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前半は、かわいくて幻想的な短編集。
『少年アリス』にも出てきた銀の実、
夜の波止場に現れる不思議な麵麭屋さん、
海辺へ繋がる扉、月光で孵化する卵、
焼け具合が一番いいひまわりパンを食べにくる猫たち、
不思議な街の不思議なスイーツ、夜半の独り歩き。
後半にあたる『銀色と黒蜜糖』は、
『野ばら』の“亜種”で、煌めきはあるがすこし仄暗い印象。
月彦の閉じた夢の中で、操り、操られる、銀色と黒蜜糖。
生ハムや白身魚のパテをはさんだ三日月麵麭、
サフランで黄金色に染めた砂糖をクリーム状にして、
カステラをくるんだ月の菓子、
ひまわりの種入りパン、楓のシロップ、
ココ椰子ミルクに沈む色とりどりのジュレ、
揚げたアイスクリーム、キャラメルのシロップ、、、
以前読んだ『カルトローレ』も
おいしそうなものがたくさん出てきましたが、
こちらも間違いなくおなかがすく本ランキングに入ります。笑
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面白かったです。短編集。
「綺羅星波止場」「レダの卵」「月夜の散歩」「銀色と黒蜜糖」が特に好きでした。
表題作は、三日月パン(パンの字が出せない…)が美味しそうなのと、熱くないほのをを立ち上らせる碧い石がなんなのか気になりました。素敵。
「レダの卵」は、大人の女性二人組が主役というのが珍しかったです。酒店とか的士、香港…?と思いました。
「月夜の散歩」は詩のようでした。
「銀色と黒蜜糖」はふたりがとても冷酷で良いです。影を壊した銀色が、月彦を柘榴石にしてその紅玉の粉末を飲んで元に戻るために、黒蜜糖と共に月彦を夢の中でつけ狙うのですが、月彦が彼らに囚われているのか、それとも銀色と黒蜜糖が月彦の夢に囚われているのか…翻弄されました。「野ばら」や「夏至祭」より原始的らしいです…初めはこんなお話だったのか。。
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幻想的で曖昧な世界観
きらきらして綺麗だった
やっぱり長野さんの作品は素敵
雨の午后三時 黄金の釦 このふたつがお気に入り
綺麗な宝石だけで構成されたかのような文章
灯影と垂氷のなかよし感大好き
これからもずっとなかよくしててほしい