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退官間近の裁判官が、一人の限りなく黒に近い容疑者を無罪にする。
そこから物語が始まるのですが、何とも気持ちの悪い、不気味な展開です。途中でやめられなくなって、一気読みしてしまいました。
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ここまで人の怖さを感じる本もなかったような気がします。しかも、理解できるからより怖い。こういう精神的怖さのは好きです。
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以前、テレビの2時間枠ドラマでやっていたものの原作です。そのドラマが結構面白かったので(以前より、この本自体も存在は知っていましたが)、読む事にしました。
ただ、ドラマの大まかなストーリーは知っていましたが、細かいところはうろ覚え状態。大筋では原作と変わりがなく、その分、結末まで知っていると言う事で、評価は微妙に厳しくなりますが、それでもなかなか楽しませてくれました。
結構ボリュームがあるので、話の内容は結構多岐にわたっているなあって印象です。冤罪問題、死刑判決、介護問題、児童虐待問題など(それぞれが深く取り上げられてないけど)今の問題が多く出てきています。それぞれ掘り下げれば重要な問題的になりそうですが、ここではあくまでも家族とそれに忍び寄る恐怖を味わうと言うことがメインで、他は小道具ようになっています。
ドラマでは、表情が読めちゃうので、怪しい不穏な動きって言うのが視聴者に分かってしまいます。登場人物が気がつかない事を視聴者が知っている事で余計にハラハラドキドキとなるわけですが、この小説でも一部、そんな雰囲気は出ているものの、やはり視覚効果には勝てないかな。
話の内容は、
元裁判官・梶間勲の隣家に、かつて無罪判決を下した男・武内が引っ越してきます。偶然なのか故意なのか、、、しかし、武内は無罪判決をした梶間に溢れんばかりの善意で接します。
梶間家は、梶間勲とその妻、梶間勲の母(介護されている)、息子とその嫁と2人の間に出来た孫娘と言う三世代家族。まずは、梶間の妻が武内を気に入るのですが、ひょんなことから、武内の本性を表すよな目をみてしまった、嫁の雪見が武内の不気味な?善意に疑問も持つようになるのですが・・・・・梶間家の人々の心を掴む武内に隠された本性とは?「火の粉」の意味は?
ってところで、あとはネタバレになるのでこんなところで。
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あまりにも怖くて、でも面白いので一気読みです。火曜サスペンスみたい。武内みたいな人、極端すぎるけどいるんだろうなと思う。背中の傷をつける方法が書いてあるところ、なんども読んでしまった。うーん私の想像であってるのかしら。
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お隣に自分が担当した事件の容疑者が越してきた…なかなかおもしろかった。誰が犯人なのか、読者を最後まで迷わせてくれる。
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「私は殺人鬼を解き放ってしまったのか?」元裁判官・梶間勲の隣家に、二年前に無罪判決を下した男・武内真伍が越してきた。愛嬌ある笑顔、気の利いた贈り物、老人介護の手伝い……。武内は溢れんばかりの善意で梶間家の人々の心を掴む。しかし梶間家の周辺で次々と不可解な事件が起こり……。最後まで読者の予想を裏切り続ける驚愕の犯罪小説!
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主人公は勲さんなんでしょうが、影が薄かったのが気になった(;´Д`) それでも一気読みできる面白さがありました。
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なるほど、上手いわ。
文章も構成も人物・心理描写も秀逸。
元裁判官の梶間は家を買ったことで家長の勤めは果たしたとばかり、妻に老母の介護をまかせっきりで何もしない。
そしてその老母はどれほど懸命に介護しようとも妻に礼ひとつ言わず、血の繋がった娘が訪ねてくるのばかりを喜びます。
その義理の姉との対抗心だけで頑張ってきた妻の心の支えがとある事件でぽきりと折れたとき、するりと入り込んでくる隣人……。
最初は、「真犯人は誰か!?」というミステリかと思ったんですが、これはホラーですね(笑)。
じわりじわりと身近に入り込んでくる隣人。
自分は変わっていないはずなのに、気がつけば周りはすべて隣人の味方になり、自分の方が追い詰められている……。
続きが気になって、ページをめくる手が止まらなくなります。
ちょっと残念だったのは、謎解きがほとんどないことと、私がどんでん返しを期待していたのでそれがなかったこと(笑)。(いやー実は犯人は……とかだったらよかったんだけど)
あとラストが『13階段』と同じだってことかなあ。
だいぶ意味合いは違いますけどね。
面白いことだけは間違いなしです。
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裁判官がある事件の被告人を無罪にした2年後、その裁判官が退官してから物語は始まる。被告人がなんと、裁判官の家の隣に越してくるのだ。彼は恩返しとばかりに元裁判官の家族にいろいろと世話をやくのだが、それと同時に奇妙な事件も起こり始める。
物語が進むにつれ、彼を疑わざるを得ない状況になっていくのだが、感謝こそされ、恨まれる理由も思い当たらないし、裁判官として無罪を言い渡した手前もあり、犯人を彼と決め付けることもできない。この道理は読者にもよくわかるが故、最後まで彼の家族と共に思考を右往左往、ハラハラドキドキさせられる。彼の仕業なのか?それとも1度冤罪をかけられたことによってさらに被害をこうむる可哀想な被害者なのか?徐々に真実が明かされていくのだが、それがわかると全ての行動に背筋が凍る思いをする。この本は怖い。しかしながらこの物語に出てくる女達はとてもたくましい。しっかりしろ、男ども。
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結構分厚い本なのに、あっという間に読んでしまう作品。 主人公が無罪判決を下した男は、本当に無罪だったのか・・・。そして自分達の周りで起こる事件・・。 人の心の動きの表現がうまくて、引き込まれます。 この作品をきっかけに、雫井脩介にはまりました!
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ここまで行かなくても、武内みたいな人って結構いる。勲の息子のように、そういう人にコロリとだまされてしまう人も。人間が一番怖いと思う。クライマックスの方での「!」の多用が少し微妙。2005/12/28
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こわいこわい!
主人公の裁判官が被告を無罪にして、その元被告が偶然を装って隣に引っ越してくるの。そして、不可解なことが起こっていくんだけど。こわい!
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こわ面白い話。
元裁判長やその息子にはイライラしますが、元裁判長の妻やその息子の妻には拍手を送ります
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まさか自分に被害が及ぶなんて・・誰も思わんよね。火事現場を傍観しているだけでも火の粉が飛んでくることもあるんです。
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無罪を言い渡した男に家族を狙われるという、とんでもない犯罪物語。犯人の論理は、尽くしてあげたのに報われないのは相手が悪いというもので、殺人まで正当化してしまう。一言で言ってしまえば異常性格。しかし頭が良くて口もうまいので、どっぷりつかった当事者以外には、なかなか気づかれない。このあたり登場人物の心情をたいへんリアルに書いてくれており、現代事情として、いかにもありそうな怖いお話と、ハラハラしながら読ませてもらいました。2006/5/13