからんぞ。いつ猟犬やらが出てくるか。。。。などと考えながら読んだけど、結局そういう展開は無かった。どれもちょっと傷ついたようなうまく生きられないような人達が犬達に少し癒やされたり一緒に泣いたり笑ったりするような、素敵な話が多かった。犬と暮らしてみたくなったけど、この本で何度か描かれた別離も必ず待ってると思うと簡単には踏み出せないな。谷口ジローの「犬を飼う」を思い出す。
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犬を通じて、家族の絆や子供の成長などを描いた7つの短編集です。
実は、馳さんが飼っているワンコと我が家のワンコは出身犬舎が一緒で、犬舎が主催する集まりやドッグショーで馳さんご夫妻とはご一緒したことがあります。
他の皆さんがおっしゃっているとおり、不夜城の馳さんのイメージとはかけ離れたかなりの愛犬家さんで、奥様も気さくでとてもステキなご夫婦でした。
愛犬の死、というテーマだけで条件反射的に泣けてくるのに「バーニーズ」のモデルになった1頭ワルテルとは会ったことがあるし、我が家のバニが小説に登場するバニと同じ8歳ということもあって、この章はかなり感情移入してしまいました。
夫は、わざわざ悲しい思いはしたくない、と頑なに読むのを拒みましたが(「バーニーズ」以外の章は読んでた・笑)私自身は読んで後悔はしていません。
たしかに、悲しいを通り越して恐怖を覚えましたが、それが現実なんだと実感したし、心構えはするべきだし。
でもそれよりもこの本に、犬が恐れていることは死への恐怖ではなく家族と離れることだと教えてもらって、だったら最後の瞬間まで私には出来ることがあると思えたことはとてもよかったです。
それでも・・・いつか迎えなければならないその日を考えると現実には恐ろしくて思考停止してしまいますが(涙)
「バーニーズ」以外の章でも、馳さんの犬への深い愛情を感じてほっこり。
その反面、飼い主達は崩壊気味な家族が多く登場し、TVで人間嫌いとおっしゃってたのを思い出し笑ってしまいました。。
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読むんじゃなかった、、、。
暗黒小説を書く馳星周の犬小説
・僕は10年から15年ぐらいしか生きられないんだよ。だから、ちょっとでも家族と離れているのは辛くてしょうがなないんだ。ぼくを飼う前に、そのこと、考えてみてよね。
・父ちゃんがなにをして欲しがってるのか、ぼくがわかるようになるまでは忍耐が必要だよ。
・ぼくのこと信頼してよ。ぼくが幸せでいるためには、みんなの信頼が必要なんだから。
・長い時間怒られたり、罰だっていって閉じ込められたりするのはごめんだよ。みんなには仕事だとか遊びだとか友達がいるでしょ?でも、ぼくには家族しかいなんだよ。
・いっぱい話しかけてよ。人間の言葉はわからないけど、話しかけられてるんだってことはわかるんだ。
・ぼくにどんなことをしたか、ぼくはずっと覚えてるんだからね。
・ぼくをぶつ前に思い出してよ。ぼくはみんなの骨を簡単に噛み砕けるんだよ。でも、ぼく、絶対にそんなことしないでしょ?
・言うことを聞かないだとか、頑固になったとか、最近怠けてばかりだとか言って叱る前に、ちょっと考えてよ。食事が合ってなかったのかも。暑い中ずっと外にいて体調が悪くなったのかも。年をとって心臓が弱くなってるのかも。ぼくの変化にはなにかしら意味があるんだから。
・ぼくが年をとってもちゃんと面倒見てね。みんなもいつか年をとるんだからさ。
・ぼくの嫌なところに行くときは、お願いだから一緒にいてよ。見てるのが辛いとか、見えないところでやってとか、そういうことは言わないでよ。そばにいてくれるだけでいろんなこと、頑張れるようになるんだ。愛してるよ。それを忘れないでね。
馳星周訳版の犬の十戒で始まる
チワワ、ボルゾイ、柴、ウェルシュ・コーギー・ペンブローク、ジャーマン・シェパード・ドッグ、ジャック・ラッセル・テリア、バーニーズ・マウンテン・ドッグ7犬種と人よりも犬を愛する人たちの物語
妻、恋人よりも正直な気持ちを犬に表してしまう主人公たちは暗黒の世界に生きているかもしれない
写真が馳星周と明記されてるので、表紙のワンコは愛犬ちゃんだと思われる
そして、「ワルテルとソーラとアイセと小説家」http://walterb.blog103.fc2.com/
をみると親馬鹿の様子が垣間みれる
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反則だよ。表紙が犬でタイトルが「ソウルメイト」。犬好きには抗しきれんでしょ。
馳星周だと犬を蹴転ばすような話かと思ったが、いたって穏やかな話が並ぶ。
犬と人との交流を通して人を描いているんだろうけれど、その前の前提として、「犬を飼う」ということはどういうことか、これが全編に通じるテーマのようだ。
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犬種ごとに綴られた短編7編。
あたし自身はイヌ好きではないのでここまでの思い入れはないが、一緒に生活し、文句を言うでもなく、注いだ以上の愛情を返してくれるものらしい、そんなイヌとの生活が垣間見えた気がした。
本当に心の支えになるんだろうなあ。
自分より先に死んでしまうので、そこをうまく受け入れられないとキツイかも。
