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齊藤孝シリーズ☆第2弾☆
我が大学を創りし、福沢諭吉の本。
大学に入学して以来、感謝はするものの、
福沢諭吉とは何者なのか、
一切知らなかったので読んでみた。
彼は、日本において大学や銀行、新聞社など、現在まで続く多くのビジネスモデルを創ったマルチ経済人である。
「官」で働くことが絶対善の時代に、子供時代から反発し(自身が中津藩の下級武士の末子であったことが大きく影響している)、生涯「民」で働き、近代日本経済を創った人間である。
凄い。有難い。
この本を読むことによって、
「独立自尊」「実学主義」の意味を解せた気がする。
良かった部分は以下の通り:
09.大事なのは「意味を解す」こと
10.活用なき学問は無学に等し
12.自分の基本テキストを持つ
16.まず相場を知る
17.大きな間違いを起こさない
23.極端を想像す
26.「自分探し」は時間の無駄
27.才能より決断
28.パブリックという意識を持つ
12.自分の基本テキストを持つ
一つのテキストを徹底的に読み、自分の血とし肉とする。
これが大事だと。
引用できるレベル、体と脳まで沁みついてるレベルまでもっていくこと。
情報を得るための読書と、分けること。
最近は情報を得るための読書が多かったので、反省。。
26.「自分探し」は時間の無駄
これ、就活生が見たら、驚くよね。
自分も一年間ずっと自分探ししてたし。
自分探しも大事だけど、それだけで判断せずに目の前の仕事をがしがしやることの大切さが書かれている。
「今できること」だけで判断しないこと。
この本を通して、
福沢諭吉は凄い野心家であり努力家であり、実学を大事にした人であることがわかった。
6年目にしてやっと。
その志向は尊敬に値するが、この本に書かれた性格の人物とは友達にはなれないことも感じ取れてしまった。
ずるいぞ、諭吉。
注意する点:
斎藤孝自身が親福沢派なので、書かれていることの多くが誇張されている、もしくは正当化されている。
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福沢氏は「喜怒色に出さず」という句をいつも心に据えていたらしい。このような心がけは、すぐ感情が顔に出てしまう自分にとって、必要な心がけであると思い、福沢諭吉に興味を持ってこの本を読んでみようと思った。(中古)
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著者の齋藤孝さんの考えと福澤諭吉の話が半々くらい。
福澤諭吉のことはあまり知りませんが、思っている以上に日本の歴史に大きな影響を与えているみたいです。
今年は慶應義塾150周年で、福澤諭吉展をやっているので見に行こうかと思っています。
ちなみにマメ知識ですが、慶應義塾の【義塾】はイギリスの【public school】を福澤諭吉が和訳したものです。
【内容】
しかし、五年先は見えないものだ。
~五年先にやろうとしていることだったら、いまやってみることだ。
いま動き出せば、現実が変わる。
失敗をしても修正がきく。
そうして変わっていた五年後は、予定して現在から見通した五年後とはまったく違う五年後になっているはずである。
やろうと思ったことはすぐ行動に移す。
その積極的な決断が、福沢を常に勝ち組にいさせたのだ。
福沢は、自らも二十五のときに蘭学塾を開き、情報を開放して広く世界に目を向けさせるための装置を作った。
~私は、自分の経験から言っても、二十代、特に二十三、四から七、八までの期間をどう過ごすのかが人生において決定的だと思っている。
二十代半ばに修行してない人が迎える三十代、四十代というのは、やはりとても苦しいものになると思うのだ。
大事なのは、肩書きを取り除いたときに、どのぐらいの実力があるのか、何ができるかだ。
自分はどこへ放浪してもかまわない、学び続ける能力で食べていくのだという意識で常に自分を向上させていた福沢は、独立の精神を持たないことにたびたび苦言を呈していた。
元武士だけに、狼狽しないことの価値は充分わかっている。
慌てふためくのは周りにとっても迷惑だ。
また、自分の人生としても、もっとも避けたいことだと思っていた。
かといって、感性を鈍麻させて狼狽しないようにするのでは、危機感知力が鈍る。
極端なことを想像できなくなる。
福沢が留意していたのは、リスクには敏感でいながら細かなことには動じない強靭さだ。私にとっても理想的な生き方である。
