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東北の地に生きる人々、そして武士の壮絶な歴史ロマン。
時代背景は『火怨』→『炎立つ』→『天を衝く』と続く。
格好良い生き方の男達に惚れますよ!涙しますよ!引き込まれますよ!
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内容(「BOOK」データベースより)
大敗を喫した源頼義・義家は謀議を尽くして巻き返しをはかる。安倍一族の内紛、出羽清原氏の参戦で安倍貞任・藤原経清の苦闘がつづく。陸奥の運命を担う二人の男は大きな炎となって空を染めようとしていた。凄絶な戦いが源氏と安倍氏の存亡をかけ、戦さ場に生きる人人の愛と哀しみをたたえながら始まる。
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そして炎は一度、燃え尽きる。安倍の栄華は源氏の下に。けれど、本当に『勝った』のは、果たして源氏なのか、それとも…?
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大敗を喫した源頼義・義家は謀議を尽くして巻き返しをはかる。安倍一族の内紛、出羽清原氏の参戦で安倍貞任・藤原経清の苦闘がつづく。陸奥の運命を担う二人の男は大きな炎となって空を染めようとしていた。凄絶な戦いが源氏と安倍氏の存亡をかけ、戦さ場に生きる人人の愛と哀しみをたたえながら始まる。
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新規購入ではなく、積読状態のもの。
2009/2/9〜2/15
陸奥守の任期が切れかけた頼義は、出羽の清原を味方につけ、安部一族の内紛から切り崩しに成功。任期ぎりぎりで攻勢にでる。守る安倍側は衣川を捨てて、厨川柵での決戦を選ぶ。後に前九年の役と呼ばれる合戦がこの巻では描かれる。高橋作品に出てくる男らしく、貞任、経清は仲間の情に厚くかつ潔い。この潔さと仲間の連帯感が高橋風ヒーローのキーワードであろう。このあたりは山形にいる頃安比スキー場へいったり八幡平スキー場へ行く途中通ったはずだが、あまり意識していなかった。機会があったらもう一度訪れてみたい。解説は早世した杉浦日向子氏。
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頼義はあきれるほどむかつくが一周してその執念に舌を巻いてしまう。
瑞乃も流麗や貞任の弱さと強さがなんというかもどかしさと供にとても愛しかった。とくに厨川に行ってからの。貞任と経清のラストは蝦夷の鑑!!
読んでから、大河ドラマのこのシーンを思い出しました。炎立つだったのか!と今分かる。
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全五巻通読後のレビューです。
ご存知、高橋克彦氏の陸奥三部作の一つです。
前九年の役から奥州藤原氏の滅亡までを描く。
アテルイ(こちらは『火怨』の主人公)たちが叛乱を起こしてからずっと中央政府の方針に納得がいかない陸奥の民はついに再び叛乱を企てる。その中心は安倍頼時(のち頼良)。ついに中央政府から陸奥守として源氏(源頼義)が派遣され、全面戦争に発展。安倍氏は陸奥の民の代表として、物部(吉次は物部の子孫とされる)の支援を受け、陸奥の大地で源氏を迎え撃つ。
そんな中、源氏側の一人としてやってきた藤原経清(奥州藤原氏の祖とされる)は、頼時の娘を妻にしていたし、義弟の平永衡(同じく頼時の娘を娶る)が謀反の嫌疑で殺され、明日はわが身、と危惧し(安倍氏側への共感や頼義への不信感もあった)安倍氏側に寝返る。そこから経清の獅子奮迅の働きもあって、戦いは一進一退の攻防を繰り広げるが、隣国清原氏を味方につけた源氏の征討軍が逆襲を開始。ついに安倍氏は滅亡、経清も鋸びきの刑で壮絶な死を遂げた。
その滅亡した安倍氏に代わって陸奥を収めたのは清原氏。そこに経清の遺児でのちの初代奥州藤原氏となる清衡が養子となって(この詳細は本でぜひ)、ひそかに父と安倍氏の志の実現を図ろうと企てながら暮らしていた。
そのあと紆余曲折あって(ここは本書でぜひ!)、ついに清衡は父・経清と安倍氏の無念を晴らし、奥州に楽土を作り上げたのであった。