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泣きました。犬の話は涙なしにはムリだわ。心を覆う鎧がバラバラになって、魂が剥き出し、無防備になるから。
馳星周という作家はずっと前から知っていたが食わず嫌いで読んだことなかった。同郷で年も近いというのも、読まなかった理由のひとつだったのかもしれない。
朝、公園をランニングすると何匹の犬たちとすれ違う。飼い主と犬は表情だったり雰囲気が似ていて微笑ましい。朝から、心まで美味しい空気に満たされるのだ。
今のマンションで犬を飼うことは禁止されているので、この本を読んで、余計に犬が愛おしくなる。
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わんこ好きによるわんこへの愛に満ちた小説。こういうのを読むと、いいなあ犬を飼いたいなあと思ってしまう。
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犬を飼うならちゃんと個々の個性をしっかり把握していることが大事だと改めて気づかされた一冊。
馳さんのブログも欠かさず見ているので、最後のお話は涙なしでは読めませんでした。
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7つの犬種別 短編集。
”犬は人間の魂の伴侶(ソウルメイト)”
愛犬と愛猫を撫でながら 極上の読書タイムを満喫しました。
最後の「バーニーズ・マウンテン・ドッグ」は号泣。
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はじめから、泣きそうになって、
通勤には向かない本でした。
犬ものには弱い人は要注意です。
でもきゅんとするエピソードも含まれていて、ほっこり。
背景描写がとても美しい小説でした。
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様々な犬種の犬たちと人間との絆を描いた短編集。先に2の方を読んだので、1も。
ボルゾイのレイラ、柴の風太、バーニーズのカータの話がよかった。
作者の馳星周さんはバーニーズがよっぽど好きなんだろうなぁと思ったら、実際に飼っていて、カータの話は自身の体験をもとに書いたものだと知った。愛犬との別れは必ず来るものだけど、少しでも長く一緒にいたい気持ちとこれ以上病に苦しむ姿を見たくない、苦しませたくないという気持ちが痛いほどわかって、つらかった。ラストにはやっぱり号泣。2の方が最後に少し救いを感じられる終わり方だったので、こちらは★3で。
これからも愛犬を大切にしようと改めて思った。うちの子になってよかったと思ってくれるように。
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丁寧に、良い話。
でも、私にはまだ辛くて読めなかった。
たぶん号泣してしまう。(ワンコ飼ってたので)
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犬ものの最高傑作
泣けた-
近所のピザ屋で読んでて泣きそうになった
危なかったー
ピザ屋で読むの注意
犬もの反則だよね
全ての愛犬家必読
いやー泣けた
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だめだー
会社の昼休みに読むものではない。
号泣してしまった
犬を通じてさまざまな人間の日常を描き出すオムニバス。
読んでいて、初めは犬好きが喜ぶファンタジーのように思えた。
どの短編にも犬と、犬を愛し理解する人々が登場する。そして彼らは(往々にして人間関係にはどこか問題を抱えているが)犬との深い絆がある。
普通そんなに犬のこと理解して対応できる人いないよ、というのがひとつ。
それから登場する皆さんがあまりにわかりやすく人間関係には問題を抱えているので、そういう人がそこまで犬と完璧な関係を築けるかね?というのがもうひとつ。
そんなわけで、これは著者の犬好きが高じて書いたある意味ファンタジーなのかな、という印象を持って最初は読んでいた。
本としてはほんのり心暖まるストーリーが多く、犬の描写もさすがと思わせるものがあり、もともとハードボイルドなイメージが強い著者だったので面白いと思った。
しかしこの本が秀逸なのは最終章だった。
それまでの「ファンタジー」から一転して、著者のおそらく実体験にもとづく「愛犬との別れ」が描かれている。
そしてそれはあまりに美しく、哀しく描かれているのだ。
ネタバレになってしまうかもしれないが、最後の最後でこちらまで哀しみにうちのめされ、涙が止まらなくなる。
どんなに楽しい思い出があっても、後悔があっても、最後にいなくなってしまう時はただ同じ。悲しくて、さみしくてしかたがない。どうしようもないのだ。
それを著者はなんの美化をすることもなく淡々と記した。
犬に限らず、同じ経験をしたことがある人はすごく理解できるだろうと思う。最後を読んだときに、ああ、この人はやっぱり不夜城を書いた人だなと、ある意味納得してしまった。
ああ、自分の文章力がなくて上手く伝えられないのがもどかしい。だから、ぜひ読んでほしい。特に犬好きな人はぜひ。