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好きな作家がいたとしても、ファンレターを書くまでのめりこんだことはないなあ・・
芸術家というのは、コアなファンが多い。
そのジャンルは美術であり、文学であり、音楽であるかもしれない。
そしてファンの願望はやがて大きくなり、現実と理想の区別がつかなくなったり、本人に会いたいとか考えてしまうのだろう。
この小説は、覆面作家である西村香(中年男性と思われる)と、そのファンが引き起こす短編集。
そして面白いのは、ファンレターとその返事のやり取りの文面が掲載されることによるリアリティ。
特にファン心理が、あるタイミングで勘違いとなり、それが憎悪になったり・・恐ろしい。
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覆面作家・西村香を主人公とした短篇集(連作集)。
全編、手紙やFAXの形式で書かれているのですが、部分的にやや強引に手紙形式に持ち込んでいる感がしなくもありません。
ファンからの様々な要求が主人公に届きます。
そして、主人公が覆面作家で正体を知られていないために、様々なトラブルが発生します。
現実味はありませんが、ちょっとあり得そう・・・。
主人公が、とっても俗物的なのも、笑えます。
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○ 覆面作家・西村香のファンが引き起こすミステリ事件の短編集。
○ ちょっと(というかかなり)“イっちゃってる”ファンが怖い!
○ エンターテイメント性万歳かと。
手元には置いておかないので、星−1。
かつ、描かれている女性像が男性の身勝手な欲望(?)のように見えるので、も一つ星−1。
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ひさしぶりにミステリを読んだな。
覆面小説家と
図書館員や作家志望やら、
ちょっと異常で異様なファンたちが織りなす、
短編小説集。
ちょいとブラックです。。
折原作品お初だったけど、なんていうか、むずむずした。
好きじゃないんだけど、気になる・・・かんじ。
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覆面作家・西村香をめぐる連作短編集。
手紙形式でさらりと読め、なかなか面白かった。大抵の作品は仕掛けが途中で読めるのだが、「傾いた密室」のオチは驚いた。
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『覆面作家』
覆面作家・西村香にファンレターを送った女。彼女と西村の文通。裏切られた女の復讐。
『講演会の秘密』
西村香に講演を依頼した公民館職員。講演会に現れた西村の正体。
『ファンレター』
同じマンションに住む西村香と間違えられて届けられたファンレター。ファンレターの相手との文通の結末。
『傾いた密室』
「斜め屋敷」と呼ばれる屋敷での殺人事件。に西村香に調査を依頼した女と西村の代理で調査に赴く編集者。
『二重誘拐』
怪我をした西村を監禁した自称ファンの女。彼に原稿料を払うために彼女が犯した誘拐事件。
『その男、凶暴につき』
西村香に宣伝をしてもらおうとした宿屋。近所で起きた銀行強盗。覆面作家の偽物。
『消失』
西村香が書いた原稿を無くした編集者。西村を釣るために用意された美人編集者。
『授賞式の夜』
授賞式の夜に襲撃された西村香。襲撃者の正体は・・・・。
『時の記憶』
記憶を失った男。西村香との関係は?
市川図書館
2010年3月18日読了
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覆面作家、西村香をめぐる短編集。前編、手紙でできてます。
*覆面作家
*講演会の秘密
*ファンレター
*傾いた部屋
*二重誘拐
*その男、凶暴につき
*消失
*授賞式の夜
*時の記憶
*エピローグ
覆面作家の西村香の一作目が「天駆ける木馬」で二作目が「朝の梟」…あれっておもったら、どうやら北村薫へのオマージュだったみたい。
ま、実際には作品名と覆面作家ってところだけなんだけど。
ともあれ、覆面ゆえに、というより、有名人になってしまったゆえに、無理矢理押し付けられる様々な感情を、手紙形式をいう枠のなかで、したたかに描いてます。
うん、この作品を一言でいうなら「したたか」
それは、ファンレターを送ってよこす人々にもいえるし、結局何者かわからない覆面作家にも言える。
まるで、狸の化かしあいです。
が、それをこういう風に鮮やかに描けるのは、折原一だからってところでしょうか。
…うーん、折原一、コンプリートしようかなぁと思う今日この頃ww
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たいへん楽しく読んだ。
叙述トリックで有名な作者だけあって、手紙やファックスでのやりとりだけで構成される短編小説、という趣向はそれだけでもおもしろい。まして、「覆面作家」を中心に置いての連作短編というのは、かなり条件がきついと思うのだけど、なかなかいい感じで、さすがテクニシャンである。後半戦になると、やや大同小異の設定が増えてくる感じがするが、実はそれ自体も「ねらい」であったりするあたりがうまいのである。
中心となる覆面作家の名前は、西村香。完全に北村薫である。実は折原一と北村薫は、仲がよいということで、完全な楽屋落ち。だけど、それがとっても楽しい。おもしろい。思わず笑い出してしまうところもあった。
実は一番受けたのは覆面作家ネタではないところ。「倒錯のワンパターン」、これは笑った。
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キーワードは、覆面作家、西村香、手紙形式。少し内容が軽い気もしますが^^、シリアス本の合間に読んだので、素直に笑えました☆
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【再読】連作短編集/覆面作家・西村香とそれを取り巻くファン、編集者他/手紙、FAX形式が多め/自分本位な登場人物が多いような/プチブラック/北村薫さんと作者折原一さんは大学の先輩後輩の間柄なんだとか/作中にはS田S司、A辻Y人、K納T子が登場(笑)/
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軽やかなミスリードの連続で気持ち良く遊ばれてしまいました。
覆面作家と編集者のFAXのやりとりとか、ファンレターの文面に現れるハートマークとか、折原一という変なおじさんが書いてるかと思うと笑えてきます。
最近は作品よりも折原一という作家さんのキャラが気になって仕方ありません。
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2007年11月10日初版
目次
・覆面作家
・講演会の秘密
・ファンレター
・傾いた密室
・二重誘拐
・その男、共謀につき
・消失
・授賞式の夜
・時の記憶
・エピローグ
文春文庫版・補遺-西村香
あとがき-覆面をはずす時-折原一
解説者-新保博久
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何か読んでいて紹介されていた作家。初見。
特別好みでない訳ではないが、
特別好みでもない。
短編の連作なので読み易い。
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手紙形式。こういうの、読みやすくて好き。短編の様になってるんだけど、たまに偽物が出てくるから本物の西村香はどんな人かわかんなくなった。女好きというくらい。たまにでるお茶目な所が良かった。
手紙という形式だから、淡々とした中にファンの人の狂気が見えてそれがまた面白い。なんか、変な人ばっかり出てくる本だった。
北村薫も好きだから、楽しめた。
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折原一さん、きてるなぁ
こういう風に面白くミステリーを書くの大好き
だから折原一さんのミステリーはやめられない