~このパブリックという意識は、非常に人を惹きつける。
不思議なことに人間は、誰かの経済活性のためだけに働いていると思うと、充実感を得ることができない。お金のためだけにやっているという意識ではエネルギーが湧いてこない。
~私は「憧れに憧れる」という言い方をよく使う。
私利私欲を超えたところで、パブリックなビジョンを描いている人、そうした憧れを持っている人についていきたくなるのだ。お金は必要だか、世のため、人のためになっていると考えられる活動のほうがくじけない。
家事と勉強は福沢の中では矛盾しない。
こまめに鍛えた体力が彼の自信になり、根気があることの証明にもなった。そう考えると、私は、福沢が評価されるべきはその天才性というよりは、案外に根気とマメさだったように思うのだ。
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私淑する齋藤先生の諭吉本。長らく福沢諭吉のことが嫌いだったが、齋藤先生のこの本で、諭吉の思想を見直すきっかけとすることができた。
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世の動きを把握した上(リスクマネジメント)で、やると決めたことは自分の責任においてやってみる。学習を怠らない。プロジェクト意識をもって仕事をする。参考になる内容が多かった。
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勉強は実践してこそ活かされる
勉強とは自ら学ぼうという姿勢
自分ブランドを持つこと
決断はスピーディーに
タイミングが大事
福沢諭吉から今のビジネスに
通じるものが何個も学べます。
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慶應義塾大学や丸善を設立した実業家であり、かつ『学問ノススメ』をはじめとしたベストセラーを著した文筆家、福沢諭吉の人となりを、著者の視点で論じている。僕にとって福沢諭吉は立志伝中の人物であり、その人物が“何を成したか”は知っていても、“生存中に何を考えて行動していたか”については初めて目にする内容ばかりであった。著者の描く福沢像からは、いかにも英雄然としている姿はうかがい知れず、非常に進んだ(むしろ現在の視点からは常識的な)見識を持ち合わせているものの、(お酒が大好きだったり、嘘を上手についたりと)人間臭く生きた姿がイメージできた。
著者が『最高の啓蒙者』と評価する、福沢諭吉の著書(もちろん現代口語訳)を読んでみたくなった。
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[ 内容 ]
『福翁自伝』には、福沢の人生訓や、転機からチャンスをつかんだときのエピソード、いわゆる「生きる指針」が詰まっている。
本書ではその『福翁自伝』をはじめ、彼のいくつかの著書をテキストとして、私たちがいま福沢の生き方から何を学べるかをクリアにしていく。
[ 目次 ]
1 独立の章(精神はカラリとしたもの 喜怒色に顕わさず ほか)
2 修業の章(書生流の議論はしない 大事なのは「意味を解す」こと ほか)
3 出世の章(人生をデザインする まず相場を知る ほか)
4 事業の章(なぜすぐにやらないのか 時節柄がエラかっただけ ほか)
5 処世の章(雑事を厭わず 大切なのは健康とお金 ほか)
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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今の日本社会において、とても重要性が高いと考えられる福沢諭吉の思考を分かりやすく書いてある点は評価できる。軽くさっと読めて概略をつかむのにはいいと思う。特に、この高ストレス社会において精神衛生を保つ考え方は見る価値がある。
難点は著者の好みやこれまでの経験談がふんだんに盛り込まれること。福沢諭吉を語りながら斉藤孝の人生を語っているように見える。もっと読者に取って必要と考えられる点を詳細に分析してほしかった。
普段、新書を読まない人向き。
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齊藤孝というバイアスは通しているものの、福澤諭吉の人となりがよくわかる本。
●気づき
★悩む暇があったら、勉強した方がいい。
