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サレ妻が壊れていくやや下世話なはなしなんだけど、 面白くて一気に読んだ。中盤までまんまと騙されてたし。因果応報・・・なのはたぶん妻じゃなくて、同じ過ちを何度も繰り返す夫のほう。
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綿密に構成された落しどころでちゃんと落とされる、この気持ちよさ。
読みはじめでマズイと思ったけど、まさか共感を得るとは夢にも思わず、少しはみ出し始めたあたりの心理描写は著者は男だったはずだけど?とわかりきってる事を改めて確かめてしまうほど。
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うーん、微妙。
評価が分かれる作品かもしれない。
不倫の話が、そもそも私は好きじゃない。
著者は、その本人が自分でもよくわからない混沌とした内面を、あるリアリティを持って描き出すのがうまく、何で?と思いながらもいつも納得させられてしまうのだが、今回は最後までそれがないなあ。
と言いつつも、一気読みだったけど。
作中の一捻りは、どうなんだろう、あってしかるべきだったのだろうか。なくても良かった?もしくは、すべて日記形式にしてしまうというのもありだった?
一気読みはしたんだけど、読了の達成感というか充実感というか、そういうのがあまりなく、消化不良な感じ。
変な言い方だけど、今まで読んだ著者作品の中で一番好きじゃないかも。
それでも、それを一気に読ませてしまう著者の筆力に敬意を表して星三つ。
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移動中の飛行機内、二時間で一気読み。
星はいくつつけたら、いいのかわからない。
この人は、平坦な文章の中に感情の強弱をつけるのが上手い。
冷たいくらいの印象だが、とても人間臭い。
内容はまぁ。
文中の日記の仕掛け?に気がついたのが3分の1くらい進んだところで、う〜ん、と唸ってしまった。
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夫婦も所詮は他人。解り合えないもの。正義とは絶対的なものでは無く、自分の中だけにあるもの。自分の正義は他人には理解出来ないし、自分も又、他人の正義を理解することは出来ない。それでも理解出来ない部分を許容して、人と人は繋がっているのだろう。それが許容出来なくなった時、夫婦は夫婦であり続けることが難しくなるのだろう。
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夫婦と愛人についてのお話。主人公の桃子の視点で展開。途中で物語の景色が一変する所から俄然面白くなる。構成の妙にしっかり騙された。男と女が幸せそうなふりをして一緒に暮らすのは苦痛でしかないに共感。だから、最後の一行の言葉の大切さを思い知る。
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旦那に浮気をされた奥さんと、奥さんのいる男と不倫した女性のお話。
日記の持ち主が解ったときには脱帽。幸せになれるって信じたんだよね。他人を蹴落としてまで手に入れた人を失って、いつの間にか愛情すら失って。それでも消えない漠然とした対抗意識に引きずられて現実が受け入れられない奥様が凄く印象的。女の心の淀んだ所を掬い取って、広げて見せられた感じ。
旦那は旦那で、1人目捨てて、2人目捨てて、原因は全て奥様の所為にして3人目へまっしぐら。どちらかというと、旦那様が諸悪の根源な気がしてきましたよ……?
「だましたのはどちらか」と言われれば、個人的には旦那様。
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吉田修一の新刊を読むのは何だか久しぶりだなぁ。そして、この安定感を思いだし、嬉しくなって一気に読んだ。気になって、気になって止められなかったよ。
おっもしろーーーい!!
夫婦関係のおもしろさ、不思議さとか、そもそも人間のおもしろさ、不可解さ。どの作品を読んでも、吉田修一のおもしろさってそれらをどっぷり堪能できるんだよね。
ビックリもあるし、泣きたくなるようなほんわかエピソードもあるし、さすがだよ。
改めて大好きな作家さんだ!!
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みんな平凡に生きているように見えて、家の中では全く違う生き物のようだったり。ちょっとしたことが他人には凶器に見えたり。心の奥には何かを抱えて周りの人とどうにかつきあって、いいこともあれば悪いこともあるのが人生。主人公桃子からそんなことを思った。これを男性が書いているのが不思議。どうしてこんなに女のことがわかるのだろう。
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なんだかゾッとする内容だった。
乱暴、というか、凶器、いえ狂気。
この人の本はいつも何かと驚かされますが、
こちらは驚くというよりも恐怖感。
何故って?
何故なんだろう…。
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休みの1日の、待ち時間と車内移動で読了。吉田氏の作品は、作品によって好きかそうでもないか、どちらかに分かれるが、本作は題名で直感的に好き系、と思い図書館より拝借。もとの題名は愛「の」乱暴。単行本かにあたって愛「に」乱暴。というと、受身的なものではなく、能動的な、故意的なものに感じる。冒頭の葉月って人が、後半思いもよらないところで出てくるんだけど。そこがちょい不思議に感じた。もうひとついうと、吉田氏の作品の中で、好き系でも、なんかこう、もう一超え、と思うことも否めないのだが、本作もまさにそれ。その超えがなんなのかは自分でも不明。そこが良さなのかもしれないし。
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各章⇒真守の恋人と思われる女の独り言・物語・桃子の日記という構成で進んでいくなか、中盤から徐々に解明していくストーリー。まんまと騙された!
夫が不倫している事に気づく妻の桃子。離れの和室には昔、義父の産みの母親が妾として住んでいたことを知り…
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外に女がいるらしい優柔不断な夫と、平凡に見えて少々奇矯な空気も漂う妻。 なんでこんなイヤな話を読まなければいけない?!と、思いつつ、楽しみにしていた吉田修一の新作なので我慢して(汗)読んでいたら!.
微妙にネタバレです。
もう、私ったらすっかり騙されてしまって。
そっか、あの日記を書いたのは・・・なんていう怖ろしさ、哀しさ。
家庭の幸福を願っても、なぜか実現されない人間の孤独、いや、身勝手さ?
嫌々読んでいた話なのに、巧みに張り巡らされた伏線を確認するため、再読までしてしまった。(汗)
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一気読み。わりと早い段階からこれは…と気づいたので騙された面白さというより、女と男のおろかさにぐいぐいと引き込まれた。吉田修一やっぱり好きかも。悪人よりこっちが断然好みです。
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抜群に面白かった。
1ページ目からぐっと引き込まれ、ぞわぞわした感覚が最後まで消えず結局一気に読み終えた。
平たく言ってしまえば夫が不倫し、徐々にその妻の精神のバランスが少しづつ狂って行く話。
よくある話だけれど、作品の構成が抜群にうまい。ネタバレになるので何も言えないのがもどかしいが読者は皆騙されると思う。
ミステリー要素もあいまって妻桃子の壊れ方は見ていて痛々しく恐怖を呼び起こす。
しかしながら心情的には全面的に桃子の味方。
だって夫が酷すぎる。
作品全編通してイライラしっぱなしだった。
あー、どうしてここまで女心を描くのが上手いんだろう。
本当に男性作家なのか疑わしくなるほど(笑)
話が徐々にエキセントリックな方向に向かって行って、どうやってこれを収める気なのか気が気でなかったがもう流石です。
参りました。先生に一生ついていくと決めました(笑)
「路」が私の中で吉田修一の最高傑作になって間もないのにあっさりと覆った。
吉田さん、何だかどんどん進化している。
エンタメ系に走りすぎな感も否めないが出す作品出す作品、すべてが新しい。
これだけ売れっ子で数多くの作品を出し続けているのにマンネリをも微塵も感じさせない。
すごいな〜。
私の上半期トップ賞です!!