そして、約100年勢力を保ち続け、秀衡の時代になると、完全に中央から離れたような楽土となっていた。
そこに、新たな敵が現れる。源頼朝である。秀衡は断固とした態度で頼朝の弟・義経をかくまい続け(しかし、それは隠し「陸奥にはいない」としていた)、その間は頼朝も攻める口実を作れず、にらみ合いが続いた。しかし、その秀衡が亡くなると、その息子・泰衡は頼朝の強硬な態度に屈してしまう。義経と奥州藤原氏はほぼ時を同じくして滅び、頼朝に覇権を譲ることとなった。
以上が小説のあらましですが、安倍氏の陸奥の地への、陸奥の民への思いの強さとその戦いぶりに胸を打たれます。また藤原氏の楽土への思い、それを打ち砕く頼朝のある種の執念のようなものの激突が見ものです。
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朝廷の支配が及ばぬ、平安末期の東北地方。ここに一大勢力を築いた、奥州藤原氏。東北出身のミステリー作家である著者が描いた一大ロマン。
その父祖、亘理権野大夫藤原経清は蝦夷(えみし)の豪族、安倍氏の娘を娶り、源義家の奥州征伐で安倍方に寝返る。時は流れ、その子孫である藤原四代は東北に覇を唱え、豊富な鉱物資源をバックに隆盛を極める。しかし、栄華は長くは続かなかった。
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・安部貞仁と藤原経清、また清丸の運命は如何に。この大河長編小説も3巻目で大きな転換を迎える。安部一族の思わぬ弱みは「血」を争うことの思惑からくる。
・平泉の世界遺産登録間近に迫り、奥州藤原氏のルーツを感じるのに格好の名著。
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特に印象にのこる巻。読んだ方は決してネタばらししないでください(読む前にバラされた経験者談)。感想はまとめて5に。
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平安後期の陸奥を舞台にした全五巻の長編。
第一巻~第三巻はいわゆる前九年の役での安倍氏と藤原経清、源氏を巡る話。
第四巻は藤原経清の遺児、清衡が後三年の役を通じて安倍氏の血を再興するまでの話。
第五巻は奥州藤原氏が滅亡する際の源義経との関わりを描く話。
率直に言えば、第一巻~第三巻が最も見どころ(読みどころ)がある。個性の際立つ安倍貞任、藤原経清、源義家の交流と戦場での邂逅に心踊らされ、それぞれ異なる立場での苦悩に多くを考えさせられた。史実として知られていることが少なく著者の自由な想像力を働かせる余地が多かったのだと思う。読者として既に多くを知ってしまっている戦国・幕末あたりの題材と比較して自分にこの時代の知識が少なかったのも先の展開の予想がつかない面白さにつながり、あっという間に読み切ってしまった。
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2012-116
経清と安倍一族の最後。
一族の結束を破られるとこんなに脆いものなのか。
悲しい結末。
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第3巻は、安倍氏が滅亡し源氏・清原氏の連合軍の勝利に終わる前九年の役の終結まで。ほとんどが最後の総力戦に割かれていて、中盤のクライマックス。だけど、第2巻の黄海の戦いから清原氏参戦までの数年間については、数行の説明で片付けられていてそこはかなり不満。膠着状態とはいえここで安倍氏の衣川以南への進出とかいろいろな工作活動があるわけで。戦場でだれそれがどうしたみたいな話を長々描写されても飽きちゃうんだよなあ。戦は戦端が開かれるまでの兵力増強と各種工作、開戦後は情報戦と兵站のほうが面白いと思うんだけどね。
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前九年の役終了。貞任側に感情移入して読むせいかずっと嫌なヤツと思ってた源頼義が、最後の最後でちょっと好きになった。
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奥州藤原氏を描いた歴史小説第3巻。
前九年の役、出羽清原氏の参戦・安倍氏内部の裏切りによる安倍氏の滅亡まで。