★学び続けている自分への自負が「自分が自分である」というアイデンティティを支えている。(外部からの影響を遮断することで独立性を保とうとすることを真っ向から嫌っていた。人に頼り、人にこびへつらう、そうした依存心を嫌い、自ら率先してことを為すことを尊んだ。吉田松陰のカリスマ性と
は対照的)
→これは日本の「吸収」というタイミングだったからだろうか。。
★適塾時代、互いに切磋琢磨しながら、日本一で一番勉強しているというプライドを持っている(重点期間を持つべし)
・自分自身の事業を広げてリスクヘッジする。非玉砕主義。
・勝つことにためらいがない。負い目がない。(柔道野村、福澤諭吉。思い込みではなく、カラリと客観的な自己評価。誰よりも努力しているから。)
●福澤のすごさ(自分にはないかも)
・学ぶスピード、学んでから実践するまで回転速度。
・「左伝」を11回通読。
・オランダ語が有効ではないとわかり次第、すぐに英語を学び始めた。
・なんとか根回しして、威臨丸に乗り込んだ。
・マメで気がきくから、人に気に入られる。
・パブリックメンといわれる世の中のリーダースになる人は人の顔と名前を覚えることが大切
●理解できなかった点
・国や言語を超えた「意味というものの客観性」(著者と自分は必ず意思が通じ合うはずだという確信)
新撰組や幕末の志士を「歴史上それほど重要な役割も果たさなかったこれらの人物をみんなで持て囃す理由がいまひとつ理解できない」と表現したり、ソフトバンク・楽天・ライブドアの社長がいちいち「自分は経営者に向いているか」と考えたりしていないので(根拠あり??)、才能よりも決断が重要、とある。
全体的に齊藤孝の思考が偏っている気はしているので、「福翁自伝」の原作を読んでみようと思います。
とにかくこの時代の人たちは本当に刺激的で彼らほど激しく努力できていない自分が許せない。。
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お札の肖像画と慶応義塾と学問のすすめしか知りませんでしたが、これほどにまで見習いたい考え方の持ち主であることを知りました。
・精神はカラリと、無駄なことは悩まない。
・常に現実にどんな影響があるか考える。空理空論はやめる
・意味を解す。物事は分かってみれば造作もない。
・先ず相場を知る
・才能より現実を切り開くことがずっと重要
・健康は金の100倍も1000倍も重きもの
ここら辺を振り返り読み返していきたいと思います。
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福沢諭吉に関する著者のエッセイ集。純粋に福沢諭吉の本と勘違いしたのを差し引いても残念。もっと知りたいことはあったが、著者とは視点が違うのだろう。ただ福沢諭吉を好きな気持ちは著者と同じ。
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本来、学習はテキストを仲立ちにした自己形成だ。
授業の中核はテキスト選びにある。
↑
その通りだと思った。
本当にいい本を与えたら生徒は勝手にそこから学んでくれる。大切なのは、いい本と出会うきっかけを提供することだ。
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個人的に「学問のすゝめ」と「福翁自伝」が大好きで、折にふれて読み返しています。特に子供が成長するにつれて、どういうふうに勉学について父親が教えたらいいのか、指針になります。
100年以上の時の隔たりがあっても、「学問のすゝめ」と「福翁自伝」は是非読むべき書物です。
本著は両書から多くを学んだという著者が、気に入ったフレーズを解釈しております。
原著を精読した方には物足りないかもしれませんね。
といういみで普通評価にしました。
特に印象に残った文章はありません。
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福沢諭吉の著書「福翁自伝」から文章を抜粋し、
諭吉がどんな人物だったか、どんな処世術を持っていたかを
知ることができる本。
情熱的な人かなと思ったら、かなり冷静な人のようで
精神はカラリと晴れていて、人間関係の距離も絶妙の
腹六部のつきあい、世の相場を知り変わり身が早い。
日本人は玉砕主義というか、全力でぶつかっていくことに
美学を感じる。その一方、諭吉は大学設立の時も
「いつでも大学を潰してもいい気でやっている」と
述べているように、非玉砕主義。
武士道精神とはかなり違う感性だが、
今に使える処世術だと思う。